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第50話「絶対に変わらない想い」
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俺と綾香はひな壇に乗り、向かい合わせになった。
そして、俺は綾香に俺がつける指輪を渡した。
「涼一」
「実は俺用の指輪も買ってたんだ。だから、これは綾香が俺の指に嵌めてくれる?」
俺の指輪はシンプルにシルバーのみのリングだった。
綾香はその指輪を受け取り、俺が言ったことに対して、コクンと頷いた。
「あ、結婚指輪の交換の時ね。だから、綾香の指輪は今は俺に預けてね」
俺がそう言うと綾香は自分の左手の薬指から指輪を取って、俺に渡してくれた。
「ありがとう。じゃあ、2人だけの結婚式だけど始めようか」
そして、俺達は神父さんもいない2人だけの結婚式を始めた。
神父さんの役割はお互いがすることになったけど、俺は凄く幸せだった。
それに俺はこの結婚式をしたことによって、ますます綾香以外の人を好きになはならないという確信をもった。
勿論、今までも絶対に綾香以外を好きになはならないという想いはあったけど。
2人で指輪の交換をして、誓いのキスをした。
誓いのキスはお互いが一生涯、その人だけを愛するという証。
でも、俺は言葉でも綾香に伝えたかったから。
「綾香、俺の綾香に対する想いは絶対にこれからも変わることはないから」
そう綾香に言った。
すると綾香の目からは涙が零れて……。
そして、綾香は俺に抱きついて、
「涼一、私の涼一に対する想いもこれからずっと変わらないよ」
そう言った。
だから、俺も綾香を強く抱きしめ返して、
「綾香、愛してるよ。だから、俺が綾香をちゃんと養えるようになったら、今度は本物の結婚式挙げよう。勿論、今度は神父さんもお互いの家族も知人もいる結婚式」
そう言った。
すると綾香は俺を見て、コクンと頷いた。でも、その後、
「うん、絶対に挙げたい。でもね、涼一、私にとってはこの結婚式も本物だよ。そして、私、今、凄く幸せだよ」
そう言った。
だから、俺は堪らなくなって、ますます綾香を強く抱きしめた。
その後、さっき誓いのキスはしたけど、また、俺達はキスをした。
今度は愛しさと幸せな気持ちが溢れたからしたキスだった。
そして、俺達の2人だけの結婚式は幕を閉じた。
最高な気分のままで。
それから俺達は着替えて、俺の母さんが箱に入れて、また元の所に戻しておけばいいと言っていたので、衣装を箱にしまった。
すると綾香が、
「涼一、これも一緒に入れておいて」
と言って、小さなメモ用紙を渡してきた。
そのメモ用紙には、
“私達の結婚式を手伝ってくださってありがとうございました”
と書かれていた。
「綾香……」
「きっとこの衣装が箱に入ってるか確かめると思うから」
綾香は笑ってそう言った。
「ん、そうだな」
俺はそう言った後、綾香が渡してきたメモを衣装の上に置いた。
「ね、涼一」
「ん?」
「さっきの結婚式の時にね、私達以外は誰もいないって言ってたけど、こうして見えないところで私達の結婚式を手伝ってくださる人達がいたね。この箱を置いてくださった方と涼一のお母さん」
「綾香」
「ね?」
「ああ、そうだな」
綾香に言われて、そうだよなと思った。
この教会や衣装を貸りれるようにしてくれたのは俺の母さんだし、この教会を貸してくれて、衣装をこの教会に持ってきてくれた人もいる。
そう思ったら、何だか急にじんとくるものがあった。
ああ、俺、今、こんなんじゃ恐らく、何年後かに挙げる綾香との正式な結婚式ではどうなっちゃうのかな。
号泣したりして。
なんて、今、俺の隣で凄く幸せそうな顔をしてくれている綾香を見ながら思っていた。
そして、俺は綾香に俺がつける指輪を渡した。
「涼一」
「実は俺用の指輪も買ってたんだ。だから、これは綾香が俺の指に嵌めてくれる?」
俺の指輪はシンプルにシルバーのみのリングだった。
綾香はその指輪を受け取り、俺が言ったことに対して、コクンと頷いた。
「あ、結婚指輪の交換の時ね。だから、綾香の指輪は今は俺に預けてね」
俺がそう言うと綾香は自分の左手の薬指から指輪を取って、俺に渡してくれた。
「ありがとう。じゃあ、2人だけの結婚式だけど始めようか」
そして、俺達は神父さんもいない2人だけの結婚式を始めた。
神父さんの役割はお互いがすることになったけど、俺は凄く幸せだった。
それに俺はこの結婚式をしたことによって、ますます綾香以外の人を好きになはならないという確信をもった。
勿論、今までも絶対に綾香以外を好きになはならないという想いはあったけど。
2人で指輪の交換をして、誓いのキスをした。
誓いのキスはお互いが一生涯、その人だけを愛するという証。
でも、俺は言葉でも綾香に伝えたかったから。
「綾香、俺の綾香に対する想いは絶対にこれからも変わることはないから」
そう綾香に言った。
すると綾香の目からは涙が零れて……。
そして、綾香は俺に抱きついて、
「涼一、私の涼一に対する想いもこれからずっと変わらないよ」
そう言った。
だから、俺も綾香を強く抱きしめ返して、
「綾香、愛してるよ。だから、俺が綾香をちゃんと養えるようになったら、今度は本物の結婚式挙げよう。勿論、今度は神父さんもお互いの家族も知人もいる結婚式」
そう言った。
すると綾香は俺を見て、コクンと頷いた。でも、その後、
「うん、絶対に挙げたい。でもね、涼一、私にとってはこの結婚式も本物だよ。そして、私、今、凄く幸せだよ」
そう言った。
だから、俺は堪らなくなって、ますます綾香を強く抱きしめた。
その後、さっき誓いのキスはしたけど、また、俺達はキスをした。
今度は愛しさと幸せな気持ちが溢れたからしたキスだった。
そして、俺達の2人だけの結婚式は幕を閉じた。
最高な気分のままで。
それから俺達は着替えて、俺の母さんが箱に入れて、また元の所に戻しておけばいいと言っていたので、衣装を箱にしまった。
すると綾香が、
「涼一、これも一緒に入れておいて」
と言って、小さなメモ用紙を渡してきた。
そのメモ用紙には、
“私達の結婚式を手伝ってくださってありがとうございました”
と書かれていた。
「綾香……」
「きっとこの衣装が箱に入ってるか確かめると思うから」
綾香は笑ってそう言った。
「ん、そうだな」
俺はそう言った後、綾香が渡してきたメモを衣装の上に置いた。
「ね、涼一」
「ん?」
「さっきの結婚式の時にね、私達以外は誰もいないって言ってたけど、こうして見えないところで私達の結婚式を手伝ってくださる人達がいたね。この箱を置いてくださった方と涼一のお母さん」
「綾香」
「ね?」
「ああ、そうだな」
綾香に言われて、そうだよなと思った。
この教会や衣装を貸りれるようにしてくれたのは俺の母さんだし、この教会を貸してくれて、衣装をこの教会に持ってきてくれた人もいる。
そう思ったら、何だか急にじんとくるものがあった。
ああ、俺、今、こんなんじゃ恐らく、何年後かに挙げる綾香との正式な結婚式ではどうなっちゃうのかな。
号泣したりして。
なんて、今、俺の隣で凄く幸せそうな顔をしてくれている綾香を見ながら思っていた。
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