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第12話「やっと会えたけど」
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7月はちょっとした変わったこともなく過ぎていき、そして、とうとう待ちにまった大学の夏季休暇に入った。
俺は夏季休暇に入った日にもう大阪へと向かっていた。
勿論、美香には前からこの日に大阪に行くからと伝えていたし、3泊4日するホテルも美香と一緒に泊まることにしていた。
俺達は午後1時に新大阪駅の新幹線の出入り口の付近で待ち合わせをしていた。
俺が改札を出るとすぐに美香がいることが解った。
「美香」
だから、俺は慌てて美香に駆け寄り、キャリーケースから手を離し、美香を抱きしめた。
「章ちゃん」
美香も俺の名前を呼んで、俺の背中に手を回してくれた。
だけど、すぐにキャリーケースから手を離すのは危ないからと言ったので、俺は仕方なく美香から離れた。
勿論、後で満足するまで美香をこの腕の中に抱きしめるつもりだけど。
「ね、章ちゃん、まずは荷物を置いた方がいいと思うから、先に章ちゃんが予約してくれたホテルに行こう」
美香がそう言ったので、俺達は今日から泊まる予定のホテルがある梅田駅へと向かった。
俺は梅田に向かう電車の中で、美香に会えたことが本当に嬉しいと思っていた。
また、美香も俺に会えて喜んでくれているみたいだった。
だけど、俺はほんの少しだけ今日の美香は何だか元気がないような感じがしていた。
だから、俺はホテルの部屋に入って、落ち着いたら何かあったのか美香に聞こうと思っていた。
今日から俺が泊まるホテルは大抵の人が名前を言えば知っている一流ホテルと言われるところだった。
美香と一緒に泊まるから、やっぱり、雰囲気がいいホテルに泊まりたかったので、少し値段は張ったけど、アルバイトを頑張って、このホテルに泊まることにした。
俺達は今、無事に泊まるホテルに着き、部屋の中に入ったところだった。
部屋も一流ホテルと呼ばれるだけあり、高級感に溢れていた。
美香もまた前に泊まったホテルの時のようにこの部屋を見て、喜んでくれた。
俺と美香は部屋に入るなり、お互いに荷物を置き、整理をした。
「ね、章ちゃん、お腹空いてるよね? とっくにお昼は過ぎてるもんね。この辺りなら沢山、食べるところがあるから行こうか」
荷物を整理しながら美香が言った。
「あー、うん、確かに腹は減ってるけど。でも、その前に」
俺はそう言った後、美香のところに行き、荷物を整理している美香を後ろから抱きしめた。
「章ちゃん?」
美香は俺の両腕に手を重ねた。
「美香、何かあった? 俺には今日の美香、どっか元気ないように見えるんだけど」
俺がそう言うと美香の両肩がぴくっと震えた。
そんな美香を見て、これは何かあったんだなと思った。
だから、俺は今度は美香を正面に向かせて、正面から美香を抱きしめて、
「美香、何があった?」
そう聞いた。
すると美香は消え入りそうな声で、
「章ちゃん、章ちゃんは私のこと好きでいてくれてるんだよね?」
そう言った。
その言葉に俺は驚いて、
「あたり前だろ。だから、こうして、夏季休暇に入ったら、すぐに美香に会いに来たんだろ」
そう言った。
すると美香は俺の腕の中から、するりと抜けて、貴重品などを入れているであろう、今日、美香が持ってきた淡いピンク色のバックから、自分のスマートフォンを取り出し、ロックを解除して、画面を俺に見せてきた。
俺は何なんだろうと思いながら、美香が見せてきたスマートフォンの画面を見た。
するとそこには一。
俺が大学で浅川に告白された時、浅川に勢いよく抱きつかれ、よろけそうになったので、思わず浅川の背中に手を回してしまって、まるで端から見ればお互いに抱きあっているように見える画像があった。
俺は夏季休暇に入った日にもう大阪へと向かっていた。
勿論、美香には前からこの日に大阪に行くからと伝えていたし、3泊4日するホテルも美香と一緒に泊まることにしていた。
俺達は午後1時に新大阪駅の新幹線の出入り口の付近で待ち合わせをしていた。
俺が改札を出るとすぐに美香がいることが解った。
「美香」
だから、俺は慌てて美香に駆け寄り、キャリーケースから手を離し、美香を抱きしめた。
「章ちゃん」
美香も俺の名前を呼んで、俺の背中に手を回してくれた。
だけど、すぐにキャリーケースから手を離すのは危ないからと言ったので、俺は仕方なく美香から離れた。
勿論、後で満足するまで美香をこの腕の中に抱きしめるつもりだけど。
「ね、章ちゃん、まずは荷物を置いた方がいいと思うから、先に章ちゃんが予約してくれたホテルに行こう」
美香がそう言ったので、俺達は今日から泊まる予定のホテルがある梅田駅へと向かった。
俺は梅田に向かう電車の中で、美香に会えたことが本当に嬉しいと思っていた。
また、美香も俺に会えて喜んでくれているみたいだった。
だけど、俺はほんの少しだけ今日の美香は何だか元気がないような感じがしていた。
だから、俺はホテルの部屋に入って、落ち着いたら何かあったのか美香に聞こうと思っていた。
今日から俺が泊まるホテルは大抵の人が名前を言えば知っている一流ホテルと言われるところだった。
美香と一緒に泊まるから、やっぱり、雰囲気がいいホテルに泊まりたかったので、少し値段は張ったけど、アルバイトを頑張って、このホテルに泊まることにした。
俺達は今、無事に泊まるホテルに着き、部屋の中に入ったところだった。
部屋も一流ホテルと呼ばれるだけあり、高級感に溢れていた。
美香もまた前に泊まったホテルの時のようにこの部屋を見て、喜んでくれた。
俺と美香は部屋に入るなり、お互いに荷物を置き、整理をした。
「ね、章ちゃん、お腹空いてるよね? とっくにお昼は過ぎてるもんね。この辺りなら沢山、食べるところがあるから行こうか」
荷物を整理しながら美香が言った。
「あー、うん、確かに腹は減ってるけど。でも、その前に」
俺はそう言った後、美香のところに行き、荷物を整理している美香を後ろから抱きしめた。
「章ちゃん?」
美香は俺の両腕に手を重ねた。
「美香、何かあった? 俺には今日の美香、どっか元気ないように見えるんだけど」
俺がそう言うと美香の両肩がぴくっと震えた。
そんな美香を見て、これは何かあったんだなと思った。
だから、俺は今度は美香を正面に向かせて、正面から美香を抱きしめて、
「美香、何があった?」
そう聞いた。
すると美香は消え入りそうな声で、
「章ちゃん、章ちゃんは私のこと好きでいてくれてるんだよね?」
そう言った。
その言葉に俺は驚いて、
「あたり前だろ。だから、こうして、夏季休暇に入ったら、すぐに美香に会いに来たんだろ」
そう言った。
すると美香は俺の腕の中から、するりと抜けて、貴重品などを入れているであろう、今日、美香が持ってきた淡いピンク色のバックから、自分のスマートフォンを取り出し、ロックを解除して、画面を俺に見せてきた。
俺は何なんだろうと思いながら、美香が見せてきたスマートフォンの画面を見た。
するとそこには一。
俺が大学で浅川に告白された時、浅川に勢いよく抱きつかれ、よろけそうになったので、思わず浅川の背中に手を回してしまって、まるで端から見ればお互いに抱きあっているように見える画像があった。
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