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第11話
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「はい、それでは今回の買い取り金150000セルとなります。ご確認下さい。」
「ありがとうございます。………はい、確かに。」
「今日もお疲れ様でした、マコトさん。お怪我はありませんでしたか?」
「ええ、大丈夫です。いつも心配して下さってありがとうございます。」
丁寧に頭を下げるマコトに、レイラは嬉しそうに微笑む。
「いえいえ、私が勝手に心配しているだけですから。」
レイラの言葉に、ギルドにいた探索者達から冷やかしの声が上がる。
ギルドの職員も探索者達も、レイラとマコトが付き合っていると思っている者が多かった。
レイラはいつものように顔をほんのりと赤らめ、満更でもなさそうに、しかし形式として否定する。
「も、もう!皆さん勝手な事を言わないで下さい!……すみませんマコトさん。」
頭を下げるレイラに、マコトは苦笑する。
「いえいえ、私は大丈夫ですから。」
マコトが迷宮の探索を始めて三ヶ月が経過していた。
この三ヶ月で、マコトとレイラは何度かデートをしたりもしていたのだが、未だに付き合ってはいない。
レイラの気持ちは固まっているのだが、問題はマコトの方にあった。
マコトはレイラに対して確かな恋愛感情は抱いていない。
現代日本で暮らしていたマコトにとって、18歳の女性に手を出す事は本能的に避けられたのだ。
レイラにも一度そのような話をしたが、レイラはならば自分がもう少し大人になってから決めてくれても良いと言い、マコトとしても彼女の気持ちに悪い気はしなかった為、保留ということになった。
そんな微妙な二人の関係に、父親であるクレイグは何も言わなかった。
男女としての関係は二人で決める事で、自分は干渉しない、という立場を貫くつもりのようだ。
愛娘の相手として相応しくない男ならともかく、愛弟子のマコトなら何の問題もなかった。
この三ヶ月間、マコトは毎日のように迷宮を探索していた。
王都には五つの迷宮があり、下級の迷宮は二つ存在しているが、既にその二つとも探索を終えていた。
中級の迷宮も二つあり、現在はその内の一つを探索し終え、二つ目の中級迷宮の探索を行っていた。
中級の魔物から取れる魔石は下級のものよりギルドでの買い取り価格が高く、中級迷宮に潜ったら一日の探索で少なくとも100000セル以上を稼げるようになっていた。
中級の迷宮に一人で挑む者などほとんどいない上に、一日で何十体もの魔物を狩ってくる探索者などマコトくらいのものである。
マコトもそれを承知していたが、今更隠したところで仕方ない、と開き直っていた。
周りの探索者達も実際に見た事はなくともマコトの実力は把握しており、三ヶ月前のように彼に負の感情を向ける者は少なくなっていた。
探索者として登録して四ヶ月しか経っていないのにもかかわらず、ギルド内部においてマコトは既に一流の探索者として認識されつつあった。
また、マコトは今でも少なくとも二週間に一回はクレイグの指導を受けており、身体能力、剣術共に高い水準にあった。
魔法についても、仲良くなった探索者に見せてもらったり、たまたま見る機会があったりなどして、かなり数が増えていた。
ーーーーーーーーーー
名称:マコト・カガミ
異能:天眼/魔神の加護/魔倣眼/隠蔽
容量:74/100
魔法:ビルドアップ 20/20
テレポート 10/10
リカバリー 30/30
クリーンアップ 30/30
ファイアボール 30/30
ヒール 20/20
ウィンドカッター 30/30
ウォーターショット 30/30
クリアウォーター 40/40
ストーンアロー 30/30
パラライズ 20/20
ストーンウォール 20/20
ラウンドサーチ 10/10
ウィンドバリア 20/20
フライング 10/10
ロックオン 10/10
サンダーアロー 30/30
ファイアトルネード 10/10
アイテムストレージ 40/40
アイテムリペア 20/20
アンチペイン 10/10
キュアー 10/10
テレスコープ 20/20
ストーンジャベリン 20/20
テンプキープ 20/20
クレイシャックル 30/30
ーーーーーーーーーー
パラライズ:対象を麻痺させる事ができる。マコトの場合は射程距離と持続時間が伸びる。
ストーンウォール:前方に身体が隠れる程度の石の壁を生成する。マコトの場合は大きさと固さが上がる。
ラウンドサーチ:周辺の生命体を察知する。マコトの場合は範囲が広がり生命体の詳細も知る事ができる。
ウィンドバリア:身の周りに強風を纏い飛び道具等を逸らす。マコトの場合は台風並みの強風になる。
フライング:空中を飛行移動することができる。マコトの場合は高度や速度が上がる。
ロックオン:飛び道具や攻撃系統の魔法を行使する前に発動すると、それらの攻撃が対象への追尾機能を持つようになる。マコトの場合は追尾の精度が上がる。
サンダーアロー:雷の矢を発射する。直接的な威力は低いが速度が速く対象を弱麻痺状態にする効果を持つ。マコトの場合は更に速くなり、麻痺の効果も高くなる。
ファイアトルネード:台風のように渦巻く豪火を発生させるが、繊細な操作は難しい。マコトの場合は大きくなり、ある程度自由に動かせる。
アイテムストレージ:ワンルーム程度の広さの空間に物を収納する事ができる。マコトの場合は一般的な学校の教室ほどの空間に広がり、内部の時間を遅延させる事ができる。
アイテムリペア:ひび割れたり折れ曲がってしまった物を修復する。マコトの場合は完全に割れていても修復できる。
アンチペイン:一定時間、痛みを感じにくくなる。マコトの場合は効果時間が伸び、ほぼ無痛状態になる。
キュアー:毒や麻痺、催眠などの以上状態を治す。マコトの場合は致死性の猛毒でも治療できる。
テレスコープ:視力を上げ、遠くのものを見る事ができるようにする。マコトの場合は天眼の効果と相まって遮蔽物がなければどこまででも見える。
ストーンジャベリン:石の槍を発射する、ストーンアローの強化版。マコトの場合は堅牢な城壁さえも打ち砕く。
テンプキープ:体温を快適な数値に保つ。マコトの場合は火山でも氷河でも快適に過ごす事ができる。
クレイシャックル:硬い粘土を生成して対象を拘束する。マコトの場合は枷の強度が増す。
滅多に使わない魔法もあるが、ほとんどの魔法は迷宮で活躍している。
攻撃系統の魔法は当たり所が良ければ中級の魔物すら一撃で屠るし、ストーンウォールとウィンドバリアのお陰で相手の遠くからの攻撃は全て届かない。
接近戦になってもクレイグ直伝の剣術があるし、ビルドアップやパラライズ、クレイシャックルなどで近接戦を有利に進める事ができる。
多少の怪我はリカバリーとヒール、毒を受けてもキュアーで治してしまうマコトは、中級の迷宮においても敵なしとなっていた。
早めに中級迷宮を探索し終え、王都で唯一の上級迷宮に挑む為に、マコトは迷宮通いの日々を送っていた。
「ありがとうございます。………はい、確かに。」
「今日もお疲れ様でした、マコトさん。お怪我はありませんでしたか?」
「ええ、大丈夫です。いつも心配して下さってありがとうございます。」
丁寧に頭を下げるマコトに、レイラは嬉しそうに微笑む。
「いえいえ、私が勝手に心配しているだけですから。」
レイラの言葉に、ギルドにいた探索者達から冷やかしの声が上がる。
ギルドの職員も探索者達も、レイラとマコトが付き合っていると思っている者が多かった。
レイラはいつものように顔をほんのりと赤らめ、満更でもなさそうに、しかし形式として否定する。
「も、もう!皆さん勝手な事を言わないで下さい!……すみませんマコトさん。」
頭を下げるレイラに、マコトは苦笑する。
「いえいえ、私は大丈夫ですから。」
マコトが迷宮の探索を始めて三ヶ月が経過していた。
この三ヶ月で、マコトとレイラは何度かデートをしたりもしていたのだが、未だに付き合ってはいない。
レイラの気持ちは固まっているのだが、問題はマコトの方にあった。
マコトはレイラに対して確かな恋愛感情は抱いていない。
現代日本で暮らしていたマコトにとって、18歳の女性に手を出す事は本能的に避けられたのだ。
レイラにも一度そのような話をしたが、レイラはならば自分がもう少し大人になってから決めてくれても良いと言い、マコトとしても彼女の気持ちに悪い気はしなかった為、保留ということになった。
そんな微妙な二人の関係に、父親であるクレイグは何も言わなかった。
男女としての関係は二人で決める事で、自分は干渉しない、という立場を貫くつもりのようだ。
愛娘の相手として相応しくない男ならともかく、愛弟子のマコトなら何の問題もなかった。
この三ヶ月間、マコトは毎日のように迷宮を探索していた。
王都には五つの迷宮があり、下級の迷宮は二つ存在しているが、既にその二つとも探索を終えていた。
中級の迷宮も二つあり、現在はその内の一つを探索し終え、二つ目の中級迷宮の探索を行っていた。
中級の魔物から取れる魔石は下級のものよりギルドでの買い取り価格が高く、中級迷宮に潜ったら一日の探索で少なくとも100000セル以上を稼げるようになっていた。
中級の迷宮に一人で挑む者などほとんどいない上に、一日で何十体もの魔物を狩ってくる探索者などマコトくらいのものである。
マコトもそれを承知していたが、今更隠したところで仕方ない、と開き直っていた。
周りの探索者達も実際に見た事はなくともマコトの実力は把握しており、三ヶ月前のように彼に負の感情を向ける者は少なくなっていた。
探索者として登録して四ヶ月しか経っていないのにもかかわらず、ギルド内部においてマコトは既に一流の探索者として認識されつつあった。
また、マコトは今でも少なくとも二週間に一回はクレイグの指導を受けており、身体能力、剣術共に高い水準にあった。
魔法についても、仲良くなった探索者に見せてもらったり、たまたま見る機会があったりなどして、かなり数が増えていた。
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名称:マコト・カガミ
異能:天眼/魔神の加護/魔倣眼/隠蔽
容量:74/100
魔法:ビルドアップ 20/20
テレポート 10/10
リカバリー 30/30
クリーンアップ 30/30
ファイアボール 30/30
ヒール 20/20
ウィンドカッター 30/30
ウォーターショット 30/30
クリアウォーター 40/40
ストーンアロー 30/30
パラライズ 20/20
ストーンウォール 20/20
ラウンドサーチ 10/10
ウィンドバリア 20/20
フライング 10/10
ロックオン 10/10
サンダーアロー 30/30
ファイアトルネード 10/10
アイテムストレージ 40/40
アイテムリペア 20/20
アンチペイン 10/10
キュアー 10/10
テレスコープ 20/20
ストーンジャベリン 20/20
テンプキープ 20/20
クレイシャックル 30/30
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パラライズ:対象を麻痺させる事ができる。マコトの場合は射程距離と持続時間が伸びる。
ストーンウォール:前方に身体が隠れる程度の石の壁を生成する。マコトの場合は大きさと固さが上がる。
ラウンドサーチ:周辺の生命体を察知する。マコトの場合は範囲が広がり生命体の詳細も知る事ができる。
ウィンドバリア:身の周りに強風を纏い飛び道具等を逸らす。マコトの場合は台風並みの強風になる。
フライング:空中を飛行移動することができる。マコトの場合は高度や速度が上がる。
ロックオン:飛び道具や攻撃系統の魔法を行使する前に発動すると、それらの攻撃が対象への追尾機能を持つようになる。マコトの場合は追尾の精度が上がる。
サンダーアロー:雷の矢を発射する。直接的な威力は低いが速度が速く対象を弱麻痺状態にする効果を持つ。マコトの場合は更に速くなり、麻痺の効果も高くなる。
ファイアトルネード:台風のように渦巻く豪火を発生させるが、繊細な操作は難しい。マコトの場合は大きくなり、ある程度自由に動かせる。
アイテムストレージ:ワンルーム程度の広さの空間に物を収納する事ができる。マコトの場合は一般的な学校の教室ほどの空間に広がり、内部の時間を遅延させる事ができる。
アイテムリペア:ひび割れたり折れ曲がってしまった物を修復する。マコトの場合は完全に割れていても修復できる。
アンチペイン:一定時間、痛みを感じにくくなる。マコトの場合は効果時間が伸び、ほぼ無痛状態になる。
キュアー:毒や麻痺、催眠などの以上状態を治す。マコトの場合は致死性の猛毒でも治療できる。
テレスコープ:視力を上げ、遠くのものを見る事ができるようにする。マコトの場合は天眼の効果と相まって遮蔽物がなければどこまででも見える。
ストーンジャベリン:石の槍を発射する、ストーンアローの強化版。マコトの場合は堅牢な城壁さえも打ち砕く。
テンプキープ:体温を快適な数値に保つ。マコトの場合は火山でも氷河でも快適に過ごす事ができる。
クレイシャックル:硬い粘土を生成して対象を拘束する。マコトの場合は枷の強度が増す。
滅多に使わない魔法もあるが、ほとんどの魔法は迷宮で活躍している。
攻撃系統の魔法は当たり所が良ければ中級の魔物すら一撃で屠るし、ストーンウォールとウィンドバリアのお陰で相手の遠くからの攻撃は全て届かない。
接近戦になってもクレイグ直伝の剣術があるし、ビルドアップやパラライズ、クレイシャックルなどで近接戦を有利に進める事ができる。
多少の怪我はリカバリーとヒール、毒を受けてもキュアーで治してしまうマコトは、中級の迷宮においても敵なしとなっていた。
早めに中級迷宮を探索し終え、王都で唯一の上級迷宮に挑む為に、マコトは迷宮通いの日々を送っていた。
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