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第55話「雪人さんに電話して」
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「高瀬さん」
私は驚いてそう言った。
「驚かせてごめん、でも、倉崎のこと聞こえちゃったからさ」
「高瀬さん、倉崎さんの今の連絡先知ってるって本当ですか。じゃあ、もしかして、倉崎さんから高瀬さんに連絡があったんですか」
長谷さんが聞いた。
「ああ、2週間程前に俺の携帯に電話がかかってきたんだ。何でも前のスマートフォンは何処かに消えてしまって、俺の携帯の電話番号だけ唯一、うろ覚えだけど覚えてて、いちかばちかで電話してきたんだって」
「前のスマートフォンが消えた?」
だから、ずっと雪人さんにLINEや電話が繋がらなかったのね。
だけど、どうして、スマートフォンは消えたんだろう。
私がそう思っていると、
「でも、とりあえず、良かったね。これで倉崎さんに連絡取れるね。あ、高瀬さん、倉崎さんがもうすぐ結婚式を挙げるってことは知ってるんですか」
長谷さんがそう言うと急に高瀬さんの表情が曇り、
「ああ、知ってる。倉崎から直接聞いたよ。どういうことだって聞いても、言葉を濁して、どうしてそういうことになったのか、どうして、倉崎は野中さんじゃなく、別の女性と結婚式を挙げようとしているのか全然、教えてくれなかったよ。で、挙句の果てに俺に野中さんのこと頼むって言ってきてさ」
高瀬さんのその言葉に私も長谷さんも凄く驚いた。
「勿論、俺、その時、ふざけるなって言ったよ。でも、その後はすまないの一点張りでさ。で、今、野中さん達が倉崎の話をしてたから、やっぱり、ほっとけなくてさ」
「高瀬さん、ありがとう」
私がそう言うと、
「ああ、でも、こんなことになるんなら、やっぱり、前に野中さんのこと諦めるんじゃなかったかな」
そう言った。
「高瀬さん」
「まあ、今はもう俺も彼女いたりするんだけどね。とりあえず、倉崎の連絡先、教えるから、仕事が終わってからでも連絡してみなよ」
高瀬さんはそう言い自分のスマートフォンを出して、倉崎さんの電話番号を表示させてくれた。
だから、私は倉崎さんの電話番号を自分のスマートフォンに登録して、高瀬さんが今、言ってくれたように仕事が終わってから、この電話番号にかけてみようと思っていた。
仕事が終わり、自宅に帰り、食事をして、お風呂に入り、自分の部屋にいってから、私は倉崎さんの携帯に電話をかけた。
もしかすると早苗さんが出るかもしれない。
その時は一体、何て言おう。
そう思いながら、電話をかけていると、3コールで、
「はい、倉崎です」
と雪人さんは自分の本当の名前で電話に出た。
私は驚いてそう言った。
「驚かせてごめん、でも、倉崎のこと聞こえちゃったからさ」
「高瀬さん、倉崎さんの今の連絡先知ってるって本当ですか。じゃあ、もしかして、倉崎さんから高瀬さんに連絡があったんですか」
長谷さんが聞いた。
「ああ、2週間程前に俺の携帯に電話がかかってきたんだ。何でも前のスマートフォンは何処かに消えてしまって、俺の携帯の電話番号だけ唯一、うろ覚えだけど覚えてて、いちかばちかで電話してきたんだって」
「前のスマートフォンが消えた?」
だから、ずっと雪人さんにLINEや電話が繋がらなかったのね。
だけど、どうして、スマートフォンは消えたんだろう。
私がそう思っていると、
「でも、とりあえず、良かったね。これで倉崎さんに連絡取れるね。あ、高瀬さん、倉崎さんがもうすぐ結婚式を挙げるってことは知ってるんですか」
長谷さんがそう言うと急に高瀬さんの表情が曇り、
「ああ、知ってる。倉崎から直接聞いたよ。どういうことだって聞いても、言葉を濁して、どうしてそういうことになったのか、どうして、倉崎は野中さんじゃなく、別の女性と結婚式を挙げようとしているのか全然、教えてくれなかったよ。で、挙句の果てに俺に野中さんのこと頼むって言ってきてさ」
高瀬さんのその言葉に私も長谷さんも凄く驚いた。
「勿論、俺、その時、ふざけるなって言ったよ。でも、その後はすまないの一点張りでさ。で、今、野中さん達が倉崎の話をしてたから、やっぱり、ほっとけなくてさ」
「高瀬さん、ありがとう」
私がそう言うと、
「ああ、でも、こんなことになるんなら、やっぱり、前に野中さんのこと諦めるんじゃなかったかな」
そう言った。
「高瀬さん」
「まあ、今はもう俺も彼女いたりするんだけどね。とりあえず、倉崎の連絡先、教えるから、仕事が終わってからでも連絡してみなよ」
高瀬さんはそう言い自分のスマートフォンを出して、倉崎さんの電話番号を表示させてくれた。
だから、私は倉崎さんの電話番号を自分のスマートフォンに登録して、高瀬さんが今、言ってくれたように仕事が終わってから、この電話番号にかけてみようと思っていた。
仕事が終わり、自宅に帰り、食事をして、お風呂に入り、自分の部屋にいってから、私は倉崎さんの携帯に電話をかけた。
もしかすると早苗さんが出るかもしれない。
その時は一体、何て言おう。
そう思いながら、電話をかけていると、3コールで、
「はい、倉崎です」
と雪人さんは自分の本当の名前で電話に出た。
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