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番外編「俺の恋愛事情」ーsideー実
第9話「大どんでん返し」
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え? 広瀬が俺を呼んでる?
何で?
俺はさっきまでの思考が一切、停止してしまった代わりに今度はそのことで頭が一杯になった。
「おい、実、早く行った方がいいんじゃないのか?」
涼一の言葉に俺は、はっとした。
そうだ。呼ばれてるのなら行かなきゃだよな。
だけど―。
俺は涼一の顔をじっと見た。
お前は俺が広瀬のところに行っても何とも思わないのかよ?
だって、抱きあってたってことは何らかの関係はあるってことだろ?
俺はそう思ったけど、涼一はいつもと変わらない表情をしていた。
いや、むしろ、俺のことをどうしたんだというような表情で見ている。
あー、何が何だかわかんねえ。
俺は涼一をまだ気にしつつも席から立ち上がって有森がいる方に行った。
「もう遅いよ。上野くん」
有森が言った。
「ああ、ごめん」
俺がそう言うと有森はいつも一緒にいる友達のところに戻っていった。
そして、俺は教室を出た。
するとそこには広瀬がいた。
広瀬は何だか凄く緊張しているような表情をしているように見えた。
何だろう? 何でそんな緊張してるんだ?
あ、もしかして、俺に涼一との仲を取りもってほしいとか言いにきたんだろうか?
それはごめんだけど絶対にできないことなんだ。
俺がそう思っていると、
「上野くん、少しだけ2人になれるところに一緒に行ってもらってもいいかな?」
広瀬がそう言った。
「え? ああ、うん、いいけど」
やばいな。確実に涼一のことなんじゃ……。
俺はそう思いつつも広瀬のあまりにも緊張している表情を見て、断ることもできずに広瀬についていった。
広瀬について俺が来た場所はあまり人の来ない使っていない3階にある教室の前だった。
確かにここなら人が本当にあまり来ないし、2人きりで話せるよな。
でも、涼一のことなら、やっぱり断るしかないから……。
ていうか、俺が広瀬に告白しようと思っていたのに告白する前にこうなるなんてな……。
今は少しだけ涼一が羨ましいというか、涼一に嫉妬するよ。
俺がそう思っていると、
「あ、あの突然、こんなこと言って驚くだろうけど、私、上野くんのことが好きです」
広瀬がそう言った。
そして、俺は一瞬、何を言われたか解らずにまた思考が停まりそうになった。
だけど……。
え? 今、広瀬、俺のことが好きだって言った?
かろうじて、広瀬が言ったことを理解した。
でも……。
「ええっ?」
俺は広瀬が言ったことは理解したものの、もの凄く驚いて、思わずそう大声で言ってしまった。
だって、何、さっきまで俺が考えていたこととまるで違うから。
こんな状況は俺にとってはまさに大どんでん返しと言えるものだったから。
何で?
俺はさっきまでの思考が一切、停止してしまった代わりに今度はそのことで頭が一杯になった。
「おい、実、早く行った方がいいんじゃないのか?」
涼一の言葉に俺は、はっとした。
そうだ。呼ばれてるのなら行かなきゃだよな。
だけど―。
俺は涼一の顔をじっと見た。
お前は俺が広瀬のところに行っても何とも思わないのかよ?
だって、抱きあってたってことは何らかの関係はあるってことだろ?
俺はそう思ったけど、涼一はいつもと変わらない表情をしていた。
いや、むしろ、俺のことをどうしたんだというような表情で見ている。
あー、何が何だかわかんねえ。
俺は涼一をまだ気にしつつも席から立ち上がって有森がいる方に行った。
「もう遅いよ。上野くん」
有森が言った。
「ああ、ごめん」
俺がそう言うと有森はいつも一緒にいる友達のところに戻っていった。
そして、俺は教室を出た。
するとそこには広瀬がいた。
広瀬は何だか凄く緊張しているような表情をしているように見えた。
何だろう? 何でそんな緊張してるんだ?
あ、もしかして、俺に涼一との仲を取りもってほしいとか言いにきたんだろうか?
それはごめんだけど絶対にできないことなんだ。
俺がそう思っていると、
「上野くん、少しだけ2人になれるところに一緒に行ってもらってもいいかな?」
広瀬がそう言った。
「え? ああ、うん、いいけど」
やばいな。確実に涼一のことなんじゃ……。
俺はそう思いつつも広瀬のあまりにも緊張している表情を見て、断ることもできずに広瀬についていった。
広瀬について俺が来た場所はあまり人の来ない使っていない3階にある教室の前だった。
確かにここなら人が本当にあまり来ないし、2人きりで話せるよな。
でも、涼一のことなら、やっぱり断るしかないから……。
ていうか、俺が広瀬に告白しようと思っていたのに告白する前にこうなるなんてな……。
今は少しだけ涼一が羨ましいというか、涼一に嫉妬するよ。
俺がそう思っていると、
「あ、あの突然、こんなこと言って驚くだろうけど、私、上野くんのことが好きです」
広瀬がそう言った。
そして、俺は一瞬、何を言われたか解らずにまた思考が停まりそうになった。
だけど……。
え? 今、広瀬、俺のことが好きだって言った?
かろうじて、広瀬が言ったことを理解した。
でも……。
「ええっ?」
俺は広瀬が言ったことは理解したものの、もの凄く驚いて、思わずそう大声で言ってしまった。
だって、何、さっきまで俺が考えていたこととまるで違うから。
こんな状況は俺にとってはまさに大どんでん返しと言えるものだったから。
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