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番外編「俺の恋愛事情」ーsideー実
第3話「まさかの恋?」
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「なあ、実、何か悩みでもあんの?」
次は体育だから着替えて、今は体育でバスケットボールをやっているから、体育館で授業をしているので、体育館に向かっている時に涼一が俺に言った。
体育は男女別だから、さすがにこういった時間までは相田と白野とは一緒に移動はしないから、今は2人で歩いていた。
「え? 何で?」
「だって、何か最近、ぼーっとしてることも多いしさ」
「そうか?」
「ああ、俺の記憶じゃ休み時間に実に他のクラスの女子が会いに来た日辺りからそうなったんだけど」
俺は涼一がそう言ったので、ドキッとした。
「え? そうかな?」
「そうだよ。もしかして、あの女子が関係あんの?」
「別にないけど」
「けど?」
「うん、でも、何だろう。何か少し気になるというか」
俺がそう言うと涼一は目をまるくさせた後、ぷっと笑った。
「何だよ?」
「ごめん、でも、お前さ、俺に散々、綾香が俺のこと好きだのなんだの言ってたわりには自分のことになると凄く疎いんだな」
「え?」
「気になるってさ、それって好きってことだろ」
今度は俺が涼一のその言葉に目をまるくした。
そして、その後、
「はあっ?」
と思いっきり叫んでしまった。
だから、周りにいる男子が俺達を見た。
「実、声でかすぎ」
涼一には怒られた。
「ごめん。でも、お前が変なこと言うから」
「え? でも、あの女子のことが気になって、ぼーっとしたりしてるなら、それは完全にもう恋だと俺は思うけどね」
「恋……」
「そっ。でも、それなら俺は嬉しいし、断然、応援するから」
涼一はそう言って嬉しそうに俺の肩を叩いた後、
「ほら、急がなきゃもうチャイム鳴るぜ」
そう言い、走り出したので、俺も涼一に釣られて走った。
そして、その後、本当にチャイムが鳴って、体育の授業が始まった。
いつもなら大好きな体育の授業で、しかも今日の授業はまあまあ得意なバスケットボールの授業だけど、今はさっき涼一が言ったことが頭から離れなくて、中々、ボールに触ることができなかった。
恋……。
俺が広瀬に?
でも、広瀬とはおんぶしてやった日に初めて出会って、それから、ハンカチを返しにきてくれた時に話しただけで、広瀬がどんな性格してるとか、全然、知らないんだけど。
だけど、それでも気になるのはやっぱり涼一が言うように俺が広瀬のことを好き……つまり、広瀬に恋をしているからなんだろうか?
俺は相田のこと以外を好きになったことがなく、また、相田に対する想いは多分、普通の好きとは多分、少し違っているところもあるので、いまいち、涼一が言う気持ちのことを理解できないでいた。
そして、そんなことばかり考えているうちにいつの間にか体育の授業は終わってしまった。
次は体育だから着替えて、今は体育でバスケットボールをやっているから、体育館で授業をしているので、体育館に向かっている時に涼一が俺に言った。
体育は男女別だから、さすがにこういった時間までは相田と白野とは一緒に移動はしないから、今は2人で歩いていた。
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「ああ、俺の記憶じゃ休み時間に実に他のクラスの女子が会いに来た日辺りからそうなったんだけど」
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「え? そうかな?」
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「別にないけど」
「けど?」
「うん、でも、何だろう。何か少し気になるというか」
俺がそう言うと涼一は目をまるくさせた後、ぷっと笑った。
「何だよ?」
「ごめん、でも、お前さ、俺に散々、綾香が俺のこと好きだのなんだの言ってたわりには自分のことになると凄く疎いんだな」
「え?」
「気になるってさ、それって好きってことだろ」
今度は俺が涼一のその言葉に目をまるくした。
そして、その後、
「はあっ?」
と思いっきり叫んでしまった。
だから、周りにいる男子が俺達を見た。
「実、声でかすぎ」
涼一には怒られた。
「ごめん。でも、お前が変なこと言うから」
「え? でも、あの女子のことが気になって、ぼーっとしたりしてるなら、それは完全にもう恋だと俺は思うけどね」
「恋……」
「そっ。でも、それなら俺は嬉しいし、断然、応援するから」
涼一はそう言って嬉しそうに俺の肩を叩いた後、
「ほら、急がなきゃもうチャイム鳴るぜ」
そう言い、走り出したので、俺も涼一に釣られて走った。
そして、その後、本当にチャイムが鳴って、体育の授業が始まった。
いつもなら大好きな体育の授業で、しかも今日の授業はまあまあ得意なバスケットボールの授業だけど、今はさっき涼一が言ったことが頭から離れなくて、中々、ボールに触ることができなかった。
恋……。
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でも、広瀬とはおんぶしてやった日に初めて出会って、それから、ハンカチを返しにきてくれた時に話しただけで、広瀬がどんな性格してるとか、全然、知らないんだけど。
だけど、それでも気になるのはやっぱり涼一が言うように俺が広瀬のことを好き……つまり、広瀬に恋をしているからなんだろうか?
俺は相田のこと以外を好きになったことがなく、また、相田に対する想いは多分、普通の好きとは多分、少し違っているところもあるので、いまいち、涼一が言う気持ちのことを理解できないでいた。
そして、そんなことばかり考えているうちにいつの間にか体育の授業は終わってしまった。
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