MPを補給できる短編小説カフェ 文学少女御用達

５ なれそめの章

ガラスのハート

彼女の親友が
「彼女があなたの事好きだから、あなたの方から告白してあげて。」
と言うから、僕も彼女の事好きだったから、彼女に告白した。

すると、彼女は
「ごめんなさい。あなたの事タイプじゃないから。」
と断られた。

僕のガラスのハートは粉々に砕け散った。
僕はガラスの破片を集めると、高炉で溶かして、ガラスのハートを再生させた。

そして、彼女の親友に
「話が違うじゃないか！。」
と苦情を言った。彼女の親友は
「あの子、難しい子だから、もう一度だけあなたの方から告白してあげて。」
と言われた。

そして、僕は再び彼女に告白した。

すると、彼女は
「しつこい人は嫌い。」
と言われた。

僕のガラスのハートは再び砕け散った。
僕はガラスの破片を集めると、高炉で溶かして、ガラスのハートを再生させた。

そして、彼女の親友に
「僕の事、からかってるのか！。嫌われてしまったじゃないか。」
と苦情を言った。彼女の親友は
「あの子、ちょっと人間不信なところがあって、もう一度だけあなたの方から告白してあげて。」
と言われた。

こんな事が何度も続き、
僕のガラスのハートは粉砕と再生を繰り返した。
そうしている内に、僕のガラスのハートを作る技術は日に日に進歩していった。
そして、僕は若くして名匠と呼ばれ、芸術的で魅力的なガラスのハートを作れるほどになっていた。

そのガラスのハートの魅力に魅かれた彼女が
「私と付き合って。」
と言って来た。
その時、彼女に何度もガラスのハートを粉々にされてきた僕の復讐心に火がついた。
僕は
「君にまったく興味がない。」
と言ってしまった。

すると、彼女のガラスのハートは粉々に砕け散った。
そして、彼女は人目もはばからず泣き出してしまった。

僕は慌てて、彼女のガラスのハートの破片をかき集めると、高炉で溶かし、今までに見たことが無いほど魅力的なガラスのハートを作り上げた。

魅力的な美しいガラスのハートになった彼女は
「私と付き合ってくれる？。」
と再び聞いた。僕は頷いた。

そして、２人は結ばれた。

おしまい