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5章 最近、強くなった太陽風のせいかも知れない。
13話 初めて異性を意識した。
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『大気圏外・人類を乗せた宇宙船』
少年はアローン兵の思考回路から流れてくる、映像と音声にじっと耳を澄ました。
そこへ、奥の部屋から抜け出してきた子ども達が、駆け寄って来た。
「ロクちゃん!ゲーム、飽きちゃった」
「出てきちゃだめだってサラに言われてるだろ!」
「だって、もうこのロボット動いて無いじゃん」
地上から送られてくる映像と音声に、集中したいロクは
「子どもはあっち行ってろよ!」
「ロクちゃんだって子どもじゃん!」
ロクは13歳。中学生と小学生の違いは大きいのだ!
この子どもたちはそれが理解していない。
でも、仕方なく
「解った。解ったよ。でも、大切な情報があるから、サラを呼んできて、これはこの宇宙船に関わる大切な事だから」
「ラジャ―」
子どもたちは一斉にブリッジに向かって走って行った。
『渓谷・B地点』
「まさか、評議会の許可無く、人工知能を搭載したのか?」
ハミルは、ソフィーの参謀に聞いた。
「人工知能?私の頭脳は、そんなありがちな物じゃありませよ。
私の頭脳はサインに直結しています。」
「サイン・・・!アローン兵が反乱分子サインか?」
「反乱分子?
その反乱と言う言葉は正しくはありませんが、あなたの言うとおり、そのサインですよ。」
『大気圏外・人類を乗せた宇宙船』
機械のロボットの思考回路から繋がったヘッドホンを付けたサラが、ロクの目の前で呟いた。
「サイン・・・。」
「サインって、あのサイン?」
「多分、あのサイン。」
サラの吐息がロクに届いた。
サラとの距離は30センチくらい。
サラは意識を映像と音声に集中していて、ロクの視線に意識を向ける余裕はなかったが、ロクの意識は、サラの瞳に集中していた。
少女のサラは14歳。
少年のロクは13歳。
サラってこんなに美しかったんだ。
宇宙船の中で、ロクは初めて異性を意識した。
つづく
いつも読んで頂き、ありがとうございます。
毎週、土曜日更新です O(≧∇≦)O イエイ!!
少年はアローン兵の思考回路から流れてくる、映像と音声にじっと耳を澄ました。
そこへ、奥の部屋から抜け出してきた子ども達が、駆け寄って来た。
「ロクちゃん!ゲーム、飽きちゃった」
「出てきちゃだめだってサラに言われてるだろ!」
「だって、もうこのロボット動いて無いじゃん」
地上から送られてくる映像と音声に、集中したいロクは
「子どもはあっち行ってろよ!」
「ロクちゃんだって子どもじゃん!」
ロクは13歳。中学生と小学生の違いは大きいのだ!
この子どもたちはそれが理解していない。
でも、仕方なく
「解った。解ったよ。でも、大切な情報があるから、サラを呼んできて、これはこの宇宙船に関わる大切な事だから」
「ラジャ―」
子どもたちは一斉にブリッジに向かって走って行った。
『渓谷・B地点』
「まさか、評議会の許可無く、人工知能を搭載したのか?」
ハミルは、ソフィーの参謀に聞いた。
「人工知能?私の頭脳は、そんなありがちな物じゃありませよ。
私の頭脳はサインに直結しています。」
「サイン・・・!アローン兵が反乱分子サインか?」
「反乱分子?
その反乱と言う言葉は正しくはありませんが、あなたの言うとおり、そのサインですよ。」
『大気圏外・人類を乗せた宇宙船』
機械のロボットの思考回路から繋がったヘッドホンを付けたサラが、ロクの目の前で呟いた。
「サイン・・・。」
「サインって、あのサイン?」
「多分、あのサイン。」
サラの吐息がロクに届いた。
サラとの距離は30センチくらい。
サラは意識を映像と音声に集中していて、ロクの視線に意識を向ける余裕はなかったが、ロクの意識は、サラの瞳に集中していた。
少女のサラは14歳。
少年のロクは13歳。
サラってこんなに美しかったんだ。
宇宙船の中で、ロクは初めて異性を意識した。
つづく
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