13 / 25
「初めての本気 リターンズ」
第3話
しおりを挟む
「あー、幸せだな」
俺が思わず学校の休み時間にそう言うと一緒にいた山内が驚いたように俺を見た。
「何だよ?」
「いや、お前、本当に変わったなあって思って」
「何が?」
「だってさ、お前が幸せだなーってしみじみ口にするなんて」
「感慨深く口にするって言ってほしいね」
「うん、でもさ、やっぱり、それって、有川のおかげだよな?」
「他に俺が幸せになれる要素があると思ってんのか?」
「うわー、すっげー、惚気て嫌な奴。まあ、でもさ、良かったよ」
「だから、何が?」
「だって、有川と出会う前のお前、女にめちゃくちゃモテてたし、彼女が途切れることはなかったけど、ちっとも幸せそうじゃなかったからさ」
「山内」
「今のお前見てるとやっぱり、恋愛は多くの異性からモテるより、心の底から好きな人がいて、その好きな人とつきあえることが幸せなんだなって思うよ」
「ああ、まあな。それは俺が理菜とカレカノ関係になれて、一番思ったことだけど」
「うん、まあ、でも、お前の場合、有り得ない程、モテまくってたから、これから先も色々と厄介事があるかもしれないけどな」
「お前、不吉なこと言うなよ」
俺はこの時、山内と笑いながらそんな会話をしていた。
だけど、数日後、笑いながら会話をしていて、内心、そんなこと起こるわけねえよと思っていたのに山内と会話してたとおりのことが起こってしまった。
それは俺と理菜が放課後、一緒に帰っていた時だった。
学校の門を出るといきなり俺達の前に何だか見覚えのある顔の整った女子が立ちはだかった。
え? 何か見覚えある子なんだけど、思い出せない。
誰だろう?
確かこの子が着てる制服は俺達の高校とわりと近い場所にある高校のものだよな?
俺がそう思っているとその女子は、
「礼央、久しぶり。本当はもう会うつもりはなかったんだけど、どうしても礼央に話したいことがあって」
そう言った。
「え? 何?」
俺がそう言うとその女子は理菜の方を見て、
「あなたが今の礼央の彼女? 初めて礼央が本気になってるとかいう」
そう言った。
「おい、お前、何か失礼だぞ」
俺がそう言うと、
「失礼はどっちかしら? どーせ、私のことなんて覚えてないんでしょ?」
女子がそう言ったので、俺は図星だったので、何も言い返せなかった。
そして、更にその女子は、
「でも、もうきっと私のこと忘れることはないと思うわ。だって、私、あなたの子ども、降ろしたんだもの」
そう言った。
そして、俺は暫く何を言われたか理解ができなかった。
俺が思わず学校の休み時間にそう言うと一緒にいた山内が驚いたように俺を見た。
「何だよ?」
「いや、お前、本当に変わったなあって思って」
「何が?」
「だってさ、お前が幸せだなーってしみじみ口にするなんて」
「感慨深く口にするって言ってほしいね」
「うん、でもさ、やっぱり、それって、有川のおかげだよな?」
「他に俺が幸せになれる要素があると思ってんのか?」
「うわー、すっげー、惚気て嫌な奴。まあ、でもさ、良かったよ」
「だから、何が?」
「だって、有川と出会う前のお前、女にめちゃくちゃモテてたし、彼女が途切れることはなかったけど、ちっとも幸せそうじゃなかったからさ」
「山内」
「今のお前見てるとやっぱり、恋愛は多くの異性からモテるより、心の底から好きな人がいて、その好きな人とつきあえることが幸せなんだなって思うよ」
「ああ、まあな。それは俺が理菜とカレカノ関係になれて、一番思ったことだけど」
「うん、まあ、でも、お前の場合、有り得ない程、モテまくってたから、これから先も色々と厄介事があるかもしれないけどな」
「お前、不吉なこと言うなよ」
俺はこの時、山内と笑いながらそんな会話をしていた。
だけど、数日後、笑いながら会話をしていて、内心、そんなこと起こるわけねえよと思っていたのに山内と会話してたとおりのことが起こってしまった。
それは俺と理菜が放課後、一緒に帰っていた時だった。
学校の門を出るといきなり俺達の前に何だか見覚えのある顔の整った女子が立ちはだかった。
え? 何か見覚えある子なんだけど、思い出せない。
誰だろう?
確かこの子が着てる制服は俺達の高校とわりと近い場所にある高校のものだよな?
俺がそう思っているとその女子は、
「礼央、久しぶり。本当はもう会うつもりはなかったんだけど、どうしても礼央に話したいことがあって」
そう言った。
「え? 何?」
俺がそう言うとその女子は理菜の方を見て、
「あなたが今の礼央の彼女? 初めて礼央が本気になってるとかいう」
そう言った。
「おい、お前、何か失礼だぞ」
俺がそう言うと、
「失礼はどっちかしら? どーせ、私のことなんて覚えてないんでしょ?」
女子がそう言ったので、俺は図星だったので、何も言い返せなかった。
そして、更にその女子は、
「でも、もうきっと私のこと忘れることはないと思うわ。だって、私、あなたの子ども、降ろしたんだもの」
そう言った。
そして、俺は暫く何を言われたか理解ができなかった。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる