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3章 我が忠実なる家臣団
8話 未来への責任
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ラマン(愛人)さんから送られた封書には、もう一枚手紙が入っていた。
『私たちは正義でも悪でもない。
私たちの結社の目的は、過去から伝わった真実を未来に伝える事。
政治的な圧力や宗教的な圧力によって、曲げられる事なく、真実を未来に伝えるのは、考えている以上に難しい事です。そのために、私たちは必要な知識を手に入れ、必要な技術を手に入れる必要があります。この光学迷彩もその為の技術だし、私たちの存在が秘密で在ることも、陰謀や策謀の類もすべては真実を未来に残すために必要であると私たちは考えています。それが私たちの未来への責任だと。そして、その真実は私たちに、力をもたらす(笑)』
(笑)って!?
この秘密結社の本質を語っている様な気がするんですけど!
エレベータは静かに閉まり、微かにモーター音をさせながら、ラマンさんの元へ帰って行った。
再び動く気配がなかったので、僕は紅茶とサンドイッチをテーブルに運んだ。
【真実を未来に伝える】
これが由良穂香の属する秘密結社の大義名分なのだろう。
由良穂香の様な有能で真面目な少女が、なんの大義もない組織の為に働くとは思えない。
ただ、結社の目的はそれだけではないはずだ。
あの(笑)の意味は、そう言う事か?
大切な大切な由良穂香には、大義名分を示し、僕には(笑)の部分を示した。
「まあ悪くはない」
僕は呟くと、ラマンさんから送られた手紙を、シュレッダーに入れた。
そして、ハムチーズサンドを口に運んだ。
焼きたてのパンに挟まれた生ハムとチーズの食感は、未だ見た事がないラマンさんの雰囲気を思わせた。
つづく
秘密結社な小説への御来訪、ありがとうございます。 [壁]‥) チラッ
『私たちは正義でも悪でもない。
私たちの結社の目的は、過去から伝わった真実を未来に伝える事。
政治的な圧力や宗教的な圧力によって、曲げられる事なく、真実を未来に伝えるのは、考えている以上に難しい事です。そのために、私たちは必要な知識を手に入れ、必要な技術を手に入れる必要があります。この光学迷彩もその為の技術だし、私たちの存在が秘密で在ることも、陰謀や策謀の類もすべては真実を未来に残すために必要であると私たちは考えています。それが私たちの未来への責任だと。そして、その真実は私たちに、力をもたらす(笑)』
(笑)って!?
この秘密結社の本質を語っている様な気がするんですけど!
エレベータは静かに閉まり、微かにモーター音をさせながら、ラマンさんの元へ帰って行った。
再び動く気配がなかったので、僕は紅茶とサンドイッチをテーブルに運んだ。
【真実を未来に伝える】
これが由良穂香の属する秘密結社の大義名分なのだろう。
由良穂香の様な有能で真面目な少女が、なんの大義もない組織の為に働くとは思えない。
ただ、結社の目的はそれだけではないはずだ。
あの(笑)の意味は、そう言う事か?
大切な大切な由良穂香には、大義名分を示し、僕には(笑)の部分を示した。
「まあ悪くはない」
僕は呟くと、ラマンさんから送られた手紙を、シュレッダーに入れた。
そして、ハムチーズサンドを口に運んだ。
焼きたてのパンに挟まれた生ハムとチーズの食感は、未だ見た事がないラマンさんの雰囲気を思わせた。
つづく
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