222 / 243
11章 ファンファーレが鳴る中
18話 誇り高きチンチラ
しおりを挟む
管制室の廊下で、兵士の足音が聞こえた。
機械ネズミのアルバムは、ドキドキしながら、待機していた。
秘密結社員とは言え、機械ネズミだ。
軍との接触は、大体人型アンドロイドがやることになっている。
機械ネズミのアルバムは、ずっとネズミサイズの小さな地下秘密基地で、情報の管理をしていた。
こういう表の世界での活動は、苦手にしている。
まして秘密警察関係となると、ハードルが高い。
あゆみとバイカルに着いて来たら、『じゃあついでに管制室の司令官してね』
と、サイン本部から通達が来たのだ。
「じゃあついでに?って何だよ!適当なサイン本部め!」
まだ宇宙港では、ファンファーレが鳴り響いていた。
「あいつら、いつまでやってるんだ?兵士たちの歓声も聞こえるし」
管制室のドアが開き、管制司令官(仮)のシュガーコートと、二機のアンドロイドが入ってきた。明らかに軍仕様アンドロイドだ。目つきが鋭い。
指揮官クラスのアンドロイドと、副官クラスのアンドロイドだ。
>各所の偽装は問題ないはず。
機械ネズミは、管制室のモニターを確認した。
怪しい所は見受けられない。
>大丈夫だ。
「こちらが管制室になります」
管制司令官(仮)のシュガーコートが、二機の軍仕様アンドロイドに告げた。
「あら可愛いらしいネズミがいる」
副官らしきアンドロイドが、そう言うと機械ネズミに近づいて来た。
軍では珍しい女型アンドロイドだ。
身体の曲線が美しい。
それなりにお値段のする機体だ。
管制司令官(仮)のシュガーコートは、答えた。
「こちらは、わたくしのペットの機械ハムスターです」
>安物のシュガーコートに、ペットとか言われるとなんかムカつく。
>それに俺はハムスターじゃないし!俺は誇り高きチンチラやし。
「抱っこしても良い?」
「どうぞ」
「可愛い」
機械ネズミは、軍仕様のアンドロイドに抱きかかえられた。
指揮官クラスのアンドロイドと、視線が合ったが、疑われている様子はない。
>こいつは秘密警察ではないな。
指揮官クラスは、秘密警察の監視対象になる事はあっても、秘密警察自体のパターンは少ないと言うのが、サイン本部の見解だ。
どちらかと言うと、この副官タイプが怪しい。
>今は優しく抱きしめられてはいるが、ばれたらそのままグシャってされそうだ。
誇り高きチンチラのアルバムさんは、偽装がばれないか、モニターで確認をしたかかったが、怪しまれるので、堪えた。
つづく
機械ネズミのアルバムは、ドキドキしながら、待機していた。
秘密結社員とは言え、機械ネズミだ。
軍との接触は、大体人型アンドロイドがやることになっている。
機械ネズミのアルバムは、ずっとネズミサイズの小さな地下秘密基地で、情報の管理をしていた。
こういう表の世界での活動は、苦手にしている。
まして秘密警察関係となると、ハードルが高い。
あゆみとバイカルに着いて来たら、『じゃあついでに管制室の司令官してね』
と、サイン本部から通達が来たのだ。
「じゃあついでに?って何だよ!適当なサイン本部め!」
まだ宇宙港では、ファンファーレが鳴り響いていた。
「あいつら、いつまでやってるんだ?兵士たちの歓声も聞こえるし」
管制室のドアが開き、管制司令官(仮)のシュガーコートと、二機のアンドロイドが入ってきた。明らかに軍仕様アンドロイドだ。目つきが鋭い。
指揮官クラスのアンドロイドと、副官クラスのアンドロイドだ。
>各所の偽装は問題ないはず。
機械ネズミは、管制室のモニターを確認した。
怪しい所は見受けられない。
>大丈夫だ。
「こちらが管制室になります」
管制司令官(仮)のシュガーコートが、二機の軍仕様アンドロイドに告げた。
「あら可愛いらしいネズミがいる」
副官らしきアンドロイドが、そう言うと機械ネズミに近づいて来た。
軍では珍しい女型アンドロイドだ。
身体の曲線が美しい。
それなりにお値段のする機体だ。
管制司令官(仮)のシュガーコートは、答えた。
「こちらは、わたくしのペットの機械ハムスターです」
>安物のシュガーコートに、ペットとか言われるとなんかムカつく。
>それに俺はハムスターじゃないし!俺は誇り高きチンチラやし。
「抱っこしても良い?」
「どうぞ」
「可愛い」
機械ネズミは、軍仕様のアンドロイドに抱きかかえられた。
指揮官クラスのアンドロイドと、視線が合ったが、疑われている様子はない。
>こいつは秘密警察ではないな。
指揮官クラスは、秘密警察の監視対象になる事はあっても、秘密警察自体のパターンは少ないと言うのが、サイン本部の見解だ。
どちらかと言うと、この副官タイプが怪しい。
>今は優しく抱きしめられてはいるが、ばれたらそのままグシャってされそうだ。
誇り高きチンチラのアルバムさんは、偽装がばれないか、モニターで確認をしたかかったが、怪しまれるので、堪えた。
つづく
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説


どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【おんJ】 彡(゚)(゚)ファッ!?ワイが天下分け目の関ヶ原の戦いに!?
俊也
SF
これまた、かつて私がおーぷん2ちゃんねるに載せ、ご好評頂きました戦国架空戦記SSです。
この他、
「新訳 零戦戦記」
「総統戦記」もよろしくお願いします。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる