『遠い星の話』

健野屋文乃(たけのやふみの)

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5章 最近、強くなった太陽風のせいかも知れない。

3話 永遠に続く停滞のために・・・

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『西都・サマルカンド』


「地下倉庫でアレム神父確保」



ハミルが鉱物資源企業団公社の最上階に辿り付いた時、


ハミルの直通回線に、捜索中の装甲騎兵から連絡が入った。



ハミルは、すぐに評議会議長に


「アレム神父確保」の報告を入れると、


総裁室の扉を開けた。



そこには木で出来たピノキオの総裁がいた。



「?」



予想外のピノキオ出現に、


ハミル達精鋭は、一秒未満、動きを止めた。


遠い昔、絵本で読んだことがある。そのピノキオだ。



「こんな暴挙許されると思っているのか?


ここをどこだと思っている!」

ピノキオは叫んだ。



多分、こいつが総裁なのだろう。ハミルはそう判断した。



「アレム神父は我々が確保しました。


あなたを犯人蔵匿罪の容疑で逮捕します。」



ハミルはピノキオに告げた。





『首都・評議会議長室』


評議会議長は「アレム神父確保」の報告を聞くと、


柔らかく深い椅子に機体を沈めた。



「これで公団も終わりか。

後は教会と逃亡中の機械たちと、あの野蛮な人類。


「反乱の芽は1つ1つ・・・潰す。


5000年の停滞どころか、永遠に続く停滞のために・・・」



『サマルカンド郊外・地下鉄遺跡』



ソフィーたちが地下鉄線路から、


元地下鉄駅ホームに上がると、


壊れたアンドロイドの機体がごろごろと転がっていた。



「社会からあぶれ、行き場の無くなったアンドロイドのなれの果てだ。」


銀次は嘆いた。



ソフィーの前を進むアローン兵達が、


破損したアンドロイドの機体を容赦なく踏み潰しながら歩いた。



ソフィーは嫌な顔をしたが、


そうでもしなければ前に進めないほど、


地下鉄駅のホームには破損したアンドロイドが溢れえていた。



駅の昇降口から、破損したアンドロイドを踏み潰しながら、


アンドロイドが走ってきた。


「あれ、コーリーじゃねえ?」



「・・・」




つづく


いつも読んで頂き、ありがとうございます。
毎週、土曜日更新です O(≧∇≦)O イエイ!!
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