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第56話「カフェで」
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「雪人さん、私、美春です」
私が電話越しに雪人さんにそう言うと一瞬だけ沈黙があった。
でも、すぐに、
「うん、高瀬から、この番号聞いたんだね」
そう言った。
「はい、今日、お昼休みに長谷さんと一緒に雪人さんのこと話してたら、偶然、高瀬さんがそれを聞いていて、私に雪人さんの電話番号知ってるからって、教えてくれたんです」
「美春、俺に色々言いたいことがあるよな。俺も美春に話したいことがあるから、美春が良かったら、今度の土曜日に会ってくれるかな」
「解りました」
そして、私はこの日、雪人さんと今度の土曜日に東京駅の前に一緒に行ったことのあるお土産屋さんの前で午後1時に待ち合わせの約束をした。
だからか、この日は中々、寝つくことができなかった。
土曜日になり、約束通りに雪人さんは東京駅に午後1時に現れた。
私は10分程前に待ち合わせの場所に着いていた。
「ごめん、待ったかな」
雪人さんは私の前に立つなりそう言った。
「いえ、今日は早苗さんは」
2人でいるところを見られたら、また、早苗さんが怒りだすかもしれないと思い、念のため、そう聞いた。w
すると雪人さんの表情が少し曇り、その後、
「うん、病院なんだ」
そう言った。
「病院? 何処か具合でも悪いんですか」
「とりあえず、何処かカフェにでも入ろうか」
雪人さんがそう言ったので、私もそうですねと言い、2人で東京駅から出て、少し歩いたところにわりとお洒落なカフェがあったので、そこに入ることにした。
カフェに入り、とりあえず、飲み物を頼もうということになり、私は紅茶、雪人さんはコーヒーを頼んだ。
注文したものが来るまでは何となくなのか2人とも自分から話そうとはしなかった。
そんな時間が私は少し息苦しかった。
恋人同士の時なら、こんな時間さえも幸せだったのに。
今、息苦しさを感じるのはきっと、雪人さんがこの後、どんなことを私に話すのか解らないから。
そして、それは私にとってはきっとあまり良くないことなのかもしれないって思ってしまうから。
数分後に2人の注文したものがそれぞれ来て、私と雪人さんはすぐにそれを一口飲んで、カップを置いた。
それから、同時に顔をあげて、暫く見つめ合った。
だけど、その後、雪人さんが少し笑ったので、私は驚いて、
「雪人さん、何がおかしいんですか」
そう聞いた。
すると雪人さんは、
「ごめん、何か俺と美春の行動って同じなんだなあって思って」
そう言った。
「雪人さん」
「今、顔をあげるタイミングとか全く一緒だったしさ」
「それはそうですけど」
でも、私はそんなことより、雪人さんからの話が気になるから、雪人さんと一緒に笑うことはできなかった。
きっと、恋人同士の頃なら、喜んで一緒に笑ってただろうけど。
私がそう思っていると、
「ごめん、そんなこと言ってる場合じゃないよな。美春、今から、俺に何があったのか話すから、とりあえず、最後まで聞いてほしい」
今度は真剣な表情をしてそう言った。
私が電話越しに雪人さんにそう言うと一瞬だけ沈黙があった。
でも、すぐに、
「うん、高瀬から、この番号聞いたんだね」
そう言った。
「はい、今日、お昼休みに長谷さんと一緒に雪人さんのこと話してたら、偶然、高瀬さんがそれを聞いていて、私に雪人さんの電話番号知ってるからって、教えてくれたんです」
「美春、俺に色々言いたいことがあるよな。俺も美春に話したいことがあるから、美春が良かったら、今度の土曜日に会ってくれるかな」
「解りました」
そして、私はこの日、雪人さんと今度の土曜日に東京駅の前に一緒に行ったことのあるお土産屋さんの前で午後1時に待ち合わせの約束をした。
だからか、この日は中々、寝つくことができなかった。
土曜日になり、約束通りに雪人さんは東京駅に午後1時に現れた。
私は10分程前に待ち合わせの場所に着いていた。
「ごめん、待ったかな」
雪人さんは私の前に立つなりそう言った。
「いえ、今日は早苗さんは」
2人でいるところを見られたら、また、早苗さんが怒りだすかもしれないと思い、念のため、そう聞いた。w
すると雪人さんの表情が少し曇り、その後、
「うん、病院なんだ」
そう言った。
「病院? 何処か具合でも悪いんですか」
「とりあえず、何処かカフェにでも入ろうか」
雪人さんがそう言ったので、私もそうですねと言い、2人で東京駅から出て、少し歩いたところにわりとお洒落なカフェがあったので、そこに入ることにした。
カフェに入り、とりあえず、飲み物を頼もうということになり、私は紅茶、雪人さんはコーヒーを頼んだ。
注文したものが来るまでは何となくなのか2人とも自分から話そうとはしなかった。
そんな時間が私は少し息苦しかった。
恋人同士の時なら、こんな時間さえも幸せだったのに。
今、息苦しさを感じるのはきっと、雪人さんがこの後、どんなことを私に話すのか解らないから。
そして、それは私にとってはきっとあまり良くないことなのかもしれないって思ってしまうから。
数分後に2人の注文したものがそれぞれ来て、私と雪人さんはすぐにそれを一口飲んで、カップを置いた。
それから、同時に顔をあげて、暫く見つめ合った。
だけど、その後、雪人さんが少し笑ったので、私は驚いて、
「雪人さん、何がおかしいんですか」
そう聞いた。
すると雪人さんは、
「ごめん、何か俺と美春の行動って同じなんだなあって思って」
そう言った。
「雪人さん」
「今、顔をあげるタイミングとか全く一緒だったしさ」
「それはそうですけど」
でも、私はそんなことより、雪人さんからの話が気になるから、雪人さんと一緒に笑うことはできなかった。
きっと、恋人同士の頃なら、喜んで一緒に笑ってただろうけど。
私がそう思っていると、
「ごめん、そんなこと言ってる場合じゃないよな。美春、今から、俺に何があったのか話すから、とりあえず、最後まで聞いてほしい」
今度は真剣な表情をしてそう言った。
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