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第1話「笑顔の素敵な人」
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はあっ、はあっ。
ああ、もう今日はついてない。
だって、6時に鳴るように合わせていた目覚まし時計は突然壊れたみたいで鳴らなかったし、そのおかげで予定時間よりも30分も家を出るのが遅くなったし、しかも、そのうえ、乗った電車が信号の点検だかで10分も停まり、そのせいで例え予定よりも30分も家を出るのが遅くても、まだ目的地に目的の時間に着くまでには予定があったのに全然、余裕がなくなり、今、必死でその目的地に向かって走っていた。
そして、何よりもついてないのが今日は私にとっては社会人になっての初めての出勤日で、そんなことになってしまったからだった。
私は大学在籍中に奇跡的に希望していた大手の電気メーカーの会社に内定して、しかも内定してから、希望を出した開発部に所属することになった。
私の勤務地はその会社の本社があるところで(大手だけあり、同じメーカーでもかなり色々なグループ会社がある)工場も併設しているからか、かなり広い敷地のところだった。
入社式の時に少し仲良くなれた同じ年齢の女性に聞いたけど、本社がある構内には1万人くらいの人がいるんだとかで、私はそれを聞いて少しそんなところで働くのかと正直、躊躇した。
だから、余計に初めての出勤日に遅刻なんかしたくはなかった。
この会社の最寄りの駅から、会社までは私の足で約5分くらいで着くので、かなり近い方だとは思うけど、何せもう駅に着いたのが本当に勤務時間が始まる5分前だったので、私は今、かなり全力疾走していた。
ちなみに工場がある会社の勤務時間は一般的に早いとお母さんが言っていたけど、私が今日から勤務する会社も8時30分からとかなり早い方なんだとは思う。
きゃー。
後、2分くらいで8時30分になっちゃう。
私は走りながら右腕にしている時計を見ながらそう思っていた。
だけど、もう本当に目的地の会社はそこだという場所で、私は思わず立ち止まってしまった。
何故なら、私の視界に仔猫を抱きあげて、本当に素敵な笑顔をしている男性が入り込んできたから。
普段なら、私は例笑顔が素敵だろうがこんな風に視界を奪われたりはしないし、多分、仔猫を抱きあげている男性もきっとそんなに珍しいものじゃないと思う。
だけど、何故だか自分でも解らないけれど、この時、私の視界に入ってきた男性だけは気になって仕方がなくて、私はほんの少し、会社に遅刻しそうになっていることさえも忘れて、その男性をじっと見ていた。
ああ、もう今日はついてない。
だって、6時に鳴るように合わせていた目覚まし時計は突然壊れたみたいで鳴らなかったし、そのおかげで予定時間よりも30分も家を出るのが遅くなったし、しかも、そのうえ、乗った電車が信号の点検だかで10分も停まり、そのせいで例え予定よりも30分も家を出るのが遅くても、まだ目的地に目的の時間に着くまでには予定があったのに全然、余裕がなくなり、今、必死でその目的地に向かって走っていた。
そして、何よりもついてないのが今日は私にとっては社会人になっての初めての出勤日で、そんなことになってしまったからだった。
私は大学在籍中に奇跡的に希望していた大手の電気メーカーの会社に内定して、しかも内定してから、希望を出した開発部に所属することになった。
私の勤務地はその会社の本社があるところで(大手だけあり、同じメーカーでもかなり色々なグループ会社がある)工場も併設しているからか、かなり広い敷地のところだった。
入社式の時に少し仲良くなれた同じ年齢の女性に聞いたけど、本社がある構内には1万人くらいの人がいるんだとかで、私はそれを聞いて少しそんなところで働くのかと正直、躊躇した。
だから、余計に初めての出勤日に遅刻なんかしたくはなかった。
この会社の最寄りの駅から、会社までは私の足で約5分くらいで着くので、かなり近い方だとは思うけど、何せもう駅に着いたのが本当に勤務時間が始まる5分前だったので、私は今、かなり全力疾走していた。
ちなみに工場がある会社の勤務時間は一般的に早いとお母さんが言っていたけど、私が今日から勤務する会社も8時30分からとかなり早い方なんだとは思う。
きゃー。
後、2分くらいで8時30分になっちゃう。
私は走りながら右腕にしている時計を見ながらそう思っていた。
だけど、もう本当に目的地の会社はそこだという場所で、私は思わず立ち止まってしまった。
何故なら、私の視界に仔猫を抱きあげて、本当に素敵な笑顔をしている男性が入り込んできたから。
普段なら、私は例笑顔が素敵だろうがこんな風に視界を奪われたりはしないし、多分、仔猫を抱きあげている男性もきっとそんなに珍しいものじゃないと思う。
だけど、何故だか自分でも解らないけれど、この時、私の視界に入ってきた男性だけは気になって仕方がなくて、私はほんの少し、会社に遅刻しそうになっていることさえも忘れて、その男性をじっと見ていた。
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