「気になる人」

愛理

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第37話「送られてきた画像」

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 京都駅のホームで私に雪人を返してもらうわよと言った女性は一体何なんだろう。
 雪人さんのことを返してもらうわよと言っていたから元彼女なんだろうか。
 私はそう思いながら京都駅から家に帰る電車の中で座ってスマートフォンの画面を眺めていた。
 すると雪人さんからLINEでメッセージが届いた。
“昨日は帰り際に変なことが起きてごめん。昨日の女性、以前、俺達の職場にいた女性なんだ”
 と入っていて、その後に、
“実は少しの間だけつきあってた。だけど、あいつから別れたいって言ったから別れたんだ”
 そう入っていた。
 ああ、やっぱり、雪人さんの元彼女なんだ。
 じゃあ、雪人さんが前に言ってたようにるりかさんと恋人関係でいるのに疲れたから別れて、その後は誰も本気にならなかったって言ってたけど、その時期の彼女なんだろうか。
 だけど、自分から雪人さんに別れたいって言ったのなら、どうして、昨日、私に雪人さんのことを返してもらうわよなんて言ったんだろう。
 それにどうして私達があの時間にあの場所にいることを知っていたんだろう。
 私は雪人さんとのトーク画面を見つめたまま、そう思った。
 するとまた雪人さんからメッセージが届き、そのメッセージには、
“だけど、今は本当に何もないから”
 そう書いていた。
 私はそのメッセージを読みながら、うん、今度はちゃんと信じます。
 そう思った。

 だけど、それから3日後のことだった。
 私が職場に着くと何だか皆、何時にもなくざわついていた。
 このざわついている雰囲気は以前、私が東京の本社の職場であのメール騒動があった時に感じたものとよく似ていた。
 何だろう。
 また、何かあったのかな。
 そう思った後、私はすぐに雪人さんの元彼女のことを思い出した。
 だから、私は何があったのか聞こうと慌てて、久我さんのところへ行った。
「おはようございます。凄くざわついているみたいですけど、何かあったんですか」
 私がそう言うと久我さんは少し険しい顔をして、
「うん、これ見てみて」
 そう言い私に自分が使っているノートパソコンの画面を見せた。
 それはメールの画面で、私は嫌な予感がした。
 もしかして、また、誰かが私のことを悪く書いたメールでも送ってきたんだろうか。
 私がそう思っていると、
「このメール、添付ファイルも一緒に送られてきたんだけど」
 久我さんがそう言いパソコンの画面をクリックして、添付ファイルを開いた。
 だから、私はまた久我さんのパソコンを覗きこんだ。
 すると今度はパソコンの画面に―。
 雪人さんと昨日、京都で会った女性が一緒のベッドに寝ている姿が写っていた。
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