思惟ちゃんと式神的な巨大ロボット

健野屋文乃(たけのやふみの)

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4章 シルスの冒険

11話 閃光の下で・・・

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モニターに、妖精の工兵隊の様子が映った。
小さいながらも鎧兜の様なものを着ていた。
表情は見えないが、雰囲気は恐怖に満ちていた。

その上空で、深い霧の中、幾つもの爆発の閃光が輝いた。

「秘匿していた高射隊が、ロケット弾を迎撃してる光よ。
敵は、歩兵もろとも、あたしを仕留めるつもりらしい。」


閃光の下で敵兵は神将級燎を恐れつつも、
少しずつ間合いを詰めてきた。

敵兵の手には、斧の様な武器を持っていた。

「対神将級兵器。
奴らがどこで手に入れたのかは知らないけど、
あれは、この鎧と同じ金属で出来てるから、かなり危険」

形は、現代戦の武器としては原始的だ。


「姫様、情報上げます」

無線から少年の声が聞こえた。
すると姫様はにやけた。

「この子の声、結構お気に入り」
姫様が囁いた。

真面目な優等生って感じの声だった。
姫様と違い、その声はかなり切羽詰まっていた。

神将級燎(かがりび)のコックピット内に、
立体フォログラフが現れ、戦況が映し出された。

「電磁波遮断情報封鎖完了」

「予想以上に敵が多い・・・・工兵隊は?」

「敵兵に阻まれて侵入ができません」

「・・・・工兵隊は総員退去。結界内は式神がなんとかする」

「了解」

「さ~て工兵隊が退去するまで、時間稼がなくちゃ、
私の可愛い工兵ちゃんたちを死なせたくないからねっ」

姫様が「あ~ん」と口を大きく開けたので、
ニッキ―は苺大福を姫様の口の中に詰め込んだ。

姫様は、嬉しそうに頬張った。

生きるか死ぬかの戦場で、こんなに陽気で良いの?
ニッキーの想いに答えるかのように、
姫様は真剣に敵前を見据えた。

神将級燎が、刀の穂先を敵兵に向けると、
敵兵全員がびくっとした。

「キャハ、必殺、見かけ倒し!」

「言うてる場合か!」



つづく

更新は毎週日曜日です。 


。。。。。。。。タッッタッタッタッタッタタタタタタタ!( ^^)ノノ

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