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4話 式神くんの最終奥義
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アパートメントは有っても、住人なし!
そんな吾は、貧乏じゃないですか、なので、ゆきちゃんの御好意に甘えて、ゆきちゃんの奢りで、ゆきちゃんとお揃いのお洋服を買いに行くのです。
説明するとですね、その昔、少しずつ貧乏になって行った吾に、ゆきちゃんが
「わたしが支えるから大丈夫だよ」
とお洋服代を出してくれるようになったのだ!
ただ、ゆきちゃんとお揃いであること!って条件なのは少し照れる。
今日は、そんなゆきちゃんの着せ替え人形状態になる日です。
何と言ってもゆきちゃんの金銭感覚は、だいたい吾の50倍!
ゆきちゃんの5000円は、吾にとっての100円。
もう駄菓子を奢る感覚です。
吾の家も、落ちぶれる前はそんな感じでしたわ(泣)
広いお屋敷の廊下を、【ゆきちゃんの間】に辿り着くと、ゆきちゃんの式神の微風くんが、待ち構えていた。
狩衣姿の式神の微風くんは、めっちゃ和に満ちている。
人で言うと5歳児ぐらいに見える式神の微風くんは、吾を見つけるなり叫んだ。
「あき殿は、また引き籠るゆきちゃんを連れ去るつもりだな!
今度こそは許さぬぞ!」
「あのね、今日はゆきちゃんとお買いもの♪」
「黙れ、ゆきちゃんから金をむしり取るつもりであろうう」
「まあ行為としてはそうだけれども」
「許せん!」
「あのね、ゆきちゃんが誘ってくれたんだよ」
「そんな、ゆきちゃんの優しさに付け込むなんて!」
「ええええ違うと思うよ」
「どうやらぼくを本気にさせてしまったようだな!ぼくに式神微風最終奥義を出させるとは!」
「えっ会ったばかりで、もう最終奥義出しちゃうの?」
「え?変?」
人間界は慣れていない式神の微風くんは、自信をなくしそうになったが、
「あっ騙されるとこだった!そんな時間稼ぎの小細工にぼくは騙されないぞ。
見よ!最終奥義!微風!」
広いお屋敷の廊下に、心地良い微風が吹いた。
式神の微風くんは、自慢げな顔をしているのだが!
あまりにも嬉しそうなので、ツッコミを入れられずにいたら、ドアが開きゆきちゃんが出てきた。
「あきちゃん遅いよ、待ってたんだよ!」
「ごめん」
「ん?微風くん?どうしたの?」
「あれ?えーと客人をおもてなしてた」
「そう、えらいね~」
微風くんは、ゆきちゃんに撫でられてご満悦だ。
吾も、
「微風くんえらいね~」
と言うと気まずそうに視線を逸らした。
その後、吾とゆきちゃんはお買い物を楽しみましたとさ♪
そんな吾は、貧乏じゃないですか、なので、ゆきちゃんの御好意に甘えて、ゆきちゃんの奢りで、ゆきちゃんとお揃いのお洋服を買いに行くのです。
説明するとですね、その昔、少しずつ貧乏になって行った吾に、ゆきちゃんが
「わたしが支えるから大丈夫だよ」
とお洋服代を出してくれるようになったのだ!
ただ、ゆきちゃんとお揃いであること!って条件なのは少し照れる。
今日は、そんなゆきちゃんの着せ替え人形状態になる日です。
何と言ってもゆきちゃんの金銭感覚は、だいたい吾の50倍!
ゆきちゃんの5000円は、吾にとっての100円。
もう駄菓子を奢る感覚です。
吾の家も、落ちぶれる前はそんな感じでしたわ(泣)
広いお屋敷の廊下を、【ゆきちゃんの間】に辿り着くと、ゆきちゃんの式神の微風くんが、待ち構えていた。
狩衣姿の式神の微風くんは、めっちゃ和に満ちている。
人で言うと5歳児ぐらいに見える式神の微風くんは、吾を見つけるなり叫んだ。
「あき殿は、また引き籠るゆきちゃんを連れ去るつもりだな!
今度こそは許さぬぞ!」
「あのね、今日はゆきちゃんとお買いもの♪」
「黙れ、ゆきちゃんから金をむしり取るつもりであろうう」
「まあ行為としてはそうだけれども」
「許せん!」
「あのね、ゆきちゃんが誘ってくれたんだよ」
「そんな、ゆきちゃんの優しさに付け込むなんて!」
「ええええ違うと思うよ」
「どうやらぼくを本気にさせてしまったようだな!ぼくに式神微風最終奥義を出させるとは!」
「えっ会ったばかりで、もう最終奥義出しちゃうの?」
「え?変?」
人間界は慣れていない式神の微風くんは、自信をなくしそうになったが、
「あっ騙されるとこだった!そんな時間稼ぎの小細工にぼくは騙されないぞ。
見よ!最終奥義!微風!」
広いお屋敷の廊下に、心地良い微風が吹いた。
式神の微風くんは、自慢げな顔をしているのだが!
あまりにも嬉しそうなので、ツッコミを入れられずにいたら、ドアが開きゆきちゃんが出てきた。
「あきちゃん遅いよ、待ってたんだよ!」
「ごめん」
「ん?微風くん?どうしたの?」
「あれ?えーと客人をおもてなしてた」
「そう、えらいね~」
微風くんは、ゆきちゃんに撫でられてご満悦だ。
吾も、
「微風くんえらいね~」
と言うと気まずそうに視線を逸らした。
その後、吾とゆきちゃんはお買い物を楽しみましたとさ♪
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