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13 たびだちの章
異世界路線 ~夢の終わりに~
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この装甲を施されたボンネットバスは、異世界路線も運航している、異世界コミュニティバスだ。
わたしはバスガイドの始帆、読み方は(しほ)。
そして運転手が兄の終太郎、読み方は(しゅうたろう)だ。
兄が終わりで妹が始まり。
なぜそんな名前を付けたのか不明だ。
「さて」
兄は巨大な盾を持ち、わたしは装甲を纏いガトリング砲を装備した。
ボンネットバスの扉が開くと、わたしたちは走り出した。
ここは魔物が蔓延る異世界だ。
森を抜けると、人が倒れていた。少女の勇者だ。
「お客様!お客様!」
わたしは一応声を掛けたが、応答はない。
兄は、少女の勇者を軽く担ぎ
「帰るぞ!」
と叫んだ。
わたしたちの存在に気付いたのか、魔物が襲撃してきた。
わたしはガトリング砲を振りかざして威嚇した。
わたしたちの目的は戦闘ではない回収だ。
にもかかわらず、魔物たちはやる気だ。
異世界の静かな森に、ガトリング砲が鳴り響いた。
わたしたちは素早くボンネットバスへと退避した。
重厚なバスの扉が閉まると、兄はすぐにバスを発進させた。
わたしは少女の勇者に回復薬を施した。
現世に戻る前に回復させなくてはいけない。
特異点に着く前に、少女の勇者は意識を取り戻した。
「大丈夫?」
わたしの問いに
「現世の言葉・・・現世の人?」
「そうだよ」
「わたし・・・戻れるの?」
「そうだよ」
「嬉しい」
夢の終わりに少女の勇者は泣いた。
完
わたしはバスガイドの始帆、読み方は(しほ)。
そして運転手が兄の終太郎、読み方は(しゅうたろう)だ。
兄が終わりで妹が始まり。
なぜそんな名前を付けたのか不明だ。
「さて」
兄は巨大な盾を持ち、わたしは装甲を纏いガトリング砲を装備した。
ボンネットバスの扉が開くと、わたしたちは走り出した。
ここは魔物が蔓延る異世界だ。
森を抜けると、人が倒れていた。少女の勇者だ。
「お客様!お客様!」
わたしは一応声を掛けたが、応答はない。
兄は、少女の勇者を軽く担ぎ
「帰るぞ!」
と叫んだ。
わたしたちの存在に気付いたのか、魔物が襲撃してきた。
わたしはガトリング砲を振りかざして威嚇した。
わたしたちの目的は戦闘ではない回収だ。
にもかかわらず、魔物たちはやる気だ。
異世界の静かな森に、ガトリング砲が鳴り響いた。
わたしたちは素早くボンネットバスへと退避した。
重厚なバスの扉が閉まると、兄はすぐにバスを発進させた。
わたしは少女の勇者に回復薬を施した。
現世に戻る前に回復させなくてはいけない。
特異点に着く前に、少女の勇者は意識を取り戻した。
「大丈夫?」
わたしの問いに
「現世の言葉・・・現世の人?」
「そうだよ」
「わたし・・・戻れるの?」
「そうだよ」
「嬉しい」
夢の終わりに少女の勇者は泣いた。
完
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