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第31話「俺の決意」
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実に綾香のことが本当は小学生の頃からずっと好きだったと告白されて、実とはもう別々に帰った俺は実にも絶対に綾香を渡せないと思っているものの、だけど、まさかの実からの告白に正直、俺は少しだけ心が疲れていた。
そして、俺が心が疲れたまま家に帰ると俺と綾香の家の中間くらいの場所にいつものように綾香が立っていて、俺の帰りを待っててくれていた。
「綾香」
俺はいつものように綾香に笑顔を向けたはずだった。
でも、綾香は、
「涼一、何かあった? 何か疲れた顔してるよ?」
そう言った。
だから、俺は思わず綾香を抱きしめた。
「涼一?」
「うん、ちょっとサッカー部の練習がきつくて疲れたんだ」
俺は実から言われたことを綾香に話すわけにもいかずにそう言った。そして、俺がそう言った後、
「そうなんだ? あ、だったら、私の家に寄らない? 今日ね久し振りにクッキー焼いたから食べてほしくて。涼一、クッキー好きでしょ? 疲れた時はちょっと甘い系のお菓子を食べると疲れが取れるって言うし」
と綾香が言ったので、
「うん、食べる。俺、綾香が焼いたクッキー超好きなんだよね」
そう言い俺は綾香の家にお邪魔することにした。
そして、俺は綾香の部屋に入った。
綾香の部屋はもう数え切れないくらい来てるけど、そういえば高校に入ってからは殆ど来ていないなと思った。
綾香は俺の部屋に結構、来てるけど。
綾香の部屋はやっぱり女の子という感じの部屋だった。
でも、いつも整理整頓はされている。
「涼一、これ食べて。後、この包みに入ってるのはお家に持って帰って、好きな時に食べてね」
台所に行っていた綾香が戻ってきて、トレーに乗せたクッキーと紅茶を簡易テーブルに置きながら綾香が言った。
「ああ、サンキュ」
俺はそう言いクッキーを1つ食べた。
はっきり言って料理は俺の方が上手いんだけど、クッキーだけは(こういう言い方は失礼だけど)いつも凄く上手に焼くので、俺は綾香が焼いたクッキーが大好きだった。
そして、今日、綾香が焼いたクッキーは丸いものや四角いもの、ハート型のものだった。
色も可愛くついていた。
「うん、やっぱり美味いわ」
俺がそう言うと、
「本当? 良かった。涼一がいつもそうやって本当に美味しそうに食べてくれるから私、クッキーはつくろうって思うんだよね」
綾香がそう言ったので、俺の胸が少し締めつけられる感じがした。
そして、堪らなくなって綾香を抱きしめた。
「涼一?」
今日、実は綾香に大胆にアプローチを始めると言っていた。
きっと綾香は実のことは友達として大好きだと思う。
だからこそ、実が綾香にアプローチをするのは、他の奴が綾香にアプローチするのとは訳が違う。
勿論、他の奴が綾香にアプローチをしたりするのも相当気にはなるけど。
でも、本当は何処かで大丈夫って思っていたところもあって。
だけど、実は……。
もしかすると綾香が傾いてしまうことがあるかもしれない。
そう思うから俺は―。
「綾香、もうすぐ、俺、サッカーの試合があるだろ? その試合が終わったら、俺、綾香に話があるんだけど」
今度こそ綾香に本当に告白する決意をした。
そして、俺が心が疲れたまま家に帰ると俺と綾香の家の中間くらいの場所にいつものように綾香が立っていて、俺の帰りを待っててくれていた。
「綾香」
俺はいつものように綾香に笑顔を向けたはずだった。
でも、綾香は、
「涼一、何かあった? 何か疲れた顔してるよ?」
そう言った。
だから、俺は思わず綾香を抱きしめた。
「涼一?」
「うん、ちょっとサッカー部の練習がきつくて疲れたんだ」
俺は実から言われたことを綾香に話すわけにもいかずにそう言った。そして、俺がそう言った後、
「そうなんだ? あ、だったら、私の家に寄らない? 今日ね久し振りにクッキー焼いたから食べてほしくて。涼一、クッキー好きでしょ? 疲れた時はちょっと甘い系のお菓子を食べると疲れが取れるって言うし」
と綾香が言ったので、
「うん、食べる。俺、綾香が焼いたクッキー超好きなんだよね」
そう言い俺は綾香の家にお邪魔することにした。
そして、俺は綾香の部屋に入った。
綾香の部屋はもう数え切れないくらい来てるけど、そういえば高校に入ってからは殆ど来ていないなと思った。
綾香は俺の部屋に結構、来てるけど。
綾香の部屋はやっぱり女の子という感じの部屋だった。
でも、いつも整理整頓はされている。
「涼一、これ食べて。後、この包みに入ってるのはお家に持って帰って、好きな時に食べてね」
台所に行っていた綾香が戻ってきて、トレーに乗せたクッキーと紅茶を簡易テーブルに置きながら綾香が言った。
「ああ、サンキュ」
俺はそう言いクッキーを1つ食べた。
はっきり言って料理は俺の方が上手いんだけど、クッキーだけは(こういう言い方は失礼だけど)いつも凄く上手に焼くので、俺は綾香が焼いたクッキーが大好きだった。
そして、今日、綾香が焼いたクッキーは丸いものや四角いもの、ハート型のものだった。
色も可愛くついていた。
「うん、やっぱり美味いわ」
俺がそう言うと、
「本当? 良かった。涼一がいつもそうやって本当に美味しそうに食べてくれるから私、クッキーはつくろうって思うんだよね」
綾香がそう言ったので、俺の胸が少し締めつけられる感じがした。
そして、堪らなくなって綾香を抱きしめた。
「涼一?」
今日、実は綾香に大胆にアプローチを始めると言っていた。
きっと綾香は実のことは友達として大好きだと思う。
だからこそ、実が綾香にアプローチをするのは、他の奴が綾香にアプローチするのとは訳が違う。
勿論、他の奴が綾香にアプローチをしたりするのも相当気にはなるけど。
でも、本当は何処かで大丈夫って思っていたところもあって。
だけど、実は……。
もしかすると綾香が傾いてしまうことがあるかもしれない。
そう思うから俺は―。
「綾香、もうすぐ、俺、サッカーの試合があるだろ? その試合が終わったら、俺、綾香に話があるんだけど」
今度こそ綾香に本当に告白する決意をした。
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