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第十六篇第一章 “日の出戦争”
帝国軍本部中庭の激突
しおりを挟む帝国軍本部、中央の中庭。
国王ストラーダと其の妻サーラ奪還を目指す
五番隊の面々の行方を阻む強者の存在在り。
五番隊の面々は、其の男の威圧感を前に足を
前へと進められずにいたのだった。
「まさか、初手の初手からお出ましになるとは思いもしませんでしたよ…」
「アサップが求められるってのに…とんだトラブルさ…あの人が出て来るのは…」
「………とんでもない威圧感ですわ。此れがあの伝説の一人…猛虎クロス・ヴェルタイガーなんですわね……」
六撰将が一人、ザック・トニーキースと其の
隣に立っていたマルク・セイアート、更には
同じく六撰将リア・フローレスは其の威圧感
を前に冷や汗を流し始める。
眼前に立ちはだかるのは帝国軍の中将にして
元帝国軍大将クロス・ヴェルタイガー。
現在の六撰将、ガルフ・ジャッククォーツと
並び立ち伝説と謳われる最強格の一人だ。
「貴様等も虎視眈々と奪還を狙うのは解り切っていた事。じゃからこそ、何の捻りも要らん……最初っからワシが出て其の希望の芽を摘んでおこうと思うての」
クロスは背中に斜めに差していた最上大業物
の一振りである大斧を握り宣言する。
「………ランスさん、ガスタさん。此処は私達が足止めします…国王様達をお願い出来ませんか?」
「……バカ言うなってぇのう。こんなバケモン任せて先に行けっちゅうんか?」
ザックから其の話が出た途端に其の役回りを
否定するランスの表情は曇ったまま。
しかし、其処にマルクが一言、付け加える。
「勘違いしないでよ、コレはただのアサイン……僕達はこっちで戦うから二人は此の先で戦って来てって話さ…!」
「…………お任せ、していいんですね?」
マルクの言葉に、ガスタが反応する。
「ウフフ…其れも其れで簡単ではありませんからね…眼前の虎様が易々と許してはくれないでしょう…さあ、何とか突破させましょう。二人を此処から……」
リアが一歩前に出ると、対クロスを前にして
全員に緊張感が走り始める。
此の戦争の最重要ポイント、其れは国王達の
奪還が最優先となるのは同盟軍全員に周知を
終えられた事実となる。
だからこそ、六撰将が与えられた五番隊各々
の役割はとても大きいモノだ。
国王達の身の安全を確保すると共に同盟軍は
控えた戦力達を政府軍の最高戦力へ向かって
解き放つ算段となっている。
例え、其れが仲間の屍を踏み越えたとて。
退く事は許されない退路無き状況下。
立ちはだかる強敵、クロス・ヴェルタイガー
を潜り抜けて行かなければならない使命を皆
が心に強く持って臨んでいる。
「来てみろ、久しく牙を研ぐ事はせんかったからの……錆び付いてねぇ事を祈って全身全霊で迎え撃ってやらァ…!」
帝国軍本部、中央の中庭の戦い。
此処に激戦の幕が開かれる。
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