51 / 166
奇妙な電話から始まる物語 ③
しおりを挟む
あれだけ、今日の昼間は寝ていようと思っていたのに、、、。
結局、午前11時には今日の予定である昼寝を諦め布団からでる。
アヤメとスマ眷に行くのは午後4時30時だから、まだ6時間近くある。俺は昼飯を食べに、街に出かけることにした。でも、結局一人で食事する店は限られていて、近場のラーメン屋で済ませた。
ラーメン代を払おうとポケットから財布を出すと、紙が1枚ヒラヒラと落ちる。
「片沼キヨ」それは、昨日の電話で俺がメモした紙キレだった。
ラーメン屋を出て、紙キレを見ながら歩く。仙台市太白区青葉町32-1、、、。
片沼さんの住所のある場所へ行ってみようと思ったのは、ほんの気まぐれだった。
昔、友人が住んでいてよく通った町だったから?冬なのに暖かい日だったから?最近ほったらかしにしていたバイクに乗ろうと思ったから?
色々理由をつけてみたが、実のところ、昨夜の口の悪い若者の切羽詰まった感じがウソを言っているようには思えなかったからかも知れない。
俺は急いでアパートに戻り、駐輪場にとめてあったバイクのほこりを払う、ガソリンの量が心もとなかったので、携行缶に買い置きしておいたガソリンを入れた。
ガソリンも満タン。俺はヘルメットをかぶり出発した。
放置していたので心配したが、バイクは機嫌よく走ってくれた。
100年経過した物はアンティークと呼ばれるらしい。このバイクもあと何年かでそう呼ばれるかもしれない。道路はすいていて、目的の青葉町には、すぐに到着した。
青葉町に住んでいた友人とよく遊んでいたのは2年ほど前だったが、町の様子はほとんど変わりなかった。
バイクで徐行しながら、電信柱に貼ってある地番表示を確かめながら走る。
「青葉町32-1」
若い男が言った住所が正しいなら、ここが目的地。それらしい家はすぐに見つかった。表札にも”片沼”と書いてある。ここで間違いない。勢いだけでここまで来てしまったが、この後どうするかという具体的なプランは何もなかった。片沼さんがヴァンパイアと言う話が本当なら、今頃は就寝中だろう。
平日で、昼間の住宅街は意外に静かで人影もない。
ん。いや、人影がある。
ドクロの描かれたジャンパーを着た若い痩せた男が、片沼さんの家を見張っている。
怪しい、、、。
「おい。」
俺は男に声を掛ける。その声に、男は飛び上がらんばかりに、いや、実際に、飛び上がって驚いた。
「いきなり、なんだよ!ビックリさせんなよ。」
その声には聞き覚えがあった。
「あ、お前。昨日、電話してきた奴だろう。」
そう言われた男は、慌てて逃げ出そうとする。
「待てよ。」
俺は男の襟首を捕まえた。彼は観念したのか抵抗せずに大人しくなった。
「お前、誰だよ。」
男が小さな声で言う、
「お前こそ誰だよ。夕べ、ヴァンパイアポリスに電話してきたのお前だろ。」
男が「あっ」と小さな声を出す。
「電話番か、、、。」
「電話番じゃねぇよ。本田一宇だ。お前は?」
「須田敦。」
「名前あるんじゃん。お前が、昨日名乗らねぇから、須田君の通報はイタズラ電話で片付けられたんだぜ。」
「イタズラ電話じゃねぇし。でも、イタズラ電話で片付けられたなら、お前は、ここでなにしてんの?」
「いや。なんというか、須田君の電話の感じが嘘を言ってるように思えなくって、なんとなく、気になって、、。」
「ふーん。お前いい奴だな。」
「お前じゃないよ。一宇だ。」
「こんな時間に出歩いてるってことは、人間だよな?人間の須田君がなんでヴァンパイアの片沼さんの事を気に掛けてるの?」
「須田君はやめろよ。敦でいいよ。キヨばぁちゃんには、ガキの頃世話になったから。」
(ヴァンパイアに世話になった?)
「具体的に片沼さんが危ないってどういうことなの?」
、、、、、、、、。
「なんだよ、せっかく来たんだからちゃんと話せよ。」
「こんなところで、男二人が立ち話ってのも目立つから公園にでも行こうぜ。」
敦がそう言ってすたすたと歩きだす。俺は敦の後をバイクを押してついて行った。
片沼さんの家から徒歩で3分のところにある小さな公園に俺たちは落ち着いた。
俺たちは、ベンチに座る。
「俺ん家、いわゆる機能不全家族ってやつでさ。まぁ、家族と言っても母ちゃんと俺の二人暮らし。母ちゃんは、若い時に結婚しないで俺を産んだんだけど、まだ遊びたかったんだろうな。夜の仕事だったし。だから、俺、夜一人で留守番することが多くて、でも、母ちゃんが飯を出したり出さなかったりしたから、俺は、いつも腹減らしてたんだよ。家の水道や電気も止められたりして、腹減って公園で水飲んでる俺をキヨばあちゃんが見つけてくれてさ。」
俺は、あまりの話に言葉も出なかった。敦は話を続ける。
「キヨばあちゃんは、そのまま俺の手を引いて近くのスーパーで買い物して。家に戻ると、俺を風呂に入れて隅々まで洗ってくれたよ。今考えると小汚いガキだったと思うぜ。風呂なんか滅多に入らなかったから。そして、飯食わしてくれたんだよ。それまで俺、コンビニのおにぎりとか菓子パンとか、そんなんばっか食ってたからさ。キヨばあちゃんの作った肉じゃが食ってビックリしたね。世の中にこんな旨いものがあるのかってね。それからしばらくの間は母ちゃんが仕事で家を出るとキヨばあちゃんの家に行って風呂入って、飯食って母ちゃんが帰宅する前に、ばあちゃんの作った弁当持って家に戻るって生活をつづけたよ。1年くらいかな?まぁ、母ちゃんは俺に興味がなかったから、俺がキヨばあちゃんの家で飯食わせてもらって栄養状態が良くなって太ったことも、風呂に入れてもらって清潔な事も、新しい服を買ってもらっても、全く気が付かなかったよ。まぁ、気が付いてたのかもしれないけど、何にも言わなかった、だから、1年もキヨばあちゃんとあんな風にいられたんだろうな。」
「キヨさんがヴァンパイアだって気が付かなかったの?」
「その頃は、戦争前だったからヴァンパイアの存在なんか誰も知らなかったし。ただ、おかしいと思った事もあったよ。昼にキヨばあちゃんの家に行ってもいっつも留守だったりとか。でも、そんなの子どもの俺には関係なかったんだ。夜に家に行くといつも温かく迎えてくれたから。」
「さっき、1年くらいキヨさんの家に行ってたって言ってたけど、なんで1年で終わったの?」
「近所のお節介な奴が、児童相談所に通報したんだよ。ネグレクト児童がいるってね。家に相談所の職員が訪ねてきてそのまま、児童養護施設に直行だよ。母ちゃんと離れるのは悲しくなかったけど、キヨばあちゃんと離れるのは悲しかったなぁ。」
「敦、大変な子供時代だったんだな。それで、今回キヨさんが危ないってのはどういう事なんだ?」
「俺、、。逮捕されるのかな?」
「は?逮捕?何でそうなるの。それに昨日、電話でも言ったけど俺は電話番だから。敦を逮捕することは出来ないよ。それに、今日は非番でヴァンパイアポリスとして、ここに来たわけじゃないから。」
「俺も、キヨばあちゃんのいえに強盗に入る仲間だからだよ。」
「え。そうなの?」
「児童養護施設って、対象年齢が18歳までなんだよな。一応、就職先も斡旋してくれたんだけど、そこがひどいブラック企業だったから、俺、2か月でそこから逃げちゃって。後は、お決まりのパターンって言うか、、。悪い奴らとつるんで悪いことしてたって言うか、、。仲間の一人が、一人暮らしのヴァンパイアの婆さんがいるから、昼間に行って強盗でもしようって言い出して。それが、、。」
「片沼さんだったんだね。」
「おれ、すぐにわかったよ、キヨばあちゃんだって。だって、あれから15年も経ってるのに、キヨばあちゃんあんまり年取ってなかったし。仲間にあそこはやめようって言ったんだけど、ヴァンパイアなら昼間は動けないからちょろいし、万が一捕まっても、ヴァンパイアへの人間の犯罪は罪が軽いからって。聞いてくれないんだよ。それで、ヴァンパイアポリスなら何とかしてくれるかもって電話したって訳。でも、犯人が名乗るわけにいかないだろ。」
「俺、キヨばあちゃんがヴァンパイアって聞いて不思議に思ってるんだよな。なんでヴァンパイアが人間の子どもなんか助けたんだろうって。」
「そうだったんだ。」
奇妙な電話の謎が解けた。
「それで、キヨさんのところに強盗に入るのはいつなの?」
「今日だよ。たぶんこれから連絡が来ると思う。」
「それで、どうするつもりだったの。」
「ヴァンパイアポリスが来てくれることを願ってたけど、来ないんじゃ仕方ない。俺は戦う!」
「戦うって、仲間は何人なの?」
「6人!しかも、ボクサー崩れもいるんだぜ。」
「いるんだぜって、しかもボクサー崩れ、、、。」
「な、一宇も一緒に戦ってくれよ。」
なんとも返答に困る、6人。しかもボクサー崩れまで。でも、日本男児たるものか弱い婦女子を守るのは当然のこと。
「わかったよ、、、。一緒に戦おう!」
敦のスマホが鳴る。仲間からの連絡かも知れない。俺は緊張に身を固くした。
結局、午前11時には今日の予定である昼寝を諦め布団からでる。
アヤメとスマ眷に行くのは午後4時30時だから、まだ6時間近くある。俺は昼飯を食べに、街に出かけることにした。でも、結局一人で食事する店は限られていて、近場のラーメン屋で済ませた。
ラーメン代を払おうとポケットから財布を出すと、紙が1枚ヒラヒラと落ちる。
「片沼キヨ」それは、昨日の電話で俺がメモした紙キレだった。
ラーメン屋を出て、紙キレを見ながら歩く。仙台市太白区青葉町32-1、、、。
片沼さんの住所のある場所へ行ってみようと思ったのは、ほんの気まぐれだった。
昔、友人が住んでいてよく通った町だったから?冬なのに暖かい日だったから?最近ほったらかしにしていたバイクに乗ろうと思ったから?
色々理由をつけてみたが、実のところ、昨夜の口の悪い若者の切羽詰まった感じがウソを言っているようには思えなかったからかも知れない。
俺は急いでアパートに戻り、駐輪場にとめてあったバイクのほこりを払う、ガソリンの量が心もとなかったので、携行缶に買い置きしておいたガソリンを入れた。
ガソリンも満タン。俺はヘルメットをかぶり出発した。
放置していたので心配したが、バイクは機嫌よく走ってくれた。
100年経過した物はアンティークと呼ばれるらしい。このバイクもあと何年かでそう呼ばれるかもしれない。道路はすいていて、目的の青葉町には、すぐに到着した。
青葉町に住んでいた友人とよく遊んでいたのは2年ほど前だったが、町の様子はほとんど変わりなかった。
バイクで徐行しながら、電信柱に貼ってある地番表示を確かめながら走る。
「青葉町32-1」
若い男が言った住所が正しいなら、ここが目的地。それらしい家はすぐに見つかった。表札にも”片沼”と書いてある。ここで間違いない。勢いだけでここまで来てしまったが、この後どうするかという具体的なプランは何もなかった。片沼さんがヴァンパイアと言う話が本当なら、今頃は就寝中だろう。
平日で、昼間の住宅街は意外に静かで人影もない。
ん。いや、人影がある。
ドクロの描かれたジャンパーを着た若い痩せた男が、片沼さんの家を見張っている。
怪しい、、、。
「おい。」
俺は男に声を掛ける。その声に、男は飛び上がらんばかりに、いや、実際に、飛び上がって驚いた。
「いきなり、なんだよ!ビックリさせんなよ。」
その声には聞き覚えがあった。
「あ、お前。昨日、電話してきた奴だろう。」
そう言われた男は、慌てて逃げ出そうとする。
「待てよ。」
俺は男の襟首を捕まえた。彼は観念したのか抵抗せずに大人しくなった。
「お前、誰だよ。」
男が小さな声で言う、
「お前こそ誰だよ。夕べ、ヴァンパイアポリスに電話してきたのお前だろ。」
男が「あっ」と小さな声を出す。
「電話番か、、、。」
「電話番じゃねぇよ。本田一宇だ。お前は?」
「須田敦。」
「名前あるんじゃん。お前が、昨日名乗らねぇから、須田君の通報はイタズラ電話で片付けられたんだぜ。」
「イタズラ電話じゃねぇし。でも、イタズラ電話で片付けられたなら、お前は、ここでなにしてんの?」
「いや。なんというか、須田君の電話の感じが嘘を言ってるように思えなくって、なんとなく、気になって、、。」
「ふーん。お前いい奴だな。」
「お前じゃないよ。一宇だ。」
「こんな時間に出歩いてるってことは、人間だよな?人間の須田君がなんでヴァンパイアの片沼さんの事を気に掛けてるの?」
「須田君はやめろよ。敦でいいよ。キヨばぁちゃんには、ガキの頃世話になったから。」
(ヴァンパイアに世話になった?)
「具体的に片沼さんが危ないってどういうことなの?」
、、、、、、、、。
「なんだよ、せっかく来たんだからちゃんと話せよ。」
「こんなところで、男二人が立ち話ってのも目立つから公園にでも行こうぜ。」
敦がそう言ってすたすたと歩きだす。俺は敦の後をバイクを押してついて行った。
片沼さんの家から徒歩で3分のところにある小さな公園に俺たちは落ち着いた。
俺たちは、ベンチに座る。
「俺ん家、いわゆる機能不全家族ってやつでさ。まぁ、家族と言っても母ちゃんと俺の二人暮らし。母ちゃんは、若い時に結婚しないで俺を産んだんだけど、まだ遊びたかったんだろうな。夜の仕事だったし。だから、俺、夜一人で留守番することが多くて、でも、母ちゃんが飯を出したり出さなかったりしたから、俺は、いつも腹減らしてたんだよ。家の水道や電気も止められたりして、腹減って公園で水飲んでる俺をキヨばあちゃんが見つけてくれてさ。」
俺は、あまりの話に言葉も出なかった。敦は話を続ける。
「キヨばあちゃんは、そのまま俺の手を引いて近くのスーパーで買い物して。家に戻ると、俺を風呂に入れて隅々まで洗ってくれたよ。今考えると小汚いガキだったと思うぜ。風呂なんか滅多に入らなかったから。そして、飯食わしてくれたんだよ。それまで俺、コンビニのおにぎりとか菓子パンとか、そんなんばっか食ってたからさ。キヨばあちゃんの作った肉じゃが食ってビックリしたね。世の中にこんな旨いものがあるのかってね。それからしばらくの間は母ちゃんが仕事で家を出るとキヨばあちゃんの家に行って風呂入って、飯食って母ちゃんが帰宅する前に、ばあちゃんの作った弁当持って家に戻るって生活をつづけたよ。1年くらいかな?まぁ、母ちゃんは俺に興味がなかったから、俺がキヨばあちゃんの家で飯食わせてもらって栄養状態が良くなって太ったことも、風呂に入れてもらって清潔な事も、新しい服を買ってもらっても、全く気が付かなかったよ。まぁ、気が付いてたのかもしれないけど、何にも言わなかった、だから、1年もキヨばあちゃんとあんな風にいられたんだろうな。」
「キヨさんがヴァンパイアだって気が付かなかったの?」
「その頃は、戦争前だったからヴァンパイアの存在なんか誰も知らなかったし。ただ、おかしいと思った事もあったよ。昼にキヨばあちゃんの家に行ってもいっつも留守だったりとか。でも、そんなの子どもの俺には関係なかったんだ。夜に家に行くといつも温かく迎えてくれたから。」
「さっき、1年くらいキヨさんの家に行ってたって言ってたけど、なんで1年で終わったの?」
「近所のお節介な奴が、児童相談所に通報したんだよ。ネグレクト児童がいるってね。家に相談所の職員が訪ねてきてそのまま、児童養護施設に直行だよ。母ちゃんと離れるのは悲しくなかったけど、キヨばあちゃんと離れるのは悲しかったなぁ。」
「敦、大変な子供時代だったんだな。それで、今回キヨさんが危ないってのはどういう事なんだ?」
「俺、、。逮捕されるのかな?」
「は?逮捕?何でそうなるの。それに昨日、電話でも言ったけど俺は電話番だから。敦を逮捕することは出来ないよ。それに、今日は非番でヴァンパイアポリスとして、ここに来たわけじゃないから。」
「俺も、キヨばあちゃんのいえに強盗に入る仲間だからだよ。」
「え。そうなの?」
「児童養護施設って、対象年齢が18歳までなんだよな。一応、就職先も斡旋してくれたんだけど、そこがひどいブラック企業だったから、俺、2か月でそこから逃げちゃって。後は、お決まりのパターンって言うか、、。悪い奴らとつるんで悪いことしてたって言うか、、。仲間の一人が、一人暮らしのヴァンパイアの婆さんがいるから、昼間に行って強盗でもしようって言い出して。それが、、。」
「片沼さんだったんだね。」
「おれ、すぐにわかったよ、キヨばあちゃんだって。だって、あれから15年も経ってるのに、キヨばあちゃんあんまり年取ってなかったし。仲間にあそこはやめようって言ったんだけど、ヴァンパイアなら昼間は動けないからちょろいし、万が一捕まっても、ヴァンパイアへの人間の犯罪は罪が軽いからって。聞いてくれないんだよ。それで、ヴァンパイアポリスなら何とかしてくれるかもって電話したって訳。でも、犯人が名乗るわけにいかないだろ。」
「俺、キヨばあちゃんがヴァンパイアって聞いて不思議に思ってるんだよな。なんでヴァンパイアが人間の子どもなんか助けたんだろうって。」
「そうだったんだ。」
奇妙な電話の謎が解けた。
「それで、キヨさんのところに強盗に入るのはいつなの?」
「今日だよ。たぶんこれから連絡が来ると思う。」
「それで、どうするつもりだったの。」
「ヴァンパイアポリスが来てくれることを願ってたけど、来ないんじゃ仕方ない。俺は戦う!」
「戦うって、仲間は何人なの?」
「6人!しかも、ボクサー崩れもいるんだぜ。」
「いるんだぜって、しかもボクサー崩れ、、、。」
「な、一宇も一緒に戦ってくれよ。」
なんとも返答に困る、6人。しかもボクサー崩れまで。でも、日本男児たるものか弱い婦女子を守るのは当然のこと。
「わかったよ、、、。一緒に戦おう!」
敦のスマホが鳴る。仲間からの連絡かも知れない。俺は緊張に身を固くした。
0
お気に入りに追加
59
あなたにおすすめの小説
猿の内政官 ~天下統一のお助けのお助け~
橋本洋一
歴史・時代
この世が乱れ、国同士が戦う、戦国乱世。
記憶を失くした優しいだけの少年、雲之介(くものすけ)と元今川家の陪々臣(ばいばいしん)で浪人の木下藤吉郎が出会い、二人は尾張の大うつけ、織田信長の元へと足を運ぶ。織田家に仕官した雲之介はやがて内政の才を発揮し、二人の主君にとって無くてはならぬ存在へとなる。
これは、優しさを武器に二人の主君を天下人へと導いた少年の物語
※架空戦記です。史実で死ぬはずの人物が生存したり、歴史が早く進む可能性があります
ヤマネ姫の幸福論
ふくろう
青春
秋の長野行き中央本線、特急あずさの座席に座る一組の男女。
一見、恋人同士に見えるが、これが最初で最後の二人の旅行になるかもしれない。
彼らは霧ヶ峰高原に、「森の妖精」と呼ばれる小動物の棲み家を訪ね、夢のように楽しい二日間を過ごす。
しかし、運命の時は、刻一刻と迫っていた。
主人公達の恋の行方、霧ヶ峰の生き物のお話に添えて、世界中で愛されてきた好編「幸福論」を交え、お読みいただける方に、少しでも清々しく、優しい気持ちになっていただけますよう、精一杯、書いてます!
どうぞ、よろしくお願いいたします!
嵐大好き☆ALSお母さんの闘病と終活
しんの(C.Clarté)
エッセイ・ノンフィクション
アイドル大好き♡ミーハーお母さんが治療法のない難病ALSに侵された!
ファンブログは闘病記になり、母は心残りがあると叫んだ。
「死ぬ前に聖地に行きたい」
モネの生地フランス・ノルマンディー、嵐のロケ地・美瑛町。
車椅子に酸素ボンベをくくりつけて聖地巡礼へ旅立った直後、北海道胆振東部大地震に巻き込まれるアクシデント発生!!
進行する病、近づく死。無茶すぎるALSお母さんの闘病は三年目の冬を迎えていた。
※NOVELDAYSで重複投稿しています。
https://novel.daysneo.com/works/cf7d818ce5ae218ad362772c4a33c6c6.html
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
【第一章】狂気の王と永遠の愛(接吻)を
逢生ありす
ファンタジー
女性向け異世界ファンタジー(逆ハーレム)です。ヤンデレ、ツンデレ、溺愛、嫉妬etc……。乙女ゲームのような恋物語をテーマに偉大な"五大国の王"や"人型聖獣"、"謎の美青年"たちと織り成す極甘長編ストーリー。ラストに待ち受ける物語の真実と彼女が選ぶ道は――?
――すべての女性に捧げる乙女ゲームのような恋物語――
『狂気の王と永遠の愛(接吻)を』
五大国から成る異世界の王と
たった一人の少女の織り成す恋愛ファンタジー
――この世界は強大な五大国と、各国に君臨する絶対的な『王』が存在している。彼らにはそれぞれを象徴する<力>と<神具>が授けられており、その生命も人間を遥かに凌駕するほど長いものだった。
この物語は悠久の王・キュリオの前に現れた幼い少女が主人公である。
――世界が"何か"を望んだ時、必ずその力を持った人物が生み出され……すべてが大きく変わるだろう。そして……
その"世界"自体が一個人の"誰か"かもしれない――
出会うはずのない者たちが出揃うとき……その先に待ち受けるものは?
最後に待つのは幸せか、残酷な運命か――
そして次第に明らかになる彼女の正体とは……?
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
カフェノートで二十二年前の君と出会えた奇跡(早乙女のことを思い出して
なかじまあゆこ
青春
カフェの二階でカフェノートを見つけた早乙女。そのノートに書かれている内容が楽しくて読み続けているとそれは二十二年前のカフェノートだった。 そして、何気なくそのノートに書き込みをしてみると返事がきた。 これってどういうこと? 二十二年前の君と早乙女は古いカフェノートで出会った。 ちょっと不思議で切なく笑える青春コメディです。それと父との物語。内容は違いますがわたしの父への思いも込めて書きました。
どうぞよろしくお願いします(^-^)/
トキノクサリ
ぼを
青春
セカイ系の小説です。
「天気の子」や「君の名は。」が好きな方は、とても楽しめると思います。
高校生の少女と少年の試練と恋愛の物語です。
表現は少しきつめです。
プロローグ(約5,000字)に物語の世界観が表現されていますので、まずはプロローグだけ読めば、お気に入り登録して読み続けるべき小説なのか、読む価値のない小説なのか、判断いただけると思います。
ちなみに…物語を最後まで読んだあとに、2つの付記を読むと、物語に対する見方がいっきに変わると思いますよ…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる