10 / 11
壱章 転校生の少女
第十話 堕落の後に
しおりを挟む
底なし沼と言っても、どこかで底に行き着くはずだ。
でも心の底なし沼は、本当に底がない。
どこまでも堕ちて行く。
今、その心の底なし沼に堕ち掛けてる。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
僕は、転校生の少女の家に、プリントと給食のパンと苺ヨーグルトを、届けに来ていた。
学校を休んだ少女の家が、僕の家の近所だからだ。
・・・と言っても、かなり遠い。
僕の家も、山奥なのだが、彼女の家はさらに山奥だった。
少女の家は、ペンションの様なログハウスで、あまり生活感はなかった。
鉄製の鹿のドアノックでノックをすると、木のドアを叩く重厚で心地いい音がした。
出てきたのは、赤のギンガムチェックのバンダナを頭に巻いた高校生くらいの女子。
お姉さんだろうか?
あまり似てないけど。
その女子が着ている白いTシャツには、
「じろじろ見ないで!」とプリントされてた。
行き成り拒絶されたみたい。。。
「あの、数学のプリントと、給食のパンと苺ヨーグルトを持って来ました」
「あ・・・りっちゃんのお友達・・どうぞ、入って」
Tシャツの台詞と違って、優しそうな声だ。
僕は、誘われるままに、家に入った。
家の中は、ペンションそのものだった。
多分、ペンションとして建てられた物件を、そのまま住居にしてるんだろう。
そのペンションのラウンジで、少女は、藍色のかなり大きなバスタオルに包まって、大画面のテレビでゲームをしていた。
「りっちゃん、お友達よ」
少女は、僕に気づくと、自分の露になっていた白い太ももを見て、そして、ぼくを見て微笑んだ。
まだ髪が濡れてるから、風呂上りかも知れない。
「あの・・・数学のプリントと・・・」
僕の言葉に、少女は
「あ、あ・・・・ありがと」
と小声で言った。
顔色は良さそうだ。
ちょっとホッとした僕の後ろで、
「りっちゃんの彼氏ー?」
振り返ると、半裸の女が!
白いコットンのシャツにローライズの黒いショートパンツ。
シャツはノースリーブスで、さらに背中は空いてて、胸はノーブラ、ローライズのショートパンツからは、お尻見えてるし・・・。
シャツのボタンは1つしか着けてない。
色彩的には、清潔感はあるけど、一言で言うなら半裸。
そして、その清潔感&開放感とは対照的に、太ももには拳銃ホルダーと拳銃が装備されてた。
「この人、私を監視している、どこかの捜査官」
少女がそう説明した。
「監視している?」
「私のお兄ちゃんが、とある密売ルートのボスだから、妹の私を監視してるの」
今、かなり衝撃的な事をさらりと言ったけど、でもそれより僕の関心は・・・
「なぜ半裸?」
「おとり捜査中だからだって」
「おとり捜査中だと半裸なの?」
半裸の女捜査官は、
「わたしは半裸捜査官だからね。おとりに関わらず、捜査中はいつも半裸よ」
冗談なのか本気なのかは解らなかった。
「そもそも、おとり捜査ってって言っちゃってもいいんですか?」
「世の中ってのはね、見えそうで見えない所に、おとりの罠が仕掛けてあるのよ。
だからおとりと言ってる事自体、おとりかも知れないの」
そう言った半裸捜査官の使命感の宿った瞳は、少女を監視していると言うより、守っている感があった。
その為の、おとりなのかも知れない。
「で、さっきの女子高生が、お兄ちゃんの元彼女。
お兄ちゃんが抗争とかで危ないから、こっちに避難してきてるの」
「元じゃない現役の彼女!」
キッチンの方から抗議の声が上がった。
でも、僕はそれどころじゃなかった。
だって半裸の美人捜査官が、僕を弄ってたから・・・。
その僕の背後で、少女が囁いた。
「私以外で元気になったら、パンツに変身させて、ぼろ雑巾になるまで履きまくってやるから」
パンツに変身させて・・・履きまくってやる!?
そ・・それは罰ですか!言い方は罰だけど・・・
全然、罰になってないけど・・・罰なんですね!
でも、そんな変態行為されて、僕の精神は維持できるのか?
僕の僕としての誇りは、維持できるのか?
それは底なしの堕落を意味するんじゃないか?
可愛い彼女に履かれるなら、そりゃ嬉しいさ、でも!
履きまくられて、ボロボロになった僕は、もう以前の僕じゃないだろう。
人として・・・・
「りっちゃんの彼氏君、可愛いね・・・・・私が男にしてあげようか?」
半裸捜査官の言葉に、僕は油断してしまった。
「アウト!」
少女の判定が下った。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
眩しい・・・ここは何処だ?
気がつくと僕は、洗濯竿に干されていた。
僕の姿形は水色のパンツ・・・・リボンのついた可愛いパンツ
ん!!と言う事は・・・履かれてた。
なんて事だ!
僕は堕落の変態底なし沼へと堕ちてしまったのか!
もう僕は、這い上がれない。
もがいた所で、水色の可愛いパンツになってしまった僕に、人を語る資格はない。
・・・と嘆く反面、
僕の心の一面は嬉々としていたのも事実だ。
まさに堕落だ。
可愛い少女のパンツに・・・ニヤニヤ。
ん!?あっ、記憶が消されてる。
履かれた時の記憶を消されてる。
なんて事だ!恥ずかしがり屋さんなんだから。。。
でも、彼女の身体を包んでいた感触は、僅かに残っているようないない様な。
大切な人の大切な場所を包んでいた感触。
乾いた僕は、女子高生に畳まれ、少女の箪笥の中に仕舞われた。
箪笥の中には、少女のパンツやブラが入っていた。
新入りの僕に、桃色のブラ先輩が話しかけてきた。
「彼女の身体を優しく包んであげる。
それが私達の仕事。私はこの仕事を誇りに思ってるの。
あなたも人間の男として、彼女を優しく包んであげるのよ」
桃色のブラ先輩は、そう言ったけど、
僕に出来るだろうか?
自信はないけど。
1章 転校生の少女 完
でも心の底なし沼は、本当に底がない。
どこまでも堕ちて行く。
今、その心の底なし沼に堕ち掛けてる。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
僕は、転校生の少女の家に、プリントと給食のパンと苺ヨーグルトを、届けに来ていた。
学校を休んだ少女の家が、僕の家の近所だからだ。
・・・と言っても、かなり遠い。
僕の家も、山奥なのだが、彼女の家はさらに山奥だった。
少女の家は、ペンションの様なログハウスで、あまり生活感はなかった。
鉄製の鹿のドアノックでノックをすると、木のドアを叩く重厚で心地いい音がした。
出てきたのは、赤のギンガムチェックのバンダナを頭に巻いた高校生くらいの女子。
お姉さんだろうか?
あまり似てないけど。
その女子が着ている白いTシャツには、
「じろじろ見ないで!」とプリントされてた。
行き成り拒絶されたみたい。。。
「あの、数学のプリントと、給食のパンと苺ヨーグルトを持って来ました」
「あ・・・りっちゃんのお友達・・どうぞ、入って」
Tシャツの台詞と違って、優しそうな声だ。
僕は、誘われるままに、家に入った。
家の中は、ペンションそのものだった。
多分、ペンションとして建てられた物件を、そのまま住居にしてるんだろう。
そのペンションのラウンジで、少女は、藍色のかなり大きなバスタオルに包まって、大画面のテレビでゲームをしていた。
「りっちゃん、お友達よ」
少女は、僕に気づくと、自分の露になっていた白い太ももを見て、そして、ぼくを見て微笑んだ。
まだ髪が濡れてるから、風呂上りかも知れない。
「あの・・・数学のプリントと・・・」
僕の言葉に、少女は
「あ、あ・・・・ありがと」
と小声で言った。
顔色は良さそうだ。
ちょっとホッとした僕の後ろで、
「りっちゃんの彼氏ー?」
振り返ると、半裸の女が!
白いコットンのシャツにローライズの黒いショートパンツ。
シャツはノースリーブスで、さらに背中は空いてて、胸はノーブラ、ローライズのショートパンツからは、お尻見えてるし・・・。
シャツのボタンは1つしか着けてない。
色彩的には、清潔感はあるけど、一言で言うなら半裸。
そして、その清潔感&開放感とは対照的に、太ももには拳銃ホルダーと拳銃が装備されてた。
「この人、私を監視している、どこかの捜査官」
少女がそう説明した。
「監視している?」
「私のお兄ちゃんが、とある密売ルートのボスだから、妹の私を監視してるの」
今、かなり衝撃的な事をさらりと言ったけど、でもそれより僕の関心は・・・
「なぜ半裸?」
「おとり捜査中だからだって」
「おとり捜査中だと半裸なの?」
半裸の女捜査官は、
「わたしは半裸捜査官だからね。おとりに関わらず、捜査中はいつも半裸よ」
冗談なのか本気なのかは解らなかった。
「そもそも、おとり捜査ってって言っちゃってもいいんですか?」
「世の中ってのはね、見えそうで見えない所に、おとりの罠が仕掛けてあるのよ。
だからおとりと言ってる事自体、おとりかも知れないの」
そう言った半裸捜査官の使命感の宿った瞳は、少女を監視していると言うより、守っている感があった。
その為の、おとりなのかも知れない。
「で、さっきの女子高生が、お兄ちゃんの元彼女。
お兄ちゃんが抗争とかで危ないから、こっちに避難してきてるの」
「元じゃない現役の彼女!」
キッチンの方から抗議の声が上がった。
でも、僕はそれどころじゃなかった。
だって半裸の美人捜査官が、僕を弄ってたから・・・。
その僕の背後で、少女が囁いた。
「私以外で元気になったら、パンツに変身させて、ぼろ雑巾になるまで履きまくってやるから」
パンツに変身させて・・・履きまくってやる!?
そ・・それは罰ですか!言い方は罰だけど・・・
全然、罰になってないけど・・・罰なんですね!
でも、そんな変態行為されて、僕の精神は維持できるのか?
僕の僕としての誇りは、維持できるのか?
それは底なしの堕落を意味するんじゃないか?
可愛い彼女に履かれるなら、そりゃ嬉しいさ、でも!
履きまくられて、ボロボロになった僕は、もう以前の僕じゃないだろう。
人として・・・・
「りっちゃんの彼氏君、可愛いね・・・・・私が男にしてあげようか?」
半裸捜査官の言葉に、僕は油断してしまった。
「アウト!」
少女の判定が下った。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
眩しい・・・ここは何処だ?
気がつくと僕は、洗濯竿に干されていた。
僕の姿形は水色のパンツ・・・・リボンのついた可愛いパンツ
ん!!と言う事は・・・履かれてた。
なんて事だ!
僕は堕落の変態底なし沼へと堕ちてしまったのか!
もう僕は、這い上がれない。
もがいた所で、水色の可愛いパンツになってしまった僕に、人を語る資格はない。
・・・と嘆く反面、
僕の心の一面は嬉々としていたのも事実だ。
まさに堕落だ。
可愛い少女のパンツに・・・ニヤニヤ。
ん!?あっ、記憶が消されてる。
履かれた時の記憶を消されてる。
なんて事だ!恥ずかしがり屋さんなんだから。。。
でも、彼女の身体を包んでいた感触は、僅かに残っているようないない様な。
大切な人の大切な場所を包んでいた感触。
乾いた僕は、女子高生に畳まれ、少女の箪笥の中に仕舞われた。
箪笥の中には、少女のパンツやブラが入っていた。
新入りの僕に、桃色のブラ先輩が話しかけてきた。
「彼女の身体を優しく包んであげる。
それが私達の仕事。私はこの仕事を誇りに思ってるの。
あなたも人間の男として、彼女を優しく包んであげるのよ」
桃色のブラ先輩は、そう言ったけど、
僕に出来るだろうか?
自信はないけど。
1章 転校生の少女 完
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/light_novel.png?id=7e51c3283133586a6f12)
優等生の裏の顔クラスの優等生がヤンデレオタク女子だった件
石原唯人
ライト文芸
「秘密にしてくれるならいい思い、させてあげるよ?」
隣の席の優等生・出宮紗英が“オタク女子”だと偶然知ってしまった岡田康平は、彼女に口封じをされる形で推し活に付き合うことになる。
紗英と過ごす秘密の放課後。初めは推し活に付き合うだけだったのに、気づけば二人は一緒に帰るようになり、休日も一緒に出掛けるようになっていた。
「ねえ、もっと凄いことしようよ」
そうして積み重ねた時間が徐々に紗英の裏側を知るきっかけとなり、不純な秘密を守るための関係が、いつしか淡く甘い恋へと発展する。
表と裏。二つのカオを持つ彼女との刺激的な秘密のラブコメディ。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立
水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~
第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。
◇◇◇◇
飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。
仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。
退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。
他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。
おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
靴と過ごした七日間
ぐうすかP
ライト文芸
代わり映えのない毎日を繰り返す日々。
そんな代わり映えのないある日、恋人に振られた志村健一。
自覚はなくともショックを受けた健一に声を掛けたのはなんと、「靴」だった。
信じられない状況の中、
健一は一体何を信じればいいのだろうか?
そして、「靴」の目的はなんなのだろうか。
ラブリーでフレンドリーそして混沌(カオス)な1週間が始まる。
サドガシマ作戦、2025年初冬、ロシア共和国は突如として佐渡ヶ島に侵攻した。
セキトネリ
ライト文芸
2025年初冬、ウクライナ戦役が膠着状態の中、ロシア連邦東部軍管区(旧極東軍管区)は突如北海道北部と佐渡ヶ島に侵攻。総責任者は東部軍管区ジトコ大将だった。北海道はダミーで狙いは佐渡ヶ島のガメラレーダーであった。これは中国の南西諸島侵攻と台湾侵攻を援助するための密約のためだった。同時に北朝鮮は38度線を越え、ソウルを占拠した。在韓米軍に対しては戦術核の電磁パルス攻撃で米軍を朝鮮半島から駆逐、日本に退避させた。
その中、欧州ロシアに対して、東部軍管区ジトコ大将はロシア連邦からの離脱を決断、中央軍管区と図ってオビ川以東の領土を東ロシア共和国として独立を宣言、日本との相互安保条約を結んだ。
佐渡ヶ島侵攻(通称サドガシマ作戦、Operation Sadogashima)の副指揮官はジトコ大将の娘エレーナ少佐だ。エレーナ少佐率いる東ロシア共和国軍女性部隊二千人は、北朝鮮のホバークラフトによる上陸作戦を陸自水陸機動団と阻止する。
※このシリーズはカクヨム版「サドガシマ作戦(https://kakuyomu.jp/works/16818093092605918428)」と重複しています。ただし、カクヨムではできない説明用の軍事地図、武器詳細はこちらで掲載しております。
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる