32 / 80
第32話「東京駅で」
しおりを挟む
嘘。何で?
私は雪人さんからのLINEのメッセージを読んで絶句した。
だって、雪人さんの方からクリスマスは一緒に過ごそうって言ってくれたのに。
そして、私はこのメッセージを読み返しながら、もしかして本当は雪人さんが最近、あまり、連絡をくれなくなっていたのは何かあるからなの?
そう思った。
でも、こんなLINEだけのメッセージじゃ訳が解らないよ。
雪人さん、一体、何があったの?
どうしたの?
私は暫くLINEの雪人さんとのトーク画面を眺めたまま動けなかった。
だけど、いくら考えても雪人さんが一体、どうしたのかなんて解るわけもなく、私はそれならと次の土曜日と日曜日を使って、東京に戻ることにした。
そして、今、朝の早い時間の新幹線で私は東京へ向かっていた。
雪人さんには東京に戻ることは伝えなかった。
何となくその方がいいと思ったから。
それから東京に着き、私は家に先に帰ろかどうしようか迷い、東京駅内で立ち止まって、考えていた。
でも、その時に―。
私は雪人さんを見かけた。
え? 雪人さん?
どうして東京駅に?
もしかして土曜日だから何処かに出かける予定があるのかな。
私はそれならここで話さなきゃと思い慌てて、雪人さんを追いかけていった。
すると雪人さんは東京駅内にある、可愛いものがたくさん売っているお土産屋さんの前に立ち止まった。
良かった。
止まった。
そう思い私は雪人さんのところへ行こうとした。
でも、雪人さんの前に女性―しかも、るりかさんが現れた。
え? るりかさん、元気になったんだ。
それは良かったけど、それなら、どうして雪人さんは私にそのことを教えてくれなかったんだろう?
そして、どうして今、2人でこんなところで会っているんだろう?
そう思っていると、
「雪人くん、今日、大丈夫だった? ごめんね、お墓参りにつきあってもらっちゃって」
「いいよ。それにるりかは病みあがりなんだから、心配だし」
「ありがとう」
どうして?
私にはあんなに短いメッセージばかりで、また、クリスマスの約束も守れないって言ってきたのに、何で雪人さんはこんな風にるりかさんを心配してるの?
一緒にお墓参りに行くの?
私はそう思いながら近くでじっと2人の会話を聞いていると、
「あのね、雪人くん、それでね、クリスマスなんだけど」
「ああ、大丈夫だよ。クリスマス予定はないから」
雪人さんがそう言ったので、私は思わず2人の前に出てしまった。
「美春」
雪人さんは凄く驚いた顔をした。
だから、私は、
「クリスマスの約束、守れないって、るりかさんと過ごすためだったんですか」
そう聞いた。
私は雪人さんからのLINEのメッセージを読んで絶句した。
だって、雪人さんの方からクリスマスは一緒に過ごそうって言ってくれたのに。
そして、私はこのメッセージを読み返しながら、もしかして本当は雪人さんが最近、あまり、連絡をくれなくなっていたのは何かあるからなの?
そう思った。
でも、こんなLINEだけのメッセージじゃ訳が解らないよ。
雪人さん、一体、何があったの?
どうしたの?
私は暫くLINEの雪人さんとのトーク画面を眺めたまま動けなかった。
だけど、いくら考えても雪人さんが一体、どうしたのかなんて解るわけもなく、私はそれならと次の土曜日と日曜日を使って、東京に戻ることにした。
そして、今、朝の早い時間の新幹線で私は東京へ向かっていた。
雪人さんには東京に戻ることは伝えなかった。
何となくその方がいいと思ったから。
それから東京に着き、私は家に先に帰ろかどうしようか迷い、東京駅内で立ち止まって、考えていた。
でも、その時に―。
私は雪人さんを見かけた。
え? 雪人さん?
どうして東京駅に?
もしかして土曜日だから何処かに出かける予定があるのかな。
私はそれならここで話さなきゃと思い慌てて、雪人さんを追いかけていった。
すると雪人さんは東京駅内にある、可愛いものがたくさん売っているお土産屋さんの前に立ち止まった。
良かった。
止まった。
そう思い私は雪人さんのところへ行こうとした。
でも、雪人さんの前に女性―しかも、るりかさんが現れた。
え? るりかさん、元気になったんだ。
それは良かったけど、それなら、どうして雪人さんは私にそのことを教えてくれなかったんだろう?
そして、どうして今、2人でこんなところで会っているんだろう?
そう思っていると、
「雪人くん、今日、大丈夫だった? ごめんね、お墓参りにつきあってもらっちゃって」
「いいよ。それにるりかは病みあがりなんだから、心配だし」
「ありがとう」
どうして?
私にはあんなに短いメッセージばかりで、また、クリスマスの約束も守れないって言ってきたのに、何で雪人さんはこんな風にるりかさんを心配してるの?
一緒にお墓参りに行くの?
私はそう思いながら近くでじっと2人の会話を聞いていると、
「あのね、雪人くん、それでね、クリスマスなんだけど」
「ああ、大丈夫だよ。クリスマス予定はないから」
雪人さんがそう言ったので、私は思わず2人の前に出てしまった。
「美春」
雪人さんは凄く驚いた顔をした。
だから、私は、
「クリスマスの約束、守れないって、るりかさんと過ごすためだったんですか」
そう聞いた。
0
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説

羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。
泉野あおい
恋愛
人の気持ちに重い軽いがあるなんて変だと思ってた。
でも今、確かに思ってる。
―――この愛は、重い。
------------------------------------------
羽柴健人(30)
羽柴法律事務所所長 鳳凰グループ法律顧問
座右の銘『危ない橋ほど渡りたい。』
好き:柊みゆ
嫌い:褒められること
×
柊 みゆ(28)
弱小飲料メーカー→鳳凰グループ・ホウオウ総務部
座右の銘『石橋は叩いて渡りたい。』
好き:走ること
苦手:羽柴健人
------------------------------------------
私の入る余地なんてないことはわかってる。だけど……。
さくしゃ
恋愛
キャロルは知っていた。
許嫁であるリオンと、親友のサンが互いを想い合っていることを。
幼い頃からずっと想ってきたリオン、失いたくない大切な親友であるサン。キャロルは苦悩の末に、リオンへの想いを封じ、身を引くと決めていた——はずだった。
(ああ、もう、)
やり過ごせると思ってた。でも、そんなことを言われたら。
(ずるいよ……)
リオンはサンのことだけを見ていると思っていた。けれど——違った。
こんな私なんかのことを。
友情と恋情の狭間で揺れ動くキャロル、リオン、サンの想い。
彼らが最後に選ぶ答えとは——?
⚠️好みが非常に分かれる作品となっております。
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!
人生を諦めた私へ、冷酷な産業医から最大級の溺愛を。
海月いおり
恋愛
昔からプログラミングが大好きだった黒磯由香里は、念願のプログラマーになった。しかし現実は厳しく、続く時間外勤務に翻弄される。ある日、チームメンバーの1人が鬱により退職したことによって、抱える仕事量が増えた。それが原因で今度は由香里の精神がどんどん壊れていく。
総務から産業医との面接を指示され始まる、冷酷な精神科医、日比野玲司との関わり。
日比野と関わることで、由香里は徐々に自分を取り戻す……。
あまやかしても、いいですか?
藤川巴/智江千佳子
恋愛
結婚相手は会社の王子様。
「俺ね、ダメなんだ」
「あーもう、キスしたい」
「それこそだめです」
甘々(しすぎる)男子×冷静(に見えるだけ)女子の
契約結婚生活とはこれいかに。

社長室の蜜月
ゆる
恋愛
内容紹介:
若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。
一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。
仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。
憧れのあなたとの再会は私の運命を変えました~ハッピーウェディングは御曹司との偽装恋愛から始まる~
けいこ
恋愛
15歳のまだ子どもだった私を励まし続けてくれた家庭教師の「千隼先生」。
私は密かに先生に「憧れ」ていた。
でもこれは、恋心じゃなくただの「憧れ」。
そう思って生きてきたのに、10年の月日が過ぎ去って25歳になった私は、再び「千隼先生」に出会ってしまった。
久しぶりに会った先生は、男性なのにとんでもなく美しい顔立ちで、ありえない程の大人の魅力と色気をまとってた。
まるで人気モデルのような文句のつけようもないスタイルで、その姿は周りを魅了して止まない。
しかも、高級ホテルなどを世界展開する日本有数の大企業「晴月グループ」の御曹司だったなんて…
ウエディングプランナーとして働く私と、一緒に仕事をしている仲間達との関係、そして、家族の絆…
様々な人間関係の中で進んでいく新しい展開は、毎日何が起こってるのかわからないくらい目まぐるしくて。
『僕達の再会は…本当の奇跡だ。里桜ちゃんとの出会いを僕は大切にしたいと思ってる』
「憧れ」のままの存在だったはずの先生との再会。
気づけば「千隼先生」に偽装恋愛の相手を頼まれて…
ねえ、この出会いに何か意味はあるの?
本当に…「奇跡」なの?
それとも…
晴月グループ
LUNA BLUホテル東京ベイ 経営企画部長
晴月 千隼(はづき ちはや) 30歳
×
LUNA BLUホテル東京ベイ
ウエディングプランナー
優木 里桜(ゆうき りお) 25歳
うららかな春の到来と共に、今、2人の止まった時間がキラキラと鮮やかに動き出す。

完璧美人の私がうっかりスカートを穿き忘れた事がキッカケで恋に落ちた話
春瀬湖子
恋愛
大手商社の受付として働く社会人四年目の久保美月は、ここ最近の同僚からの嫌がらせに辟易していた。
そんな日々のイライラのせいか、ある日熱を出してしまう。
意識朦朧としたままいつものように制服に着替えて持ち場へ行った美月だったのだが、おや、なんだか下半身がスースーする⋯?
“こんな失態したことないんだけど!!”
スカートを穿いていないことに気付いた美月を助けてくれたのは社会人二年目、営業部の水澄結翔で⋯。
助けられたことをキッカケに少しずつ親しくなる二人は-⋯
※本編は全年齢、番外編のみR描写ありとなっております。
※他サイト様でも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる