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4章 シルスの冒険
5話 リスと巨鳥
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「これからどうしよう?」
思惟の街にはない高層ビルのような巨木の枝から、
ニッキ―は、妖精世界を見下ろした。
迎えに来た式神は食べちゃったし、
また新たなお迎えが来る気配もなかったし・・・
辺りを見渡すと、巨木の下の方に、
リスが1匹、巨木を登ってきていた。
ニッキ―を見つけたリスは、「こんなところに人がいる!」
と目を丸くして驚いた。
そして、小鳥のような鳴き声で、ほろん、ほろんと鳴いた。
きっと「人がこんなところまで来て大丈夫なの?」的な雰囲気だ。
それはこっちの台詞でもあった。
この高さだと、いくら木に登れるリスでも危ない。
黒と白の鳥が、口ばしをカタカタと鳴らすと、
リスは納得したように頷き、にやりとほほ笑んだような気がした。
きっと「少女の冒険者よ。幸運を祈る!」的な雰囲気だ。
そして再び巨木の頂点を目指して、登り始めた。
「リスちゃんの幸運を祈ってるよ」
黒と白の鳥が、羽を羽ばたかせて、
ニッキ―に背に乗るように誘った。
「それしかないよね」
ニッキ―は、黒と白の鳥にの背に跨った。
「もうあの大鷲は来ないよね・・・」
辺りを見渡したが、それらしい者は見当たらなかった。
黒と白の鳥は、
何のためらいもなく枝から、飛び降りた。
羽がなければ大変な事になる行為だ。
黒と白の鳥が軽く羽ばたくと、ふわりと浮いた。
そしてゆっくりと旋回した。
今まで、鳥が飛ぶ姿は珍しくはなかったが、
それに乗ると言うとのかなりドキドキだ。
黒と白の鳥は、妖精の街の上空まで飛ぶと、
街に向けて急降下を開始した。
「うっ」
息ができないほどの加速、
それは、地元の遊園地のジェットコースターを、
軽く超えるスリルだった!
ニッキ―は必死に黒と白の鳥の羽毛を握った。
妖精の街に近づくと、妖精たちの姿が見えた。
黒と白の鳥の姿を見ると、
妖精たちは見上げ歓喜の声を上げた。
妖精たちにとっては、かなりの巨鳥だ。
巨鳥は、歓声を上げる街の上空を抜け、
小高い丘の方へと、向かった。
丘の上には、石造りの大きな建物があった。
きっと何かのお城だろう。
巨鳥は、城の大きな庭に着陸した。
すると建物の中から、
制服を着た妖精たちが駆け寄ってくるのが見えた。
つづく
更新は、毎週日曜日です。(≧∀≦)♪
思惟の街にはない高層ビルのような巨木の枝から、
ニッキ―は、妖精世界を見下ろした。
迎えに来た式神は食べちゃったし、
また新たなお迎えが来る気配もなかったし・・・
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リスが1匹、巨木を登ってきていた。
ニッキ―を見つけたリスは、「こんなところに人がいる!」
と目を丸くして驚いた。
そして、小鳥のような鳴き声で、ほろん、ほろんと鳴いた。
きっと「人がこんなところまで来て大丈夫なの?」的な雰囲気だ。
それはこっちの台詞でもあった。
この高さだと、いくら木に登れるリスでも危ない。
黒と白の鳥が、口ばしをカタカタと鳴らすと、
リスは納得したように頷き、にやりとほほ笑んだような気がした。
きっと「少女の冒険者よ。幸運を祈る!」的な雰囲気だ。
そして再び巨木の頂点を目指して、登り始めた。
「リスちゃんの幸運を祈ってるよ」
黒と白の鳥が、羽を羽ばたかせて、
ニッキ―に背に乗るように誘った。
「それしかないよね」
ニッキ―は、黒と白の鳥にの背に跨った。
「もうあの大鷲は来ないよね・・・」
辺りを見渡したが、それらしい者は見当たらなかった。
黒と白の鳥は、
何のためらいもなく枝から、飛び降りた。
羽がなければ大変な事になる行為だ。
黒と白の鳥が軽く羽ばたくと、ふわりと浮いた。
そしてゆっくりと旋回した。
今まで、鳥が飛ぶ姿は珍しくはなかったが、
それに乗ると言うとのかなりドキドキだ。
黒と白の鳥は、妖精の街の上空まで飛ぶと、
街に向けて急降下を開始した。
「うっ」
息ができないほどの加速、
それは、地元の遊園地のジェットコースターを、
軽く超えるスリルだった!
ニッキ―は必死に黒と白の鳥の羽毛を握った。
妖精の街に近づくと、妖精たちの姿が見えた。
黒と白の鳥の姿を見ると、
妖精たちは見上げ歓喜の声を上げた。
妖精たちにとっては、かなりの巨鳥だ。
巨鳥は、歓声を上げる街の上空を抜け、
小高い丘の方へと、向かった。
丘の上には、石造りの大きな建物があった。
きっと何かのお城だろう。
巨鳥は、城の大きな庭に着陸した。
すると建物の中から、
制服を着た妖精たちが駆け寄ってくるのが見えた。
つづく
更新は、毎週日曜日です。(≧∀≦)♪
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