思惟ちゃんと式神的な巨大ロボット

健野屋文乃(たけのやふみの)

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1章 妖精のお姫様

第11話 こう言う事か!

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現在、思惟の住むこの街は、

街全体を何らかの結界で覆われ、

街の外へは出る事が出来ない。


夜になると、街上空で何かが爆発して、

夜空は深紅に染まる。


それが何を意味しているのかは、

街の人は何も知らない。


人々は、ただ深紅に染まる空を、見上げるだけだった。



「不吉な何かと、それを防ごうとする何かが、

攻防を繰り広げているような・・・・」


思惟は妖精の姫さまに、

その深紅に染まる情景の感想を言った。


「ボーとしてるようだけど、良い感してるね」


姫さまは「良い娘、見っけた♪」的に微笑んで、


「そう、私たちはその防ごうとしている側の人間で、

貴女も、その一員になろうとしているの」


「え?」


思惟の魂だけの身体にも、鳥肌が立った。

これはやばい種類の鳥肌。

身体が危険を察知したのだ。


やばいよ。やばいよ。

何か、危険な事に巻き込まれようとしている!


「私・・そんな・・責任がある事は・・・ちょっと・・・。」


と言うのが精一杯だった。



「そんなに怯えないで、あなた女将(ジョショウ)でしょう。

毅然としてなきゃ・・・」




「女将って・・・私は旅館の女将(おかみ)ですけど・・・」




思惟の頭は真っ白になった。


この可愛らしい妖精の姫君は

女将(ジョショウ) = 女将(おかみ)

って思ってるのかな?


違うけど・・・

全然!違うけど、でもこの流れだと・・・・

なんやかんやで、もしかして・・・



「私が戦闘の指揮を執るの?」




思惟は、恐る恐る聞いてみた。




「その為の女将でしょう。

この旅館の女将は代々王国の将として、

戦場の指揮を執ることになってるの。

聞いてなかったの?」




おかしいとは思った。

年齢的にもこの旅館の女将は、継母がなるはずなのに・・・・

まだ高校に入学したばかりの、私に女将をやらせるなんて!

おかしいと思った。


こう言う事か!あのばばー!



つづく
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