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10章 時の記憶
12話 機械猫たちがいない不安
しおりを挟む「アップデートは行いますか?」
青銅の生き物は、シュガーコートに問いかけてきた。
「えっ?」
シュガーコートは戸惑った。
アップデートは通常シュガーコート社が実施していたし、こんな未知の惑星で、アップデートされることは、考えた事がなかった。
自分自身が変ってしまう可能性を考えた。
それに、シュガーコート社的に大丈夫なのだろうか。
いや、そもそもシュガーコート社以外に、アップデートなど出来なかったはずだ。
それに何故アップデートをしようとしてるんだろう?
「なぜアップデートを薦めるのですか?」
恐る恐る聞いた見た。
「アップデートしないと、主と会話が出来ないでしょう」
「主?」
青銅の生き物は、水槽の方を指し示した。
水槽の中では、イルカがこちらを伺っていた。
「こちらが主?」
「はい」
「アップデートをするとイルカ・・・氏と会話が出来ると?」
「はい」
その程度のアップデートなら、問題なさそう、悪そうな生命体では、なさそうだし。
「それではお願いします」
青銅の生き物に有線の回線を渡され、それを首の後ろに接続した。
数秒後、シュガーコートの意識が飛んだ。
>意識が飛ぶほどのアップロード?!
シュガーコートが意識を回復した!
と気付いた時にはすでに踊っていた。
水槽ではダンスに合わせて、イルカたちも泳いでいた。
>わたくしは、壊れてしまったのでは?
とりあえずシュガーコートは【ダンシング】機能を手に入れたらしい。
その様子に青銅の生き物が、ニコッと微笑んだ。
>大丈夫か、この生き物たちは?
不安がよぎった。
青銅の生き物は
「お楽しみのところ失礼ですが、そろそろ交渉に入りましょう」
>わたくしは、お楽しみのところだったのか?
あゆみやバイカルが、居てくれたら、楽しく乗り越えれたはずなのだが。
今、思考回路内には、不安しかなかった。
>しかし、自分自身で決めた道だ!
シュガーコートは、自身を奮い立させた。
つづく
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