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6 まつよいの章
おとぎの国の旅行記 お菓子の家に一泊する。
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子どもの頃に夢見た、お菓子の家に泊まった。
クッキーのドアを開けて、
お菓子の家に入ると、専属のパティシエが出迎えてくれた。
お菓子の家に入ると、美味しそうなお菓子の匂いに包まれた。
私は早速、夕食をいただくことにした。
パティシエが椅子を引いてくれて、座るように勧めた。
しかし、一見木目調のプリッツで出来た椅子は、私の体重を一秒たりとも支えてはくれなかった。
床に転げ落ちた私を見て、パティシエはシックな黒のポッキーで出来た椅子を勧めてくれたが、私は断って立ったまま食べることにした。
私の夕食を、担当してくれるパティシエ達が私に挨拶に来てくれた。
残念ながら、その中にシェフの姿は1人の無かった。
私は一流パティシエが作る、一流の甘いお菓子を食事としていただいた。
ヤクルトは夢にまで見た飲み放題だ。
パティシエがグラスいっぱいにヤクルトを注いでくれた。
食事が終わると、パティシエは温泉を勧めてくれた。
胃酸過少による食欲不振と循環器疾患に効果がある、炭酸水の温泉と説明してくれた。
湯船を見ると、黒い炭酸水のお湯・・・どう見てもコーラの湯だ。
身体が冷え切っていた私は、早速コーラの湯に浸った。
身体はべたついた。
温泉に備え付けのテレビから、コーラのさわやかなCMが流れてきていた。
私はべたついた身体を洗い流そうと洗い場に言った。石鹸台には生クリームの様な肌触りの石鹸ではなく、石鹸の様な生クリームが置いてあった。
蛇口をひねると、オレンジジュースが・・・子どもの頃夢見た、ポンジュースのでる蛇口だ。
私は泣きそうになった。
温泉から上がり、寝室に行くと柔らかいベットが私を出迎えてくれた。
プリンのベットだ。
ふわふわの羽毛のベットに沈むように、私はプリンのベットに沈んだ。
「もう、どうなってもいい。」私は心の中で呟いて眠った。
朝の光で私は目覚めた。
太陽の光が飴細工で出来た窓を溶かしていた。
飴は直射日光の当たらない場所に保管するべきなのだと言うことを、私は改めて感じた。
パティシエが朝食を勧めてくれたが、早朝からの仕事を理由に断って、
私はお菓子の家を出た。
そして、急いで自分の家に帰り、シャワーを浴びて、水を温めたお湯の湯船に漬かり
「やっぱし自分の家が一番だ。」
と言った。
おしまい
クッキーのドアを開けて、
お菓子の家に入ると、専属のパティシエが出迎えてくれた。
お菓子の家に入ると、美味しそうなお菓子の匂いに包まれた。
私は早速、夕食をいただくことにした。
パティシエが椅子を引いてくれて、座るように勧めた。
しかし、一見木目調のプリッツで出来た椅子は、私の体重を一秒たりとも支えてはくれなかった。
床に転げ落ちた私を見て、パティシエはシックな黒のポッキーで出来た椅子を勧めてくれたが、私は断って立ったまま食べることにした。
私の夕食を、担当してくれるパティシエ達が私に挨拶に来てくれた。
残念ながら、その中にシェフの姿は1人の無かった。
私は一流パティシエが作る、一流の甘いお菓子を食事としていただいた。
ヤクルトは夢にまで見た飲み放題だ。
パティシエがグラスいっぱいにヤクルトを注いでくれた。
食事が終わると、パティシエは温泉を勧めてくれた。
胃酸過少による食欲不振と循環器疾患に効果がある、炭酸水の温泉と説明してくれた。
湯船を見ると、黒い炭酸水のお湯・・・どう見てもコーラの湯だ。
身体が冷え切っていた私は、早速コーラの湯に浸った。
身体はべたついた。
温泉に備え付けのテレビから、コーラのさわやかなCMが流れてきていた。
私はべたついた身体を洗い流そうと洗い場に言った。石鹸台には生クリームの様な肌触りの石鹸ではなく、石鹸の様な生クリームが置いてあった。
蛇口をひねると、オレンジジュースが・・・子どもの頃夢見た、ポンジュースのでる蛇口だ。
私は泣きそうになった。
温泉から上がり、寝室に行くと柔らかいベットが私を出迎えてくれた。
プリンのベットだ。
ふわふわの羽毛のベットに沈むように、私はプリンのベットに沈んだ。
「もう、どうなってもいい。」私は心の中で呟いて眠った。
朝の光で私は目覚めた。
太陽の光が飴細工で出来た窓を溶かしていた。
飴は直射日光の当たらない場所に保管するべきなのだと言うことを、私は改めて感じた。
パティシエが朝食を勧めてくれたが、早朝からの仕事を理由に断って、
私はお菓子の家を出た。
そして、急いで自分の家に帰り、シャワーを浴びて、水を温めたお湯の湯船に漬かり
「やっぱし自分の家が一番だ。」
と言った。
おしまい
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