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3章 12人の思惟
15話 優しい目をしていた。
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ニッキーの言葉に、
すっぽん思惟と汎都・舞夢は、
驚き、そして引いた。
「え?なんで?」
まさかの対応に、
ニッキーのガラスのハートは、
叩き壊されたかのように衝撃を受けた。
同じ思惟なのに・・・なんで?
ニッキーは、このくらいで、
衝撃を受ける自分のハートの弱さに泣けた。
多分、思惟の中で一番脆いハートだ。
「だって今まで、あなたから話しかけたことなかったし、
思いっきりひきこもりかと思ってたし、
目つきが暗黒面だし・・・人として・・・アレなのかと・・・
一応、同じ思惟だから、表面上は仲良くしてたけど・・・」
汎都か舞夢のどちらかが答えた。
「目つきが暗黒面?
表面上は仲良くしてた!」
ひきこもり属性だって事は認めるけど・・・
それはちょっと酷くない?
追い打ちの言葉が、ガラスのハートが粉々にした。
ガラスの粉は、素粒子レベルまで還元してしまったようだ。
思惟たちの会話を、
遠巻きに会璃(あいり)と騰子が眺める中、
ニッキーは粉々になったガラスのハートの修復を試みた。
「舞夢ちゃん言いすぎだよ!」
そう言ってくれたのは、すっぽん思惟だった。
コテカが、ニッキーの太ももに当たってはいたが、
今は黙認しよう。
すっぽん思惟も、汎都・舞夢と同じ気持ちなのだが、
ニッキーの太ももにコテカを当てたい欲求が、
勝ったのだろう。(こんな時に、このド変態め!)
それも含めて今は黙認しよう。
「だけど本当の事でしょう!」
「本当の事だけれども・・・」
「でも大丈夫だよ、ニッキーが暗黒面なら、
私も頑張って暗黒面になるから!」
「ニッキーと一緒に引きこもるから!」
「そうだ!みんなで暗黒面に引きこもろー」
「いえーーーい暗黒面!」
「みんなで人として、ダメになろー」
3人の思惟に、ちゅちゅされたり、抱きしめられたりして、
その熱量で、粉々になったハートは一度熱せられ、
元の形に復元されたような、されてないような・・・
その雰囲気に流されたような・・・
とりあえずエネルギーは注入され復活したぽい。
ニッキーは、近くに鏡がなかったので、
さっき撮ったデジカメの写真を確認した。
「うん・・・。」
目つきが暗黒面と言うより、
目が暗黒面を見ている様な目と言った方が正確だ。
何か大切なモノを失った奴の目だ。
どちらにせよ、この目つきはやばい。
この目は何を見ているんだろう?
暗黒面?
隣で写ってるすっぽんぽんと汎都・舞夢の目つきは、
自分で言うのもなんだが、思惟の優しい目をしていた。
自分でも気に入っている目だ。
まあ、暗黒面を見ているこの目も好きだが・・・・
こんな事を思うから、こんな目になったのかも。
しかし、この目・・・違う種類の何かを見ている目だ。
自分の目だけど、なんか怖い。
私は何を見ているんだろう?
多分、私は正常なはず、と思ったのも束の間、
暗黒面を意識したニッキーの脳には、
その目を通して、違う世界の映像が入ってきた。
「この優しい目をした思惟たちと
一緒には、暗黒面には行けない・・・」
つづく
すっぽん思惟と汎都・舞夢は、
驚き、そして引いた。
「え?なんで?」
まさかの対応に、
ニッキーのガラスのハートは、
叩き壊されたかのように衝撃を受けた。
同じ思惟なのに・・・なんで?
ニッキーは、このくらいで、
衝撃を受ける自分のハートの弱さに泣けた。
多分、思惟の中で一番脆いハートだ。
「だって今まで、あなたから話しかけたことなかったし、
思いっきりひきこもりかと思ってたし、
目つきが暗黒面だし・・・人として・・・アレなのかと・・・
一応、同じ思惟だから、表面上は仲良くしてたけど・・・」
汎都か舞夢のどちらかが答えた。
「目つきが暗黒面?
表面上は仲良くしてた!」
ひきこもり属性だって事は認めるけど・・・
それはちょっと酷くない?
追い打ちの言葉が、ガラスのハートが粉々にした。
ガラスの粉は、素粒子レベルまで還元してしまったようだ。
思惟たちの会話を、
遠巻きに会璃(あいり)と騰子が眺める中、
ニッキーは粉々になったガラスのハートの修復を試みた。
「舞夢ちゃん言いすぎだよ!」
そう言ってくれたのは、すっぽん思惟だった。
コテカが、ニッキーの太ももに当たってはいたが、
今は黙認しよう。
すっぽん思惟も、汎都・舞夢と同じ気持ちなのだが、
ニッキーの太ももにコテカを当てたい欲求が、
勝ったのだろう。(こんな時に、このド変態め!)
それも含めて今は黙認しよう。
「だけど本当の事でしょう!」
「本当の事だけれども・・・」
「でも大丈夫だよ、ニッキーが暗黒面なら、
私も頑張って暗黒面になるから!」
「ニッキーと一緒に引きこもるから!」
「そうだ!みんなで暗黒面に引きこもろー」
「いえーーーい暗黒面!」
「みんなで人として、ダメになろー」
3人の思惟に、ちゅちゅされたり、抱きしめられたりして、
その熱量で、粉々になったハートは一度熱せられ、
元の形に復元されたような、されてないような・・・
その雰囲気に流されたような・・・
とりあえずエネルギーは注入され復活したぽい。
ニッキーは、近くに鏡がなかったので、
さっき撮ったデジカメの写真を確認した。
「うん・・・。」
目つきが暗黒面と言うより、
目が暗黒面を見ている様な目と言った方が正確だ。
何か大切なモノを失った奴の目だ。
どちらにせよ、この目つきはやばい。
この目は何を見ているんだろう?
暗黒面?
隣で写ってるすっぽんぽんと汎都・舞夢の目つきは、
自分で言うのもなんだが、思惟の優しい目をしていた。
自分でも気に入っている目だ。
まあ、暗黒面を見ているこの目も好きだが・・・・
こんな事を思うから、こんな目になったのかも。
しかし、この目・・・違う種類の何かを見ている目だ。
自分の目だけど、なんか怖い。
私は何を見ているんだろう?
多分、私は正常なはず、と思ったのも束の間、
暗黒面を意識したニッキーの脳には、
その目を通して、違う世界の映像が入ってきた。
「この優しい目をした思惟たちと
一緒には、暗黒面には行けない・・・」
つづく
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