RISING 〜夜明けの唄〜

Takaya

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第十三篇第四章 暁光の聖天使

再戦の刻

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ロードは其の恐怖、威圧感、殺気と迫り来る
全てのモノを打ち払うべく刀を前に突き出し
高らかに宣言をする。



「……テメェは強ェよ……それは認めてやる。だがな…何があったか…何を抱えてんのかは知らねェが……自分で自分の運命から逃げてるようなヤツに……俺は負けねェ!!」


「…そうかァ……だったらテメェも全力を晒し上げなァ!!」


「言われなくたって…そのつもりだってんだ…ニャロウがッ!!」



ロードの刀の鋒からグレイの熱量とも勝らず
とも劣らない真紅の炎が燃え盛る。



「業火覚醒……“ 真紅炎鳳クリムゾンフェニックス”ッッ!!!!」



ロードの身体に真紅の鳳凰が其の姿を成して
背中へと降誕せし刻、其の背に此の国を護る
守護神の翼が顕現される。

そして、刀の柄や、鍔も全て鳳凰が纏った炎
と同じ真紅へと染まり切った此の瞬間に火の
街メルフレアで産み落とされた因縁の戦いの
第二幕が完全に斬って落とされる。



「ハーハッハッハ……あの時とはまるで赤子と大人程の差じゃあねェか……」


「シェリーは…自分の中の壁ってヤツをよ乗り越えた…次は俺の番だッ!!行くぜッ…イレズミ野郎ッッ!!」


「来いよッ……焼き尽くしてやらァァ!!」




翼をはためかせ一気に低空で加速したロード
と地面を蹴り上げ獣の如く駆け出したグレイ
が正面から中央でぶつかり合う。

其の戦いは、遥かに予想を凌駕した。

刃同士がぶつかり合った次の瞬間にはロード
が翼を用いて方向転換すると上空から一気に
グレイ目掛けて斬り掛かる。

其れすら物ともせずに、グレイは薙刀を用い
其の攻撃を弾くと伸びた爪先でロードの首元
を容赦無く掻っ切ろうとする。

其れでもロードは落ち着いて下段から蹴りを
かまして弾き上げ一進一退の攻防をシェリー
達の前で繰り広げていた。



「はわわわっ……どっちも一歩すら譲らないなんてっ……」


「アカン……アイツ…どんどん強くなっとるやないか……バカのくせに……」


「重たい荷物を背負って来たからな…ロードも……」


「ええ…きっと其れは未来を切り拓く為の準備期間だったのでしょう……」


「もうっ!回りくどいっ……シンプルでいいんだってっ……ロードッ……やっちゃえーーーッ!!」



届く仲間達からのエール。

迫る裏帝軍軍団長グレイの殺気。

一人だった頃なら、ロードは此の戦いにすら
踏み入れずに終わっていただろう。

過去と現在の差、其れは同じ目線で錬磨する
事が出来る仲間の差。

総ての想いを乗せて此の一進一退の攻防の中
で風穴を開けるべくロードが動く。

しかし、渡世の終わりを覚悟しつつあった
グレイには其の力は無いのかと思われた次の
瞬間に、小さな声がグレイに届く。



「……グレイ様……妾達は…必ず…貴方様と…共に最期の最期迄……歩みきるでありんすよ…」



ロードと同じくグレイの瞳にも此の戦いの中
に於いて強さを加速させる焔が灯る。
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