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4章 シルスの冒険
9話 有翼甲冑と灰色の世界
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すでに街の上空には、
青と黒と銀色の有翼甲冑を装着した神将級式神が三鬼、
姫様の到着を待っていた。
青色の武者が、ちょっとだけ微笑みかけた。
ニッキ―は、心がちょっと優しくなった気がした。
もしかして、あの式神、
さっき食べた、みたらし団子のむつみさん?
そのほほ笑みは、同じ感触を感じた。
姫様の操る、神将級燎(かがりび)は、
三鬼の式神を従え上昇し、
そのまま琥珀色した結界へと突っ込んだ。
柔らかな粘土にぶつかった様な衝撃がした。
そして、コックピット内の空気が琥珀色に変わった。
その三秒間の間に、琥珀色の空気の向こうで、
姫様が何か嬉しそうに、ニッキ―の顔を見つめた。
「ん?」
「ん?」
別に会話を交わす間もなく、
空気が澄み結界の外の世界に出た。
たった三秒だったが、
長い時間を過ごしたような不思議な感覚がした。
「久しぶりの結界の外・・えっ?」
思惟の街は深い森にかもまれていた。
はずなのに・・・そこには、
灰色の世界が広がっていた。
「もしかして・・・。」
森がこの状態だって事は・・・・隣街は・・・・
ニッキ―は呆然とした。
琥珀色のドームの様な結界の側面では、何かが蠢いていた。
十九世紀の兵隊の様な制服を着た何かの生き物。
・・・なんだろう・・この感触は、どこかで感じた事がある・・・
人型・・・ヒューマノイドでは在るのだが、
人とは違う何か、
そして、その何か達によって、
カーフェリーくらいの大きさの緑色の箱が、
琥珀色の結界の壁に押しつけられていた。
神将級式神四鬼の出現に、
十九世紀の兵隊の格好をした何かは、
慌てて銃撃を加え始めた。
素早く青い甲冑の式神は、
神将級燎(かがりび)の前に立ち、盾になった。
三鬼の式神は、
【神将級式神】と名乗っているだけあって、
十九世紀の兵隊の格好をした兵隊を、
次々となぎ倒して行った。
「あの緑の箱・・何?」
ニッキーの耳元で、姫様の澄んだ声が聞こえた。
つづく
毎週、日曜日更新です (・∀・)
青と黒と銀色の有翼甲冑を装着した神将級式神が三鬼、
姫様の到着を待っていた。
青色の武者が、ちょっとだけ微笑みかけた。
ニッキ―は、心がちょっと優しくなった気がした。
もしかして、あの式神、
さっき食べた、みたらし団子のむつみさん?
そのほほ笑みは、同じ感触を感じた。
姫様の操る、神将級燎(かがりび)は、
三鬼の式神を従え上昇し、
そのまま琥珀色した結界へと突っ込んだ。
柔らかな粘土にぶつかった様な衝撃がした。
そして、コックピット内の空気が琥珀色に変わった。
その三秒間の間に、琥珀色の空気の向こうで、
姫様が何か嬉しそうに、ニッキ―の顔を見つめた。
「ん?」
「ん?」
別に会話を交わす間もなく、
空気が澄み結界の外の世界に出た。
たった三秒だったが、
長い時間を過ごしたような不思議な感覚がした。
「久しぶりの結界の外・・えっ?」
思惟の街は深い森にかもまれていた。
はずなのに・・・そこには、
灰色の世界が広がっていた。
「もしかして・・・。」
森がこの状態だって事は・・・・隣街は・・・・
ニッキ―は呆然とした。
琥珀色のドームの様な結界の側面では、何かが蠢いていた。
十九世紀の兵隊の様な制服を着た何かの生き物。
・・・なんだろう・・この感触は、どこかで感じた事がある・・・
人型・・・ヒューマノイドでは在るのだが、
人とは違う何か、
そして、その何か達によって、
カーフェリーくらいの大きさの緑色の箱が、
琥珀色の結界の壁に押しつけられていた。
神将級式神四鬼の出現に、
十九世紀の兵隊の格好をした何かは、
慌てて銃撃を加え始めた。
素早く青い甲冑の式神は、
神将級燎(かがりび)の前に立ち、盾になった。
三鬼の式神は、
【神将級式神】と名乗っているだけあって、
十九世紀の兵隊の格好をした兵隊を、
次々となぎ倒して行った。
「あの緑の箱・・何?」
ニッキーの耳元で、姫様の澄んだ声が聞こえた。
つづく
毎週、日曜日更新です (・∀・)
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