98 / 243
5章 最近、強くなった太陽風のせいかも知れない。
18話 魔法使いソフィー
しおりを挟む
『渓谷・B地点』 【ソフィーと参謀の直通回線】
「欠落した記憶って、探せる?」
ソフィーは参謀に聞いた。
「捜索任務は、反乱分子鎮圧を主任務とする機械兵の職務の範疇を越えますが・・・。」
「要するに、やったことが無いから不安?」
「確実性及び、安定性に欠けます。」
「機械が不安がってどうするの?」
機械なのは自分も同じなのだが、不安が危険を予知するために必要な感覚なら、ある程度知能があれば、備わるものかも・・・・
「・・・」
「ここに居る事自体、既にアローン兵の職務の範疇を超えている。
今更、気にしないで。
とりあえず、ここのアローン兵は、地下鉄遺跡跡に隠しておいて」
ソフィーは不安げに見える参謀を一目見た後、意識を自分の機体へと戻した。
『サマルカンドへ至る道』
自分の機体に意識を戻したソフィーは、自分を心配そうに見つめるデューカに言った。
「こんな所で、何ぼんやりしてんの?」
「何してんのじゃねえよ。お前が、ぼんやりしてっから、アローン兵の動きが止まってしまったんじゃん」
ソフィーは、後ろを振り返って「あらま!」と、そして魔法使いの様に指を回して、
「アローンちゃんたち動け!」
するとアローン兵達の車は動き出した。
「お前は魔法使いか・・・。」
デューカは、元に戻ったソフィーを見てほっと微笑むと、車の外で密かに話し合っているコーリーと銀次に叫んだ。
「おい!アローン兵が動き出したぞ。そんな所で悪巧みしてないで、車に乗れ!」
「悪巧みとは!失敬だぞ!」
コーリーと銀次は抗議の声を上げたが、2機の表情は輝いていた。
悪巧みしている時のこいつらは、アンドロイド人生を謳歌しているように輝いて見える。
大好きなのだろう、悪巧みが!
「あいつら、ソフィーが動かなかったら何してたか、解ったもんじゃない」
デューカは呟いた。
魔法使いが気に入ったのか、ソフィーは指をくるくる回していた。
その度に、アローン兵が変な動きをするのだが・・・
中には踊り出す奴も・・・
一応、奴らは惑星最強のアローン兵なのだが。
つづく
いつも読んで頂き、ありがとうございます。
毎週、土曜日更新です O(≧∇≦)O イエイ!!
「欠落した記憶って、探せる?」
ソフィーは参謀に聞いた。
「捜索任務は、反乱分子鎮圧を主任務とする機械兵の職務の範疇を越えますが・・・。」
「要するに、やったことが無いから不安?」
「確実性及び、安定性に欠けます。」
「機械が不安がってどうするの?」
機械なのは自分も同じなのだが、不安が危険を予知するために必要な感覚なら、ある程度知能があれば、備わるものかも・・・・
「・・・」
「ここに居る事自体、既にアローン兵の職務の範疇を超えている。
今更、気にしないで。
とりあえず、ここのアローン兵は、地下鉄遺跡跡に隠しておいて」
ソフィーは不安げに見える参謀を一目見た後、意識を自分の機体へと戻した。
『サマルカンドへ至る道』
自分の機体に意識を戻したソフィーは、自分を心配そうに見つめるデューカに言った。
「こんな所で、何ぼんやりしてんの?」
「何してんのじゃねえよ。お前が、ぼんやりしてっから、アローン兵の動きが止まってしまったんじゃん」
ソフィーは、後ろを振り返って「あらま!」と、そして魔法使いの様に指を回して、
「アローンちゃんたち動け!」
するとアローン兵達の車は動き出した。
「お前は魔法使いか・・・。」
デューカは、元に戻ったソフィーを見てほっと微笑むと、車の外で密かに話し合っているコーリーと銀次に叫んだ。
「おい!アローン兵が動き出したぞ。そんな所で悪巧みしてないで、車に乗れ!」
「悪巧みとは!失敬だぞ!」
コーリーと銀次は抗議の声を上げたが、2機の表情は輝いていた。
悪巧みしている時のこいつらは、アンドロイド人生を謳歌しているように輝いて見える。
大好きなのだろう、悪巧みが!
「あいつら、ソフィーが動かなかったら何してたか、解ったもんじゃない」
デューカは呟いた。
魔法使いが気に入ったのか、ソフィーは指をくるくる回していた。
その度に、アローン兵が変な動きをするのだが・・・
中には踊り出す奴も・・・
一応、奴らは惑星最強のアローン兵なのだが。
つづく
いつも読んで頂き、ありがとうございます。
毎週、土曜日更新です O(≧∇≦)O イエイ!!
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説


どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【おんJ】 彡(゚)(゚)ファッ!?ワイが天下分け目の関ヶ原の戦いに!?
俊也
SF
これまた、かつて私がおーぷん2ちゃんねるに載せ、ご好評頂きました戦国架空戦記SSです。
この他、
「新訳 零戦戦記」
「総統戦記」もよろしくお願いします。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる