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高木班長と山田さん
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翌日の仕事は半沢主任の呼び出しから始まった。
主任の部屋の入ると、すでに山田さんが主任と話し合いを始めている。
「勝手な行動をしてすみませんでした。」
俺は頭を下げる。
「本田君といい、山田君といい、、。私は君たちを叱責するために呼んだんじゃないんだけどなぁ。さぁ、本田君も座って。」
俺は山田さんの隣の席に座った。
「今回はご苦労様でした。事情は司さんから聞きましたよ。」
約束通り司さんは、ヴァンパイアポリスに連絡をしてうまいこと話を合わせてくれたようだ。良心がチクリと痛む。
「まさか、ヴァン共反会がそんな大それたことを考えていたなんて。もし、その計画が実行に移されていたら、最近多発しているヴァンパイアに対する犯罪に不満を持っているヴァンパイア市民も黙ってはいなかったかもしれません、、、。ヴァンパイアと人間の共存社会の危機と言っても良いでしょう。ヴァン共反会の爆弾テロ阻止作戦については司さんから聞きました。君たちも頑張ってください。話は終わりです。」
俺が部屋を出ようとすると、半沢班長が俺を呼び止める。
「本田君。この作戦が終わったら頭を下げないでこの部屋にいらっしゃい。一度、君とゆっくりお茶を飲んでみたいんでね。」
「はい。今回の作戦でへまをして頭を下げるような事にならないよう頑張ります!」
山田さんが通路の先で俺を待っていた。
「本田君。今回の作戦頑張ろうな。」
「はい。ヴァンパイアと人間の共存を守りましょう。」
事務所に戻ると俺の席に類がやってきた。何かを拗ねてるように上目遣いで俺を見ている。
「ずるいよぉ一宇。山田さんと二人で秘密作戦を決行するなんて。まぁ、昼間の作戦で、司さんからの頼みじゃ仕方ないけどさぁ。それに、、、僕。司さんてちょっと苦手なんだよねぇ。」
「え?そうなの?」
「アヤメっちのお兄さんだから、仲良くしたいんだけどね。」
同族嫌悪だ、、、。俺は咄嗟にそんなことを考えた。類と司さんには共通点が多い。
「でもねぇ。次の作戦では、アヤメっちチームと赤目チームがタッグを組むんだよ。頑張ろうな、一宇!」
「おう。頼りにしてるよ類。」
俺にそう言われて、類はご機嫌に自分の席に戻って行った。
「赤目さん。なんかすっかり本田君に懐いちゃったね。大変だろ本田君。」
「そんな事ないですよ、俺一人っ子だから。弟ができたみたいで嬉しいです。」
「そうか、本田君は一人っ子かぁ。俺は6人兄弟の長男だよ。」
「えええ、山田さんって6人兄弟なんですか?」
「そうだよ、一番下の弟はまだ中学生だ。おやじが死んだから俺が山田家の大黒柱。」
山田さんからプライベートな話を聞くのは初めてだった。
「以前の職業が自衛隊だって話は、研修会の時言ったよね?おやじが死んだ後、家族を養うために入隊したんだよ。幸い体力には自信があったからね。」
「そうだったんですか。」
「入隊してすぐにヴァンパイア戦争が始まって、俺は研修中の新米だったんだけど、ほら本田君も知ってるだろ。自衛隊は劣勢で俺みたいな新人も現場に送られることになってさ。」
「そうでしたよね。当時、俺もニュースを見ながら不安になったのを憶えてます。」
「でも、俺は日本を守る、家族を守るって熱くなっててさ。やる気が空回りして山の中のゲリラ戦で自分の部隊とはぐれた挙句、道に迷うは、雨にフラれて熱を出すわで山の中で一歩も動けなくなったんだ。「ああ、俺こんな山の中で死ぬのかなぁ。」って全てを諦めたよ。仲間の部隊は劣勢を強いられてて、俺の救出まで手が回らない状態だったからね。」
「その時、誰かが俺を肩に抱えて歩き出したんだ。ああ、仲間が俺を見つけれくれたんだぁって嬉しかったよ。その人は俺を抱えて近くの洞窟まで運ぶと、火を起こして俺を温めてくれた。でも、その時は目もあけられないくらい衰弱してたから、まさか自分を助けてくれたのが敵側のヴァンパイアだとは気が付かななったんだけどね。」
「それって、、。」
「高木班長だよ。」
「その時俺は、かなりヤバい状態だったと思う。意識は朦朧としてたし。それで俺は、その人に、もし俺が死んだら家族にそのことを伝えてくださいって言ったんだ。強く生きろって伝えてくれってね。」
「高木班長はなんて?」
「強く生きるのは君の方だろ。そんなに大事な家族がいるなら生きて帰って自分で「ただいま」って言わなくちゃなって、、、。笑って言ったんだよ。そして俺に苦い液体を飲ませてくれたんだ。その液体がなんだかわからないけど、ヴァンパイアの漢方薬かなんかなんだろうな。次の日には起きあがれるようになっていたかね。」
「起き上がった俺を見て、高木班長は喜んでくれたよ。でも、その時俺は初めて高木班長がヴァンパイアだって気が付いて怖くなってな。捕虜にされるんじゃないかって。でも、高木班長はそこまで回復したらもう大丈夫だって。俺に地図をくれて、自衛隊の野営場までの道を教えてくれたんだ。丁寧に危険な場所とか教えてくれるんだよ。俺、面食らっちゃってさ。ポカーンとしてたよ。」
「山田さんを解放したんですね。」
「そうだよ。介抱したうえで開放だ。ははははは。」
「それで洞窟を出る前に俺に言ったんだ「もうすぐ戦争は平和的に解決するからまた会おうな、君とは縁がありそうだ。」って言ったんだよ。歩けるようになった俺は、高木班長の教えてくれた道で安全に野営場に戻ることが出来た。不思議な事に、山の中でヴァンパイアに助けられた自衛隊員は俺だけじゃなかったんだよ。そんな話を他の隊員からもたくさん聞いたからね。そして、俺はヴァンパイアと戦うことに疑問を持つようになってしまって自衛隊を除隊した。日本を、家族を危険なヴァンパイアから守るってことに自信が持てなくなってしまってね。その後は、工事現場の肉体労働で家族を養った。」
「そして、本当に高木班長の言った通りの社会がやって来た。終戦だよ。しかも平和的な解決。」
「あの時は、日本人の誰もが驚きましたよね。」
「俺も驚いたよ。でも、嬉しかったかな。もしかするとまた自分を助けてくれたヴァンパイアに会えるかもしれないって。変だろ。」
そう言って山田さんは笑った。
「全然、変じゃないです。」
俺は心からそう答えた。
「戦争が終わって1ヶ月くらいたったころ、俺が働いていた工事現場に高木班長が突然やって来たんだよ、「君、探したぞ!」って言ってね。俺は高木さんを見て涙が出たんだ。運命って言うほど大げさな事じゃないんだけど、やっと会えてうれしかったのかな。それで高木さんの眷属になった。彼は俺が一家の大黒柱なのを知って、過分なお給料を払ってくれて。だから、俺は高木さんに返しきれないほどの恩を受けているんだよ。」
高木班長と山田さんに感じた絆の理由がわかったような気がした。
「おーい。山田君、本田君。会議を始めるぞー!」
高木班長が俺たちを呼んでいる。俺たちは高木班長の元に急いだ。
主任の部屋の入ると、すでに山田さんが主任と話し合いを始めている。
「勝手な行動をしてすみませんでした。」
俺は頭を下げる。
「本田君といい、山田君といい、、。私は君たちを叱責するために呼んだんじゃないんだけどなぁ。さぁ、本田君も座って。」
俺は山田さんの隣の席に座った。
「今回はご苦労様でした。事情は司さんから聞きましたよ。」
約束通り司さんは、ヴァンパイアポリスに連絡をしてうまいこと話を合わせてくれたようだ。良心がチクリと痛む。
「まさか、ヴァン共反会がそんな大それたことを考えていたなんて。もし、その計画が実行に移されていたら、最近多発しているヴァンパイアに対する犯罪に不満を持っているヴァンパイア市民も黙ってはいなかったかもしれません、、、。ヴァンパイアと人間の共存社会の危機と言っても良いでしょう。ヴァン共反会の爆弾テロ阻止作戦については司さんから聞きました。君たちも頑張ってください。話は終わりです。」
俺が部屋を出ようとすると、半沢班長が俺を呼び止める。
「本田君。この作戦が終わったら頭を下げないでこの部屋にいらっしゃい。一度、君とゆっくりお茶を飲んでみたいんでね。」
「はい。今回の作戦でへまをして頭を下げるような事にならないよう頑張ります!」
山田さんが通路の先で俺を待っていた。
「本田君。今回の作戦頑張ろうな。」
「はい。ヴァンパイアと人間の共存を守りましょう。」
事務所に戻ると俺の席に類がやってきた。何かを拗ねてるように上目遣いで俺を見ている。
「ずるいよぉ一宇。山田さんと二人で秘密作戦を決行するなんて。まぁ、昼間の作戦で、司さんからの頼みじゃ仕方ないけどさぁ。それに、、、僕。司さんてちょっと苦手なんだよねぇ。」
「え?そうなの?」
「アヤメっちのお兄さんだから、仲良くしたいんだけどね。」
同族嫌悪だ、、、。俺は咄嗟にそんなことを考えた。類と司さんには共通点が多い。
「でもねぇ。次の作戦では、アヤメっちチームと赤目チームがタッグを組むんだよ。頑張ろうな、一宇!」
「おう。頼りにしてるよ類。」
俺にそう言われて、類はご機嫌に自分の席に戻って行った。
「赤目さん。なんかすっかり本田君に懐いちゃったね。大変だろ本田君。」
「そんな事ないですよ、俺一人っ子だから。弟ができたみたいで嬉しいです。」
「そうか、本田君は一人っ子かぁ。俺は6人兄弟の長男だよ。」
「えええ、山田さんって6人兄弟なんですか?」
「そうだよ、一番下の弟はまだ中学生だ。おやじが死んだから俺が山田家の大黒柱。」
山田さんからプライベートな話を聞くのは初めてだった。
「以前の職業が自衛隊だって話は、研修会の時言ったよね?おやじが死んだ後、家族を養うために入隊したんだよ。幸い体力には自信があったからね。」
「そうだったんですか。」
「入隊してすぐにヴァンパイア戦争が始まって、俺は研修中の新米だったんだけど、ほら本田君も知ってるだろ。自衛隊は劣勢で俺みたいな新人も現場に送られることになってさ。」
「そうでしたよね。当時、俺もニュースを見ながら不安になったのを憶えてます。」
「でも、俺は日本を守る、家族を守るって熱くなっててさ。やる気が空回りして山の中のゲリラ戦で自分の部隊とはぐれた挙句、道に迷うは、雨にフラれて熱を出すわで山の中で一歩も動けなくなったんだ。「ああ、俺こんな山の中で死ぬのかなぁ。」って全てを諦めたよ。仲間の部隊は劣勢を強いられてて、俺の救出まで手が回らない状態だったからね。」
「その時、誰かが俺を肩に抱えて歩き出したんだ。ああ、仲間が俺を見つけれくれたんだぁって嬉しかったよ。その人は俺を抱えて近くの洞窟まで運ぶと、火を起こして俺を温めてくれた。でも、その時は目もあけられないくらい衰弱してたから、まさか自分を助けてくれたのが敵側のヴァンパイアだとは気が付かななったんだけどね。」
「それって、、。」
「高木班長だよ。」
「その時俺は、かなりヤバい状態だったと思う。意識は朦朧としてたし。それで俺は、その人に、もし俺が死んだら家族にそのことを伝えてくださいって言ったんだ。強く生きろって伝えてくれってね。」
「高木班長はなんて?」
「強く生きるのは君の方だろ。そんなに大事な家族がいるなら生きて帰って自分で「ただいま」って言わなくちゃなって、、、。笑って言ったんだよ。そして俺に苦い液体を飲ませてくれたんだ。その液体がなんだかわからないけど、ヴァンパイアの漢方薬かなんかなんだろうな。次の日には起きあがれるようになっていたかね。」
「起き上がった俺を見て、高木班長は喜んでくれたよ。でも、その時俺は初めて高木班長がヴァンパイアだって気が付いて怖くなってな。捕虜にされるんじゃないかって。でも、高木班長はそこまで回復したらもう大丈夫だって。俺に地図をくれて、自衛隊の野営場までの道を教えてくれたんだ。丁寧に危険な場所とか教えてくれるんだよ。俺、面食らっちゃってさ。ポカーンとしてたよ。」
「山田さんを解放したんですね。」
「そうだよ。介抱したうえで開放だ。ははははは。」
「それで洞窟を出る前に俺に言ったんだ「もうすぐ戦争は平和的に解決するからまた会おうな、君とは縁がありそうだ。」って言ったんだよ。歩けるようになった俺は、高木班長の教えてくれた道で安全に野営場に戻ることが出来た。不思議な事に、山の中でヴァンパイアに助けられた自衛隊員は俺だけじゃなかったんだよ。そんな話を他の隊員からもたくさん聞いたからね。そして、俺はヴァンパイアと戦うことに疑問を持つようになってしまって自衛隊を除隊した。日本を、家族を危険なヴァンパイアから守るってことに自信が持てなくなってしまってね。その後は、工事現場の肉体労働で家族を養った。」
「そして、本当に高木班長の言った通りの社会がやって来た。終戦だよ。しかも平和的な解決。」
「あの時は、日本人の誰もが驚きましたよね。」
「俺も驚いたよ。でも、嬉しかったかな。もしかするとまた自分を助けてくれたヴァンパイアに会えるかもしれないって。変だろ。」
そう言って山田さんは笑った。
「全然、変じゃないです。」
俺は心からそう答えた。
「戦争が終わって1ヶ月くらいたったころ、俺が働いていた工事現場に高木班長が突然やって来たんだよ、「君、探したぞ!」って言ってね。俺は高木さんを見て涙が出たんだ。運命って言うほど大げさな事じゃないんだけど、やっと会えてうれしかったのかな。それで高木さんの眷属になった。彼は俺が一家の大黒柱なのを知って、過分なお給料を払ってくれて。だから、俺は高木さんに返しきれないほどの恩を受けているんだよ。」
高木班長と山田さんに感じた絆の理由がわかったような気がした。
「おーい。山田君、本田君。会議を始めるぞー!」
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