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1章 妖精のお姫様
第5話 放置される事・・・1、2分・・・
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思惟がホッとするのも束の間、
会璃(あいり)の手が思惟の胸に触れた。
「何するんですか!」
思惟は叫んだ。
「思惟ちゃんは、私の事・・・嫌い?」
色っぽい少女の会璃(あいり)に言われ、
思惟は鏡越しに会璃の姿を見た。
今にも消えそうな儚い美少女の夢か幻のような美しさに、
ちょっとうっとり・・・
「どうーーーー見てもCカップとは、思えないよね」
3センチぐらいの妖精の姫さまは、
思惟の胸をツンツンしながら言った。
「どこの世界に、娘に胸のサイズを付ける親がいるんですか!」
「意都さま、親は子どもにこんな子になって欲しいと願いを込めて、
名前を付けるものです」
「うん」
「・・・」
「ニコッ」
「えっ、会話終わり?
姫さまの笑顔は可愛かったけれども・・・」
なんか妖精と少女は納得したみたいだけど、一応思惟は言ってみた。
「思惟です。思うにシイの木の惟です・・・・」
妖精の姫さまは、「もう、その会話は大丈夫よ」的に、
可愛らしく微笑んだ。
興味をなくしたみたい。なんて我儘な・・・
姫様は、目の前にまるでパソコンでもあるかのように、
キーボードを叩く仕草をした。
多分、思惟には視覚出来ない何かの端末があるらしい。
「あっ情報部のデータが更新してる。」
「情報部・・・スパイ?」
「スパイ・・・そう諜報部員。姫様の命令は絶対の王宮情報部」
「王様ゲームみたい」
「王様ゲーム?」
王様ゲーム・・・まだあどけない顔立ちの姫さまは知らないようだ。
まあ本物だから、あえてゲームをする必要もないか。
「月島思惟16歳、身長160センチ、体重は・・」
「体重は言わないで!」
「55キロ・・・まあまあね」
思惟の意見は採用されなかった。
「まあまあって!脱いだら凄いんです」
思惟が勢いあまって言うと、
会璃の手が思惟のボタンを外そうとした。
「脱がさなくていい!」
今度は思惟の意見は採用され、
会璃はボタンから手はずしたが、再び思惟の胸に触れた。
「まだ揉むんかい!」
妖精の姫様は、ドS感いっぱいの目で思惟を見つめた。
「こんなに胸触られたの初めてなのに・・・(泣)」
Sぽい妖精の姫様はニヤリと笑うと、
目の前の思惟には見えない端末画面を見た。
「・・・好きなタイプ、逞しい戦国武将の様な人?(笑)って事は、
この武者に抱きしめられたりしたらドキドキする?」
「兜つけて顔も見えない人に抱きしめられたって、
ドキドキなんかしません!」
姫様がまたニヤリと笑った。
思惟は、流れから「無理やり抱きしめられる!」と思ったが、
姫様は何もしなかった。
「・・・」
完全に、歴女萌えしてるのに・・・
落ち武者萌えしてるのに、一目ぼれしたのに!
キュンキュンしている思惟に対して、
Sぽい姫様は、何もしなかった。
「年下ぽい子に、焦(じら)らされてる・・・」
思惟の胸を揉んでいた会璃は手を離し、
背中に当たっていた少女の胸のやわらかさとぬくもりが離れていった。
武者の手に乗っていた姫様は、武者の胸のコックピットに戻り、
胸内に収容された。そして武者は一歩後退して距離を取った。
「何、この距離感・・・・なんか寂しい・・・・
少しずつみんなが離れていく・・
えっ・・・私が何したって言うの?」
武者は面貌の奥の目で、じっと思惟の黒い瞳を見つめた。
心の弱い部分を見透かされた様な、落ち着かない視線だった。
心が落ち着かないまま、放置される事・・・1、2分・・・
つづく
会璃(あいり)の手が思惟の胸に触れた。
「何するんですか!」
思惟は叫んだ。
「思惟ちゃんは、私の事・・・嫌い?」
色っぽい少女の会璃(あいり)に言われ、
思惟は鏡越しに会璃の姿を見た。
今にも消えそうな儚い美少女の夢か幻のような美しさに、
ちょっとうっとり・・・
「どうーーーー見てもCカップとは、思えないよね」
3センチぐらいの妖精の姫さまは、
思惟の胸をツンツンしながら言った。
「どこの世界に、娘に胸のサイズを付ける親がいるんですか!」
「意都さま、親は子どもにこんな子になって欲しいと願いを込めて、
名前を付けるものです」
「うん」
「・・・」
「ニコッ」
「えっ、会話終わり?
姫さまの笑顔は可愛かったけれども・・・」
なんか妖精と少女は納得したみたいだけど、一応思惟は言ってみた。
「思惟です。思うにシイの木の惟です・・・・」
妖精の姫さまは、「もう、その会話は大丈夫よ」的に、
可愛らしく微笑んだ。
興味をなくしたみたい。なんて我儘な・・・
姫様は、目の前にまるでパソコンでもあるかのように、
キーボードを叩く仕草をした。
多分、思惟には視覚出来ない何かの端末があるらしい。
「あっ情報部のデータが更新してる。」
「情報部・・・スパイ?」
「スパイ・・・そう諜報部員。姫様の命令は絶対の王宮情報部」
「王様ゲームみたい」
「王様ゲーム?」
王様ゲーム・・・まだあどけない顔立ちの姫さまは知らないようだ。
まあ本物だから、あえてゲームをする必要もないか。
「月島思惟16歳、身長160センチ、体重は・・」
「体重は言わないで!」
「55キロ・・・まあまあね」
思惟の意見は採用されなかった。
「まあまあって!脱いだら凄いんです」
思惟が勢いあまって言うと、
会璃の手が思惟のボタンを外そうとした。
「脱がさなくていい!」
今度は思惟の意見は採用され、
会璃はボタンから手はずしたが、再び思惟の胸に触れた。
「まだ揉むんかい!」
妖精の姫様は、ドS感いっぱいの目で思惟を見つめた。
「こんなに胸触られたの初めてなのに・・・(泣)」
Sぽい妖精の姫様はニヤリと笑うと、
目の前の思惟には見えない端末画面を見た。
「・・・好きなタイプ、逞しい戦国武将の様な人?(笑)って事は、
この武者に抱きしめられたりしたらドキドキする?」
「兜つけて顔も見えない人に抱きしめられたって、
ドキドキなんかしません!」
姫様がまたニヤリと笑った。
思惟は、流れから「無理やり抱きしめられる!」と思ったが、
姫様は何もしなかった。
「・・・」
完全に、歴女萌えしてるのに・・・
落ち武者萌えしてるのに、一目ぼれしたのに!
キュンキュンしている思惟に対して、
Sぽい姫様は、何もしなかった。
「年下ぽい子に、焦(じら)らされてる・・・」
思惟の胸を揉んでいた会璃は手を離し、
背中に当たっていた少女の胸のやわらかさとぬくもりが離れていった。
武者の手に乗っていた姫様は、武者の胸のコックピットに戻り、
胸内に収容された。そして武者は一歩後退して距離を取った。
「何、この距離感・・・・なんか寂しい・・・・
少しずつみんなが離れていく・・
えっ・・・私が何したって言うの?」
武者は面貌の奥の目で、じっと思惟の黒い瞳を見つめた。
心の弱い部分を見透かされた様な、落ち着かない視線だった。
心が落ち着かないまま、放置される事・・・1、2分・・・
つづく
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