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4章 デユーカに迫る惑星最強殺戮兵器

11話 千年前の地図渡してやった(笑)

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『首都郊外・地下鉄遺跡』



「宇宙軍を兼ねる空軍は、地上には関心がありません」


青い視野レンズの参謀は、ソフィーを見つめた。


普通のアンドロイド同士だと、


完全に恋愛目線と言っても良い位の視線だった。



・・・が、相手はめっちゃ機械なアローン兵の参謀。



・・・それはないか・・・



「空軍基地に、我らアローン兵一個師団と、


互角に戦えるだけの、陸戦隊は存在しません。」



「陸軍は?」


「陸軍と空軍の仲は、非常に難しい物があり、


お互い横の繋がりは一切ございません。

陸戦隊の出動には、


本省官僚の多くの手続きが必要となります。

さらに、精鋭の装甲騎兵を動かすとなると、


評議会議長の許可も必要となるでしょう。

その間に、我らは宇宙船を奪取、


そして、宇宙に飛び立つ時間は十分にございます。」


「そんな簡単に行くもの?」



ソフィーにそう見えただけなのかも知らないが、


参謀はその青い視野レンズで不満げにソフィーを見た。



その視線に「惑星最強の特殊機械兵のプライド。」が、


見え隠れしないでもなかったが、


自我意識がない以上そんな感情は起こるはずがない事は、


ソフィーにも解ってはいた。



しかし、そう感じずにはいられなかった。



「言いたいことは解った。」



その言葉に、参謀の表情は綻んだように見えた。





『首都郊外・荒野』




デューカは一機、荒野を彷徨い歩いていた。



「コーリーのアホが!地図が全然違うじゃねーか!


何千年前の地図だよこれ!


いい加減な地図を渡しやがって・・・一体、ここはどこだよ?」



愚痴りながら、ソフィーの元へ直感を頼りに、足を進めた。


デューカの心は、久しぶりにソフィーに会えると思うと、


心も機体も踊った。



「生きてたんだソフィー・・・良かった。」




つづく

いつも読んで頂き、ありがとうございます。O(≧∇≦)O イエイ!!


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