「伝説を超える時」

愛理

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番外編「幸せが溢れるように」(ラウル篇)

最終話「幸せが溢れるように」

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  ラウルとサリアの結婚式当日になった。
  エデック国は勿論、サリアの育ったラズベル国も祝福ムードに包まれていた。
 そして、今、ラウルは新郎の控室でファル、リンナ、クラウスと話していた。
「まさかファルに続いてラウルまで結婚するとはな」
 クラウスが言った。
「色々あったようですが本当に良かったですね」
 リンナが言った。
「ええ、リンナのおかげでもあります。ファルに僕がいる場所を教えてくださり、ありがとうございます」
 ラウルがそう言うと、
「いいえ。それはお二人が結ばれるべきお相手同士だったので、そうなっただけです」
 リンナは優しい笑顔と口調でそう言った。
 そして、4人で思い出話なども含めた話をしていると、
「ラウル様、もうそろそろお式が始まりますぞ」
 とグロウ爺さんがそう言ったので、
「解りました」
 とラウルは返事をして、皆にペコリと頭を下げて新郎の控室を出ていった。

 ラウルが出て行ってから10分後にまずは教会で身内と本当に親しい人達だけで2人の結婚式が行われた。
 勿論、この場にはスカイ国にいるラウルの実の両親とハート村でのサリアの両親もいた。
 4人も凄く嬉しそうに2人のことを見ていた。 
「ラウル、あなたは生涯、サリアを愛し続けると誓いますか?」
 神父が言う。
「はい、誓います」
 ラウルは堂々とそう言った。
「サリア、あなたは生涯、ラウルを愛し続けると誓いますか?」
 神父が言う。
「はい、誓います」
 サリアは涙ぐみながらそう言った。
「それでは誓いのキスをお願いします」
 そして、ラウルとサリアはお互いに一生愛し続けるという誓いのキスを交わした。
 その後はラウルとサリアはいつも国民に挨拶をする場所から手を振った。
 そんな2人をエデック国の国民がエデック国の紋章が入った旗を振って皆笑顔で祝福していた。
 また、その後は2人は城下町を歩いて、何人かの国民に声をかけたりした。
 そうして、2人の結婚式は無事に終わることができた。

「何だかまだ信じられないわ」
 サリアが言った。
 今はもう夜で、ラウルとサリアはお城のテラスで一緒に並んで空を見ていた。
 ラウルはサリアの肩を抱いていた。
「うん、僕も。本当に大好きな人と結婚できたなんて夢みたいで」
 ラウルがそう言うと、
「うん、本当に。でも、現実なんだよね」
 サリアが凄く嬉しそうにそう言った。
 だから、ラウルはサリアの肩を更にぐいっと引き寄せて、
「うん、現実だよ。サリア、必ず幸せにするから」
 そう言いラウルはサリアにキスをした。
 そして、その時の2人からは幸せオーラが溢れんばかりに出ていた。
                                                            END
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