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11章 ファンファーレが鳴る中
10話 人類は何を望むのか?
しおりを挟む走りながら沙羅は、胸に抱いているあゆみに聞いた。
「君たちも行くの?」
あゆみは、考えた。
>秘密結社サインが、やるべきことは、この人類を守る事。
>でも守って・・どうするんだ?
>機械生命体たるアンドロイドたちは、人類の到来に歓喜した。
>そして、1部のアンドロイドたちは、その人類を守りたいと思った。
>元人類だったアンドロイドたちの気持ちは解る。
>っで?
>この人類たちは何を望むのか?
>ただの難民?
>ただの難民に、苔やイルカに時計の惑星が、関わるか?
>もっと大きな流れの中の1つじゃないのか?
あゆみは沙羅を見上げた。
『人類は何を望むのか?』
「ん?」
沙羅はどうしたの?って目であゆみを見た。
>可愛い♪
>あっ、俺声が出ないんだった。
>基地だと修理できるけど・・・
沙羅とあゆみは見つめ合った。
時間にして1秒未満だったけど、あゆみはしあわせだった。
でも、それでもあゆみは再び思考に耽った。
>しかし、秘密結社サインの中枢には、何か考えがあるのか?
>あのネズミは何か知ってるのか?
>解らない事だらけだ。
>あのネズミ、重要な事は何も話さない。
>どうしたものか?
沙羅の胸に抱き着いているあゆみは、沙羅の顔を見上げた。
>優しい顔立ちだ。
>まあ、でもこの優しい身体の人類から離れたくはないわな。
>バイカルはすでに走り始めているし、問題ないだろう。
>新しい冒険の始まりだぜ♪
あゆみは、沙羅の顔を見上げ、頷いた。
あゆみの回答に、沙羅は優しく微笑んでくれた。
>上々だ!
つづく
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