200 / 243
10章 時の記憶
16話 俺、凄いな、やっぱり(笑)
しおりを挟む「なんじゃこれーーーーーー!俺はどうしてしまったんだ!
なんで?なんで?なんで?俺はロボットになってるんだ!」
あゆみは自らの身体を見て、絶叫した。
その絶叫に、青銅の生き物はぎこちなく驚き、機械ネズミはペガサス号を飛行モードに変形させ、あゆみの周りを飛び回った。
『人類時代の意識が甦ったのか?』
5000年も生きていれば、そんなエラーも多々ある。
あゆみは、意識がカオスな状態のまま泣き叫んだ。
「なんなんだよ!」
機械ネズミは、あゆみの上空を飛びながら、
「そりゃあ自分の身体が、突然ロボットになってたら驚くよな」
5000年前、人類は自らの人の身体を喪失した。
理性では解ってはいたが、それは衝撃的な選択肢だった。
カオスに泣き叫んでいたあゆみが、動きを止めた。
「あっそうだった、人類は滅亡するんだ」
あゆみは絶望したまま、天を仰いだ。
『あゆみ、落ち着いたか?』
あゆみは、そう言う白虎のロボットのバイカルを見つめた。
「お前は、なんやねん!」
「当然なツッコミだな」
機械ネズミはにやけた。
「お前も、なんやねん!」
「当然なツッコミだな」
さらに思慮深げな青銅の生き物に対しても、
「お前も、なんやねん!てか、ここはどこやねん!」
機械ネズミは、
「あのな、あゆみ、人類滅亡からもう5000年経ったんだ」
「5000年!マジで!ええええええええええええええ!」
あゆみは数分、事態を理解するのに要した。
そして水族館のガラスに映る自分の姿を見つめた。
「なんやねん!俺は?」
『5000年かけて進化したお前の姿だ』
あゆみは再び、ガラスに映る自分を凝視した。
「マジか・・・ふふふふふふふふふ、俺、凄いな、やっぱり(笑)」
あゆみは、にやにやと自分の5000年かけて進化させし続けた機体を確認した。
「お前、ホント猫やわ」
機械ネズミは呟いた。
つづく
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説


どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【おんJ】 彡(゚)(゚)ファッ!?ワイが天下分け目の関ヶ原の戦いに!?
俊也
SF
これまた、かつて私がおーぷん2ちゃんねるに載せ、ご好評頂きました戦国架空戦記SSです。
この他、
「新訳 零戦戦記」
「総統戦記」もよろしくお願いします。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる