106 / 116
106話「切られた火ぶた」
しおりを挟む
「……!」
梓の放った弓は、放たれてすぐに光を帯び、壁の灰色と蝋燭から出る光のオレンジ色を切り裂くように怪物に向かっていく。
――おごぉぉぉ……。
破魔の矢を体に受けた怪物が、聞いたことも無いような悲鳴を上げながら破魔の光に包まれ、消滅していく。瑞輝はその様子に、怪物が内部から白い光に食い破られていくように見えた。
「次は……!」
梓が次の怪物に意識を集中させつつ、怪物が現れないうちに弓を振り絞りはじめる。一体目が現れたということは、必ず二体目が現れる。そして、一体目が対象を殺すことを阻止したのだから、三体目も来る。それを阻止すれば、恐らく四体目も現れるだろう。
「居た……!」
現れた。ではなく、居た。それが梓が感じたありのままの事象だった。恐らく、他の人にもそう見えている。怪物は呪いによって現れるが、現れたタイミングは普通の人間には認識できない。梓でさえも、いつ現れたのかは正確に分からない。気付いた時にはそこに居る。怪物は、そういった出現のしかたをする。
「……っ!」
梓の顔が曇る。この怪物は倒せるが、この速さでは次は無理かもしれない。梓は不安に思いながら、弓を弾き絞りきり、矢を放った。
怪物は、カマを振り降ろす直前に梓の放った弓に貫かれ、光に包まれながら消滅した。
「次……!」
梓が急いで弓を弾き絞りはじめた。次は三体目、呪い返しを目的に現れる怪物が相手だ。
「くぅ……」
梓が弓を弾き絞りきらないうちに、いつの間にか現れていた怪物が大鎌を振りかぶり、振り降ろそうとしている。しかし、梓は引かない。三体目は冬城の関係の深い人物。つまり、この場に居る冬城以外の誰かだ。梓が大きく後ろ側に避ければ、怪物の攻撃を避けられるだろう。しかし、大鎌は三人の全てを攻撃範囲内に捉えている上に、怪物には眼球が無い。目線が読めないのだ。そのため、梓以外がターゲットだった場合、梓が少しでも弓を射るのが遅れれば、二人のどちらかは首を切られてしまう。梓だった場合もただでは済まないが、それでも弓を射り終わった後で後ろに飛び退けば、致命傷にはならない。梓はそう読んだ。
「穢れしその身に解呪の験を……ディスペルカース!」
すかさず梓のサポートに回ったのは瑞輝だ。瑞輝は魔法であるディスペルカースを使用し、体の前に広げた両手から、眩い光の筋を放った。梓には、その光が破魔の力と同質の光に見えた。
瑞輝が想定していたよりも近くに怪物が現れたことと、部屋の暗さに目が慣れてしまったことで、ミズキはディスペルカースの光を予想以上に眩しく感じた。目がくらみそうで目を閉じたかったが、目は閉じなかった。ディスペルカースが怪物に影響しているうちは集中力を途切れさせないようにしないといけなかったし、ディスペルカースが命中した後で、怪物がどう動くかを見極めなければいけなかったからだ。ディスペルカースの威力を最大限に引き出せるように全力でそれを放ったが、怪物が倒せるほどの威力は到底出せない事を、瑞輝は分かっているからだ。
しかし、瑞輝のディスペルカースによって僅かに仰け反った怪物は、体勢を立て直して次の動きを見せる前に、新たに表れた光に、体貫かれた。梓の破魔の矢だった。
梓の破魔の矢は、瑞輝のディバインカースの、およそ二倍の大きさがあると、間近で見た瑞輝は捉えた。
「……凄いなぁ」
あっちの世界で放ったディバインカースならば、梓の破魔の矢と同じくらいの大きさになるだろう。しかし、あっちの世界で百パーセントの力によって放たれたディバインカースよりも、梓の破魔の矢は、恐らくは強力だろう。梓の矢に纏わりついた破魔の力の大きさを感じた瑞輝にはなんとなく分かった。力が凝縮されているというか、密度が違う。そう感じたからだ。
「……」
梓の放った破魔の矢の輝きと、怪物の断末魔に圧倒されている瑞輝だが、ふと、足に力が入らなくなって膝が折れ、ぺたりと地べたに腰をつけてしまった。ほぼ垂直に体が落ちたため、スカートはふわりと巻き上がり、尻と床に挟まることなく広がったので、瑞輝は尻に、ひんやりと冷たいコンクリートの温度を感じとる。
「はぁ……はぁ……」
体力が激しく消耗し、息が荒くなる。瑞輝は梓との手筈通りに、公園でベンチの上に寝そべって魔力を回復していたが、完全に回復できたわけではない。その状態で、更にディバインカースを使ったものだから、立つことも出来ないほどに体力を消耗し、意識を保つのにも苦労するような状態になっている。
「あとは……任せるしか……ないよね……」
苦しそうに肩で息をしながら、瑞輝は梓の方を見る。
「あと一体……」
梓が間髪入れずに矢を構え、冬城の方を見た。四体目、呪い返しに失敗した場合に現れる呪いの効果は、冬城の近くに現れるはずだ。梓は、それを実際に見るのは初めてだし、梓が見当をつけた呪いの効果と、今、発動している呪いの効果が同じとは、必ずしも限らない。しかし、確率的にも理論的にも、冬城の近くに怪物が現れる可能性は極めて高い。
呪い返しに失敗したのは冬城からの視点であり、呪いから見れば、実行者が呪い返しにすら従わなかったということだ。その場合、多くの呪いは一般的に、最後の生け贄を求めることになる。この場合は実行者本人、つまり、冬城の命が最後の生け贄だ。その生け贄を狙い、怪物は鎌を振るうのだ。
冬城のすぐ近くに怪物が現れた頃には、梓は弓を弾き絞りきって、冬城の方へと照準を向けていた。そして、破魔の矢を放つために、矢に意識を集中しようと試みている梓の耳に聞こえてきたのは、いつの間にか冬城が唱えはじめていた呪文だった。
「イア千匹の子を孕みし者よ……」
梓は、直感的に、それがジュブ=ニグラスの呪いに必要な儀式の一つだと感じた。冬城を止めなければ、また、更なる呪いが発動してしまう。梓は僅かに心を揺らしたが、すぐに自らの弓矢と、目の前の怪物に意識を戻した。冬城の詠唱を止めている暇は無い。そうしている間に、怪物は冬城の首を切ってしまうだろう。そう思ったからだ。
「はぁぁ……」
素早く意識を集中させるために、梓は小さく深呼吸をして破魔の力を矢に注ぎ込み――引き絞った弓を解放して、怪物に矢を放った。
梓の放った弓は、放たれてすぐに光を帯び、壁の灰色と蝋燭から出る光のオレンジ色を切り裂くように怪物に向かっていく。
――おごぉぉぉ……。
破魔の矢を体に受けた怪物が、聞いたことも無いような悲鳴を上げながら破魔の光に包まれ、消滅していく。瑞輝はその様子に、怪物が内部から白い光に食い破られていくように見えた。
「次は……!」
梓が次の怪物に意識を集中させつつ、怪物が現れないうちに弓を振り絞りはじめる。一体目が現れたということは、必ず二体目が現れる。そして、一体目が対象を殺すことを阻止したのだから、三体目も来る。それを阻止すれば、恐らく四体目も現れるだろう。
「居た……!」
現れた。ではなく、居た。それが梓が感じたありのままの事象だった。恐らく、他の人にもそう見えている。怪物は呪いによって現れるが、現れたタイミングは普通の人間には認識できない。梓でさえも、いつ現れたのかは正確に分からない。気付いた時にはそこに居る。怪物は、そういった出現のしかたをする。
「……っ!」
梓の顔が曇る。この怪物は倒せるが、この速さでは次は無理かもしれない。梓は不安に思いながら、弓を弾き絞りきり、矢を放った。
怪物は、カマを振り降ろす直前に梓の放った弓に貫かれ、光に包まれながら消滅した。
「次……!」
梓が急いで弓を弾き絞りはじめた。次は三体目、呪い返しを目的に現れる怪物が相手だ。
「くぅ……」
梓が弓を弾き絞りきらないうちに、いつの間にか現れていた怪物が大鎌を振りかぶり、振り降ろそうとしている。しかし、梓は引かない。三体目は冬城の関係の深い人物。つまり、この場に居る冬城以外の誰かだ。梓が大きく後ろ側に避ければ、怪物の攻撃を避けられるだろう。しかし、大鎌は三人の全てを攻撃範囲内に捉えている上に、怪物には眼球が無い。目線が読めないのだ。そのため、梓以外がターゲットだった場合、梓が少しでも弓を射るのが遅れれば、二人のどちらかは首を切られてしまう。梓だった場合もただでは済まないが、それでも弓を射り終わった後で後ろに飛び退けば、致命傷にはならない。梓はそう読んだ。
「穢れしその身に解呪の験を……ディスペルカース!」
すかさず梓のサポートに回ったのは瑞輝だ。瑞輝は魔法であるディスペルカースを使用し、体の前に広げた両手から、眩い光の筋を放った。梓には、その光が破魔の力と同質の光に見えた。
瑞輝が想定していたよりも近くに怪物が現れたことと、部屋の暗さに目が慣れてしまったことで、ミズキはディスペルカースの光を予想以上に眩しく感じた。目がくらみそうで目を閉じたかったが、目は閉じなかった。ディスペルカースが怪物に影響しているうちは集中力を途切れさせないようにしないといけなかったし、ディスペルカースが命中した後で、怪物がどう動くかを見極めなければいけなかったからだ。ディスペルカースの威力を最大限に引き出せるように全力でそれを放ったが、怪物が倒せるほどの威力は到底出せない事を、瑞輝は分かっているからだ。
しかし、瑞輝のディスペルカースによって僅かに仰け反った怪物は、体勢を立て直して次の動きを見せる前に、新たに表れた光に、体貫かれた。梓の破魔の矢だった。
梓の破魔の矢は、瑞輝のディバインカースの、およそ二倍の大きさがあると、間近で見た瑞輝は捉えた。
「……凄いなぁ」
あっちの世界で放ったディバインカースならば、梓の破魔の矢と同じくらいの大きさになるだろう。しかし、あっちの世界で百パーセントの力によって放たれたディバインカースよりも、梓の破魔の矢は、恐らくは強力だろう。梓の矢に纏わりついた破魔の力の大きさを感じた瑞輝にはなんとなく分かった。力が凝縮されているというか、密度が違う。そう感じたからだ。
「……」
梓の放った破魔の矢の輝きと、怪物の断末魔に圧倒されている瑞輝だが、ふと、足に力が入らなくなって膝が折れ、ぺたりと地べたに腰をつけてしまった。ほぼ垂直に体が落ちたため、スカートはふわりと巻き上がり、尻と床に挟まることなく広がったので、瑞輝は尻に、ひんやりと冷たいコンクリートの温度を感じとる。
「はぁ……はぁ……」
体力が激しく消耗し、息が荒くなる。瑞輝は梓との手筈通りに、公園でベンチの上に寝そべって魔力を回復していたが、完全に回復できたわけではない。その状態で、更にディバインカースを使ったものだから、立つことも出来ないほどに体力を消耗し、意識を保つのにも苦労するような状態になっている。
「あとは……任せるしか……ないよね……」
苦しそうに肩で息をしながら、瑞輝は梓の方を見る。
「あと一体……」
梓が間髪入れずに矢を構え、冬城の方を見た。四体目、呪い返しに失敗した場合に現れる呪いの効果は、冬城の近くに現れるはずだ。梓は、それを実際に見るのは初めてだし、梓が見当をつけた呪いの効果と、今、発動している呪いの効果が同じとは、必ずしも限らない。しかし、確率的にも理論的にも、冬城の近くに怪物が現れる可能性は極めて高い。
呪い返しに失敗したのは冬城からの視点であり、呪いから見れば、実行者が呪い返しにすら従わなかったということだ。その場合、多くの呪いは一般的に、最後の生け贄を求めることになる。この場合は実行者本人、つまり、冬城の命が最後の生け贄だ。その生け贄を狙い、怪物は鎌を振るうのだ。
冬城のすぐ近くに怪物が現れた頃には、梓は弓を弾き絞りきって、冬城の方へと照準を向けていた。そして、破魔の矢を放つために、矢に意識を集中しようと試みている梓の耳に聞こえてきたのは、いつの間にか冬城が唱えはじめていた呪文だった。
「イア千匹の子を孕みし者よ……」
梓は、直感的に、それがジュブ=ニグラスの呪いに必要な儀式の一つだと感じた。冬城を止めなければ、また、更なる呪いが発動してしまう。梓は僅かに心を揺らしたが、すぐに自らの弓矢と、目の前の怪物に意識を戻した。冬城の詠唱を止めている暇は無い。そうしている間に、怪物は冬城の首を切ってしまうだろう。そう思ったからだ。
「はぁぁ……」
素早く意識を集中させるために、梓は小さく深呼吸をして破魔の力を矢に注ぎ込み――引き絞った弓を解放して、怪物に矢を放った。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
箱庭物語
晴羽照尊
ファンタジー
※本作は他の小説投稿サイト様でも公開しております。
※エンディングまでだいたいのストーリーは出来上がっておりますので、問題なく更新していけるはずです。予定では400話弱、150万文字程度で完結となります。(参考までに)
※この物語には実在の地名や人名、建造物などが登場しますが、一部現実にそぐわない場合がございます。それらは作者の創作であり、実在のそれらとは関わりありません。
※2020年3月21日、カクヨム様にて連載開始。
あらすじ
2020年。世界には776冊の『異本』と呼ばれる特別な本があった。それは、読む者に作用し、在る場所に異変をもたらし、世界を揺るがすほどのものさえ存在した。
その『異本』を全て集めることを目的とする男がいた。男はその蒐集の途中、一人の少女と出会う。少女が『異本』の一冊を持っていたからだ。
だが、突然の襲撃で少女の持つ『異本』は焼失してしまう。
男は集めるべき『異本』の消失に落胆するが、失われた『異本』は少女の中に遺っていると知る。
こうして男と少女は出会い、ともに旅をすることになった。
これは、世界中を旅して、『異本』を集め、誰かへ捧げる物語だ。
装備製作系チートで異世界を自由に生きていきます
tera
ファンタジー
※まだまだまだまだ更新継続中!
※書籍の詳細はteraのツイッターまで!@tera_father
※第1巻〜7巻まで好評発売中!コミックス1巻も発売中!
※書影など、公開中!
ある日、秋野冬至は異世界召喚に巻き込まれてしまった。
勇者召喚に巻き込まれた結果、チートの恩恵は無しだった。
スキルも何もない秋野冬至は一般人として生きていくことになる。
途方に暮れていた秋野冬至だが、手に持っていたアイテムの詳細が見えたり、インベントリが使えたりすることに気づく。
なんと、召喚前にやっていたゲームシステムをそっくりそのまま持っていたのだった。
その世界で秋野冬至にだけドロップアイテムとして誰かが倒した魔物の素材が拾え、お金も拾え、さらに秋野冬至だけが自由に装備を強化したり、錬金したり、ゲームのいいとこ取りみたいな事をできてしまう。
罪人として生まれた私が女侯爵となる日
迷い人
ファンタジー
守護の民と呼ばれる一族に私は生まれた。
母は、浄化の聖女と呼ばれ、魔物と戦う屈強な戦士達を癒していた。
魔物からとれる魔石は莫大な富を生む、それでも守護の民は人々のために戦い旅をする。
私達の心は、王族よりも気高い。
そう生まれ育った私は罪人の子だった。
異世界転生でチートを授かった俺、最弱劣等職なのに実は最強だけど目立ちたくないのでまったりスローライフをめざす ~奴隷を買って魔法学(以下略)
朝食ダンゴ
ファンタジー
不慮の事故(死神の手違い)で命を落としてしまった日本人・御厨 蓮(みくりや れん)は、間違えて死んでしまったお詫びにチートスキルを与えられ、ロートス・アルバレスとして異世界に転生する。
「目立つとろくなことがない。絶対に目立たず生きていくぞ」
生前、目立っていたことで死神に間違えられ死ぬことになってしまった経験から、異世界では決して目立たないことを決意するロートス。
十三歳の誕生日に行われた「鑑定の儀」で、クソスキルを与えられたロートスは、最弱劣等職「無職」となる。
そうなると、両親に将来を心配され、半ば強制的に魔法学園へ入学させられてしまう。
魔法学園のある王都ブランドンに向かう途中で、捨て売りされていた奴隷少女サラを購入したロートスは、とにかく目立たない平穏な学園生活を願うのだった……。
※『小説家になろう』でも掲載しています。
司書ですが、何か?
みつまめ つぼみ
ファンタジー
16歳の小さな司書ヴィルマが、王侯貴族が通う王立魔導学院付属図書館で仲間と一緒に仕事を頑張るお話です。
ほのぼの日常系と思わせつつ、ちょこちょこドラマティックなことも起こります。ロマンスはふんわり。
ぽっちゃりな私は妹に婚約者を取られましたが、嫁ぎ先での溺愛がとまりません
柊木 ひなき
恋愛
旧題:ぽっちゃりな私は妹に婚約者を取られましたが、嫁ぎ先での溺愛がとまりません~冷酷な伯爵様とは誰のこと?~
【初の書籍化です! 番外編以外はレンタルに移行しました。詳しくは近況ボードにて】
「メリーナ、お前との婚約を破棄する!」夜会の最中に婚約者の第一王子から婚約破棄を告げられ、妹からは馬鹿にされ、貴族達の笑い者になった。
その時、思い出したのだ。(私の前世、美容部員だった!)この体型、ドレス、確かにやばい!
この世界の美の基準は、スリム体型が前提。まずはダイエットを……え、もう次の結婚? お相手は、超絶美形の伯爵様!? からの溺愛!? なんで!?
※シリアス展開もわりとあります。
1番じゃない方が幸せですから
cyaru
ファンタジー
何時だって誰かの一番にはなれないルビーはしがない子爵令嬢。
家で両親が可愛がるのは妹のアジメスト。稀有な癒しの力を持つアジメストを両親は可愛がるが自覚は無い様で「姉妹を差別したことや差をつけた事はない」と言い張る。
しかし学問所に行きたいと言ったルビーは行かせてもらえなかったが、アジメストが行きたいと言えば両親は借金をして遠い学問所に寮生としてアジメストを通わせる。
婚約者だって遠い町まで行ってアジメストには伯爵子息との婚約を結んだが、ルビーには「平民なら数が多いから石でも投げて当たった人と結婚すればいい」という始末。
何かあれば「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」と言われ続けてきたルビーは決めた。
「私、王都に出て働く。家族を捨てるわ」
王都に行くために資金をコツコツと貯めるルビー。
ある日、領主であるコハマ侯爵がやってきた。
コハマ侯爵家の養女となって、ルワード公爵家のエクセに娘の代わりに嫁いでほしいというのだ。
断るも何もない。ルビーの両親は「小姑になるルビーがいたらアジメストが結婚をしても障害になる」と快諾してしまった。
王都に向かい、コハマ侯爵家の養女となったルビー。
ルワード家のエクセに嫁いだのだが、初夜に禁句が飛び出した。
「僕には愛する人がいる。君を愛する事はないが書面上の妻であることは認める。邪魔にならない範囲で息を潜めて自由にしてくれていい」
公爵夫人になりたかったわけじゃない。
ただ夫なら妻を1番に考えてくれるんじゃないかと思っただけ。
ルビーは邪魔にならない範囲で自由に過ごす事にした。
10月4日から3日間、続編投稿します
伴ってカテゴリーがファンタジー、短編が長編に変更になります。
★↑例の如く恐ろしく省略してますがコメディのようなものです。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
転移した異世界が無茶苦茶なのは、オレのせいではない!
どら焼き
ファンタジー
ありがとうございます。
おかげさまで、第一部無事終了しました。
これも、皆様が読んでくれたおかげです。
第二部は、ゆっくりな投稿頻度になると思われます。
不遇の生活を送っていた主人公が、ある日学校のクラスごと、異世界に強制召喚されてしまった。
しかもチートスキル無し!
生命維持用・基本・言語スキル無し!
そして、転移場所が地元の住民すら立ち入らないスーパーハードなモンスター地帯!
いきなり吐血から始まる、異世界生活!
何故か物理攻撃が効かない主人公は、生きるためなら何でも投げつけます!
たとえ、それがバナナでも!
ざまぁ要素はありますが、少し複雑です。
作者の初投稿作品です。拙い文章ですが、暖かく見守ってほしいいただけるとうれしいです。よろしくおねがいします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる