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5章 最近、強くなった太陽風のせいかも知れない。

18話 魔法使いソフィー

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『渓谷・B地点』 【ソフィーと参謀の直通回線】



「欠落した記憶って、探せる?」

ソフィーは参謀に聞いた。



「捜索任務は、反乱分子鎮圧を主任務とする機械兵の職務の範疇を越えますが・・・。」


「要するに、やったことが無いから不安?」


「確実性及び、安定性に欠けます。」



「機械が不安がってどうするの?」



機械なのは自分も同じなのだが、不安が危険を予知するために必要な感覚なら、ある程度知能があれば、備わるものかも・・・・



「・・・」



「ここに居る事自体、既にアローン兵の職務の範疇を超えている。


今更、気にしないで。


とりあえず、ここのアローン兵は、地下鉄遺跡跡に隠しておいて」



ソフィーは不安げに見える参謀を一目見た後、意識を自分の機体へと戻した。





『サマルカンドへ至る道』



自分の機体に意識を戻したソフィーは、自分を心配そうに見つめるデューカに言った。

「こんな所で、何ぼんやりしてんの?」


「何してんのじゃねえよ。お前が、ぼんやりしてっから、アローン兵の動きが止まってしまったんじゃん」


ソフィーは、後ろを振り返って「あらま!」と、そして魔法使いの様に指を回して、



「アローンちゃんたち動け!」



するとアローン兵達の車は動き出した。


「お前は魔法使いか・・・。」



デューカは、元に戻ったソフィーを見てほっと微笑むと、車の外で密かに話し合っているコーリーと銀次に叫んだ。



「おい!アローン兵が動き出したぞ。そんな所で悪巧みしてないで、車に乗れ!」


「悪巧みとは!失敬だぞ!」


コーリーと銀次は抗議の声を上げたが、2機の表情は輝いていた。

悪巧みしている時のこいつらは、アンドロイド人生を謳歌しているように輝いて見える。

大好きなのだろう、悪巧みが!



「あいつら、ソフィーが動かなかったら何してたか、解ったもんじゃない」

デューカは呟いた。



魔法使いが気に入ったのか、ソフィーは指をくるくる回していた。


その度に、アローン兵が変な動きをするのだが・・・



中には踊り出す奴も・・・


一応、奴らは惑星最強のアローン兵なのだが。




つづく



いつも読んで頂き、ありがとうございます。
毎週、土曜日更新です O(≧∇≦)O イエイ!!
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