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ヴァンパイアポリスの事件ファイル ⑦
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コスモスグループ壊滅作戦当日。
工場作戦の参加のチームは、遮光車両に乗り、早めに現場に向かった。
幹部パーティーチームの中で、ホテルのバンケットスタッフとして潜り込む予定の杉山、灰野、ノエル、稲葉も今しがた事務所を出て行った、人のいない事務所はがらんとしている。
「一宇、ちょっと手伝って!」
奥の女子更衣室からアヤメに呼ばれ俺は更衣室に入って行った。
「お、おまえ。そんな恰好で、」
アヤメは大きくスリットの入った真っ赤なドレスに着替えている最中だった、
「ねぇ、後ろのファスナーあげてくれない、手が届かない。」
「そ、そんなのだれか女性に頼めよ。」
「みんな出払ってて、一宇しかいないんだからしょうがないでしょ。」
(こいつ、見た目はティーンエージャーだけど、中身はおばちゃんだな。)
振り返ったアヤメは、真っ赤なドレスがとても似合っていた。スリットが大きく入って太ももがあらわになっているドレス。俺は目のやり場に困り、アヤメの顔を見る。
今日は化粧もしているのか、、、、。
「一宇、ネクタイが曲がってる。」
そう言って、俺のネクタイを直す。俺はヤング洋品店で買った服の中に入っていた服の中で、フォーマルに着用OKと思われるスーツを着てきた。
「日が暮れたら、私たちも出発よ。」
俺たちは日暮れを待ってタクシーで会場に向かいことになっていた。
おれは、事務所の椅子の座りながら今日の作戦計画書を履修する。この計画書は杉山さんが書いたもので、作戦の計画が緻密に描かれている。眷属隊の動きは、事態が収束するまで、待機、、、。ですよねぇ。その後、その場所にいた人間の身元確認っと。
「それ、ロボ子が作った計画書でしょ。」
「え?ロボ子って?」
「杉山さん。だって、あの子ロボットみたいじゃない?規則、規則って。規則ロボットよ。」
「いや。俺は彼女みたいなタイプは必要だと思うぞ。高木さんを覗けば、自由奔放なノエル。無鉄砲なお前。お坊ちゃんの赤目。彼女がいなかったら、高木班長が精神的にやられてしまうと思う。うん。絶対にそうだ。」
「まぁ、それはそうね。必要悪ってやつだわね」
アヤメも意外にあっさり認める。必要悪ってのは違うと思うけど。
「でも、仕事以外の事は、一切話さないから、何考えてるかわからないのよね。」
「杉山さんの眷属の灰野もあんまり自分の事話さないんだよな。やっぱり、眷属と主って似てるタイプが多いよな。まぁ、俺はアヤメみたいにあと先考えず突っ込むなんて馬鹿なことはしな、い、。」
ビシッ。アヤメの掌底が背中にもろにはいった。
「痛ったぁ。何すんだよ。」
「タクシーが来たみたいだから、行きましょ。」
俺たちはタクシーで会場に向かった。
東洋グランドホテルSENDAI、その12階のバンケットルームでパーティーは行われる。
ホテル12階の所定の位置には既に一斉逮捕に向けての人員が配置されているはずだ。
東洋グランドホテルのフロントを素通りし、奥にあるエレベーターに乗り込む。
12階のエレベーターを降りた先にパーティーの受付がある。受付に招待状を出し会場に案内された。会場内には、すでに多くの人で溢れている。
後ろから誰かがぶつかってきた。
「すみません。お客様。」そう言われて振り返ると、ホテルの制服を着たノエルが笑っていた。
「ちょっとぉ、この制服見てよ、マジダサい。赤と黒って、夢の国のねずみかよ。マジさがるわ~。」
そんなことを小声で耳打ちしてくる。
ノエルがいるなら、他のメンバーもスタンバイしてるのだろう。
俺とアヤメは、うろうろと中を見て歩いた。
中にいるのが人間なのかヴァンパイアなのかは見た目では区別がつかない。でも、数人。今回の逮捕者リストに載っている人物がちらほら見えた。
突然、会場の照明が落とされ、正面のステージにスポットライトが当てられる。
「皆様、大変お待たせをいたしました。只今より有限会社コスモスグループ。新規入会幹部の紹介、売り上げ達成者の表彰を行いたいと思います、その後、幹部会員の皆様の慰労を兼ねましたパーティーとイベントを予定しております。」
女性の声でアナウンスがはじまる。
(はじまった。)
俺の役目はすべてが終わった後に始まる。大した仕事はない。でも手にじっとりと汗が噴き出してくる。今後の混乱にむけて身体がアドレナリンを放出しているのだろう。
「コスモスグループ代表、我妻聡よりご挨拶がございます。」
我妻がヘッドセットタイプのマイクをつけてステージに現れる。
「みなさん。本日はコスモスグループのパーティーに多数足をお運びいただきありがとうございます。皆さんの頑張りでコスモスグループは、創業からたった2年でここまで大きくなりました。ここにいる皆さんに感謝して、本日はささやかなパーティーを開催いたしました。」
会場から大歓声と拍手が起こる。
「ありがとう。今回、新発売された、コスモスEXですが、コスモスAの3倍の有効成分を含んでおり。今まで以上の効果が報告されています。これから、コスモスグループは更なる健康食品の開発を進め、グローバルな企業展開を行っていきます!皆さん、この私に力をお貸しください!」
我妻がステージで深々と頭を下げる。
さらに大きな歓声と拍手が巻き起こった。
我妻はさらに続ける。
「これから、目標を達成し、新しくダイヤモンド会員になった皆様を紹介させていただきますが、その前に。皆さんに、ご紹介したい新人がいます。長内アヤさん。いらっしゃいますか?来てたら、このステージに上がってください。」
(なにぃ。そんなの予定に入ってないじゃんかよ。どうするんだアヤメ、、、。)
アヤメが人をかき分けてステージに進んだ。
「計画通りにはいかなくなりました。このまま様子を見ましょう。」
いつのまにか杉山さんが俺の後ろに来ていて、小声で耳打ちする。
アヤメがステージに上がると、会場から拍手が起こる。
「この美しい女性は、最近このコスモスグループに参加されたばかりの新人にも関わらず、たった数日で売り上げ目標と会員勧誘目標を達成した期待の新人です。」
我妻の腕が、アヤメの肩にまわされる。
(なれなれしいぞ、我妻!アヤメから離れろ!)
!
ステージでスポットライトを浴びたアヤメはとても輝いて見え、俺はしばらく見とれていた。
「ご紹介しましょう。ヴァンパイアポリスの刑部アヤメさんです。」
「ですよね、刑部さん。」
(まずい、潜入がばれてる。)
会場が一斉にざわつく。
工場作戦の参加のチームは、遮光車両に乗り、早めに現場に向かった。
幹部パーティーチームの中で、ホテルのバンケットスタッフとして潜り込む予定の杉山、灰野、ノエル、稲葉も今しがた事務所を出て行った、人のいない事務所はがらんとしている。
「一宇、ちょっと手伝って!」
奥の女子更衣室からアヤメに呼ばれ俺は更衣室に入って行った。
「お、おまえ。そんな恰好で、」
アヤメは大きくスリットの入った真っ赤なドレスに着替えている最中だった、
「ねぇ、後ろのファスナーあげてくれない、手が届かない。」
「そ、そんなのだれか女性に頼めよ。」
「みんな出払ってて、一宇しかいないんだからしょうがないでしょ。」
(こいつ、見た目はティーンエージャーだけど、中身はおばちゃんだな。)
振り返ったアヤメは、真っ赤なドレスがとても似合っていた。スリットが大きく入って太ももがあらわになっているドレス。俺は目のやり場に困り、アヤメの顔を見る。
今日は化粧もしているのか、、、、。
「一宇、ネクタイが曲がってる。」
そう言って、俺のネクタイを直す。俺はヤング洋品店で買った服の中に入っていた服の中で、フォーマルに着用OKと思われるスーツを着てきた。
「日が暮れたら、私たちも出発よ。」
俺たちは日暮れを待ってタクシーで会場に向かいことになっていた。
おれは、事務所の椅子の座りながら今日の作戦計画書を履修する。この計画書は杉山さんが書いたもので、作戦の計画が緻密に描かれている。眷属隊の動きは、事態が収束するまで、待機、、、。ですよねぇ。その後、その場所にいた人間の身元確認っと。
「それ、ロボ子が作った計画書でしょ。」
「え?ロボ子って?」
「杉山さん。だって、あの子ロボットみたいじゃない?規則、規則って。規則ロボットよ。」
「いや。俺は彼女みたいなタイプは必要だと思うぞ。高木さんを覗けば、自由奔放なノエル。無鉄砲なお前。お坊ちゃんの赤目。彼女がいなかったら、高木班長が精神的にやられてしまうと思う。うん。絶対にそうだ。」
「まぁ、それはそうね。必要悪ってやつだわね」
アヤメも意外にあっさり認める。必要悪ってのは違うと思うけど。
「でも、仕事以外の事は、一切話さないから、何考えてるかわからないのよね。」
「杉山さんの眷属の灰野もあんまり自分の事話さないんだよな。やっぱり、眷属と主って似てるタイプが多いよな。まぁ、俺はアヤメみたいにあと先考えず突っ込むなんて馬鹿なことはしな、い、。」
ビシッ。アヤメの掌底が背中にもろにはいった。
「痛ったぁ。何すんだよ。」
「タクシーが来たみたいだから、行きましょ。」
俺たちはタクシーで会場に向かった。
東洋グランドホテルSENDAI、その12階のバンケットルームでパーティーは行われる。
ホテル12階の所定の位置には既に一斉逮捕に向けての人員が配置されているはずだ。
東洋グランドホテルのフロントを素通りし、奥にあるエレベーターに乗り込む。
12階のエレベーターを降りた先にパーティーの受付がある。受付に招待状を出し会場に案内された。会場内には、すでに多くの人で溢れている。
後ろから誰かがぶつかってきた。
「すみません。お客様。」そう言われて振り返ると、ホテルの制服を着たノエルが笑っていた。
「ちょっとぉ、この制服見てよ、マジダサい。赤と黒って、夢の国のねずみかよ。マジさがるわ~。」
そんなことを小声で耳打ちしてくる。
ノエルがいるなら、他のメンバーもスタンバイしてるのだろう。
俺とアヤメは、うろうろと中を見て歩いた。
中にいるのが人間なのかヴァンパイアなのかは見た目では区別がつかない。でも、数人。今回の逮捕者リストに載っている人物がちらほら見えた。
突然、会場の照明が落とされ、正面のステージにスポットライトが当てられる。
「皆様、大変お待たせをいたしました。只今より有限会社コスモスグループ。新規入会幹部の紹介、売り上げ達成者の表彰を行いたいと思います、その後、幹部会員の皆様の慰労を兼ねましたパーティーとイベントを予定しております。」
女性の声でアナウンスがはじまる。
(はじまった。)
俺の役目はすべてが終わった後に始まる。大した仕事はない。でも手にじっとりと汗が噴き出してくる。今後の混乱にむけて身体がアドレナリンを放出しているのだろう。
「コスモスグループ代表、我妻聡よりご挨拶がございます。」
我妻がヘッドセットタイプのマイクをつけてステージに現れる。
「みなさん。本日はコスモスグループのパーティーに多数足をお運びいただきありがとうございます。皆さんの頑張りでコスモスグループは、創業からたった2年でここまで大きくなりました。ここにいる皆さんに感謝して、本日はささやかなパーティーを開催いたしました。」
会場から大歓声と拍手が起こる。
「ありがとう。今回、新発売された、コスモスEXですが、コスモスAの3倍の有効成分を含んでおり。今まで以上の効果が報告されています。これから、コスモスグループは更なる健康食品の開発を進め、グローバルな企業展開を行っていきます!皆さん、この私に力をお貸しください!」
我妻がステージで深々と頭を下げる。
さらに大きな歓声と拍手が巻き起こった。
我妻はさらに続ける。
「これから、目標を達成し、新しくダイヤモンド会員になった皆様を紹介させていただきますが、その前に。皆さんに、ご紹介したい新人がいます。長内アヤさん。いらっしゃいますか?来てたら、このステージに上がってください。」
(なにぃ。そんなの予定に入ってないじゃんかよ。どうするんだアヤメ、、、。)
アヤメが人をかき分けてステージに進んだ。
「計画通りにはいかなくなりました。このまま様子を見ましょう。」
いつのまにか杉山さんが俺の後ろに来ていて、小声で耳打ちする。
アヤメがステージに上がると、会場から拍手が起こる。
「この美しい女性は、最近このコスモスグループに参加されたばかりの新人にも関わらず、たった数日で売り上げ目標と会員勧誘目標を達成した期待の新人です。」
我妻の腕が、アヤメの肩にまわされる。
(なれなれしいぞ、我妻!アヤメから離れろ!)
!
ステージでスポットライトを浴びたアヤメはとても輝いて見え、俺はしばらく見とれていた。
「ご紹介しましょう。ヴァンパイアポリスの刑部アヤメさんです。」
「ですよね、刑部さん。」
(まずい、潜入がばれてる。)
会場が一斉にざわつく。
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