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3章 12人の思惟
14話 妖精は地底にありて、我を誘う。
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「これ着ける?ニューギニア戦線の生き残りの、
曾おじいちゃんの形見だから、きっとご利益があると思うよ」
すっぽん思惟は、
大切そうにコテカを外すと、ニッキーに差し出した。
死んでも帰れぬニューギニア戦線。
そこから帰れたからには、ご利益はありそうだけど・・・
女子が着けるには、勇気がいる。
しかし、すっぽん思惟の、思いやりに満ちた視線を受けると、
断りずらい・・・
「ありがとう」
「じゃあ着けてあげるね」
すっぽん思惟と汎都・舞夢が、
ニッキーのパンツを脱がせようとした。
「パンツはやめて!」
「正式な仕様じゃないと効果は薄いよ」
すっぽん思惟は、不満げだが、
「大丈夫です」
「ここには女子しかいないから、大丈夫だって」
「パンツの上からお願いします」
すっぽん思惟は、不満げだか、
丁寧にニッキーの腰にコテカを着けてくれた。
記録者ニッキーは、この姿を撮るべきか迷ったが、
この【12人の思惟事件】の記録者としての使命感から、
騰子さんに頼んでが、
コテカを着けられてる姿を撮ってもらった。
自分で頼んで起きながら、顔を赤らめた。
コテカを着けてもらって、
ニッキーは改めて、石の箱の前に立った。
石の箱の、静かで威圧的な雰囲気は、
ニッキーに、死しかイメージさせなかった。
一度入ったら、もう生きて出れないかもしれない。
私、幽体離脱なんてしたくないし!
なんで私が、こんなことになったんだろう?
そうだ、この子たちが、
勝手にエレベーターのドアを開けて、乗り込んで、
そんで、この子たちが「式神に乗りたい」とか言い出して、
なんやかんやで、今に至る。
なんで着いて来ちゃったんだろう?
この子たちのせいじゃん!
いや、後半の方は、
この姫様の側近の会璃(あいり)さんが、
そう言う風に誘導したのかも知れない。
落ち着いて私。
今、私、そして思惟が何をするべきか。
そうだ、私たちは元に戻るために、
妖精の姫様を探してたんだ。
そして今、目の前に、妖精の姫様の側近が・・・
そう、そのめっちゃ有能な側近と交渉をすること、
それが今の思惟の目的。
しかし・・・・・
会璃は、余裕な者のみに許される、
余裕な微笑みを浮かべていた。
会璃さんは式神かもしれないけど、
コミュニケーション能力は、高そう。
対して、私は思惟の中でも、
多分、コミュニケーション能力最下位。
それも、ダントツの最下位の、ただのデジカメ少女。
こんな有能な側近と、交渉なんてできる訳ないじゃん!
自分の無能さに、ちょっと泣けてくる。
ニッキーは、すっぽん思惟と汎都&舞夢を見た。
この子たち、コミュニケーション能力は高そうじゃない?
いくら私が、コミュニケーション能力が低くても、
同じ思惟同士なら、不思議と問題ない。
それは同じ思惟と言う強力な絆があるからかも知れない。
他人に対した時のような恐怖は感じない。
それはとても安心して話すことが出来る幸せ。
「ちょっと話がある」
ニッキーは、チーム・南の島の思惟たちに話しかけた。
つづく
曾おじいちゃんの形見だから、きっとご利益があると思うよ」
すっぽん思惟は、
大切そうにコテカを外すと、ニッキーに差し出した。
死んでも帰れぬニューギニア戦線。
そこから帰れたからには、ご利益はありそうだけど・・・
女子が着けるには、勇気がいる。
しかし、すっぽん思惟の、思いやりに満ちた視線を受けると、
断りずらい・・・
「ありがとう」
「じゃあ着けてあげるね」
すっぽん思惟と汎都・舞夢が、
ニッキーのパンツを脱がせようとした。
「パンツはやめて!」
「正式な仕様じゃないと効果は薄いよ」
すっぽん思惟は、不満げだが、
「大丈夫です」
「ここには女子しかいないから、大丈夫だって」
「パンツの上からお願いします」
すっぽん思惟は、不満げだか、
丁寧にニッキーの腰にコテカを着けてくれた。
記録者ニッキーは、この姿を撮るべきか迷ったが、
この【12人の思惟事件】の記録者としての使命感から、
騰子さんに頼んでが、
コテカを着けられてる姿を撮ってもらった。
自分で頼んで起きながら、顔を赤らめた。
コテカを着けてもらって、
ニッキーは改めて、石の箱の前に立った。
石の箱の、静かで威圧的な雰囲気は、
ニッキーに、死しかイメージさせなかった。
一度入ったら、もう生きて出れないかもしれない。
私、幽体離脱なんてしたくないし!
なんで私が、こんなことになったんだろう?
そうだ、この子たちが、
勝手にエレベーターのドアを開けて、乗り込んで、
そんで、この子たちが「式神に乗りたい」とか言い出して、
なんやかんやで、今に至る。
なんで着いて来ちゃったんだろう?
この子たちのせいじゃん!
いや、後半の方は、
この姫様の側近の会璃(あいり)さんが、
そう言う風に誘導したのかも知れない。
落ち着いて私。
今、私、そして思惟が何をするべきか。
そうだ、私たちは元に戻るために、
妖精の姫様を探してたんだ。
そして今、目の前に、妖精の姫様の側近が・・・
そう、そのめっちゃ有能な側近と交渉をすること、
それが今の思惟の目的。
しかし・・・・・
会璃は、余裕な者のみに許される、
余裕な微笑みを浮かべていた。
会璃さんは式神かもしれないけど、
コミュニケーション能力は、高そう。
対して、私は思惟の中でも、
多分、コミュニケーション能力最下位。
それも、ダントツの最下位の、ただのデジカメ少女。
こんな有能な側近と、交渉なんてできる訳ないじゃん!
自分の無能さに、ちょっと泣けてくる。
ニッキーは、すっぽん思惟と汎都&舞夢を見た。
この子たち、コミュニケーション能力は高そうじゃない?
いくら私が、コミュニケーション能力が低くても、
同じ思惟同士なら、不思議と問題ない。
それは同じ思惟と言う強力な絆があるからかも知れない。
他人に対した時のような恐怖は感じない。
それはとても安心して話すことが出来る幸せ。
「ちょっと話がある」
ニッキーは、チーム・南の島の思惟たちに話しかけた。
つづく
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