373 / 729
第九篇第三章 ポルナダベトルの戦い
舞い上がる飛竜と古代の角竜
しおりを挟む「大地覚醒…“猛破壊角”…!!」
リゼアの姿がトリケラトプスをモデルとした
姿へとまたも変貌を遂げて行った。
そして、二振りの鉞を勢い良く黒道の岩土を
叩き割る様に振り下ろすとシャーレを見遣り
睨みを強く効かせて来た。
すると、軽く息を吐いてシャーレが呟く。
「流水覚醒…“雅清飛竜”…!」
シャーレが逆巻く次縹色の流水の渦を身体に
纏い腕から伸びたマントの様な翼をヒラリと
靡かせる様に軸足を起点に一回転する。
「アレが…シャーレの覚醒…!」
初めて其の目に見たシャーレの覚醒にロード
もソフィアとの戦いの最中に息を呑む。
「ほう…其れが童の覚醒か…だが、まだ目醒め立て…赤子の様な波動である…!」
「なら一歩ずつ赤子の様に踏み締めて行けばいいのさ…臆して怯む事が無ければ…人はいつだって強く歩いて行けるのだから…!」
言葉と共にマントを翻しシャーレが活火山の
上空高くに舞い上がって行くとリゼアは其の
優雅な姿を見上げる。
そして、急激に滑空し自身を目指して加速を
始めたシャーレに向けて片方の鉞で大気へと
ヒビでも入れるかの如く薙ぎ払う。
すると特性“振動”が発動し滑空するシャーレ
を襲うと空中で体勢を崩してしまった。
「脆い…脆いのである。さあ、臆さず怯まず踏み締めるのは良いが…滅して更なる極楽を知るのも一興ぞ!!」
「さあ…其れはまだ早いかもしれない」
空中で体勢を崩した筈のシャーレが水と成り
弾けて消えて行くとリゼアは表情を変える。
そして、背後から聞こえて来た其の声に焦り
を催してリゼアは咄嗟に振り返る。
だが、其の反応は間に合わない。
振り返ると同時に振られた鉞は特性“泡沫”に
因って背後を取っていたシャーレのマントの
盾に防がれると片手で振り上げた青龍刀の
一撃がリゼアの肩付近を襲った。
そして、覚醒したリゼアの肩に備えられて
いたトリケラトプスの首元の襟飾りの様な
固い防具を斬り裂いて鮮血が舞う。
「よしっ…!シャーレの一撃が入ったっ!」
「おおっ!やるじゃねぇかッ!アイツ!」
ロードとソフィアの元に割って入った後で
ロードの真隣に立っていたポアラは笑顔で
ガッツポーズを見せていた。
「ははっ…ポアラ。見直したんじゃねぇのか?」
「な、なにがっ…!」
「ん?いつもスケベスケベ言ってっからよ。単なるスケベじゃなかったーってよ。何をあせってんだ?オメェは…」
「あ、そ、そっちね…」
不思議な顔をして首を傾げるロードを前に
ポアラはまさか此の鈍感男が色々と気付いて
居るのかと焦って表情を赤らめた事を後悔し
何やら恥ずかしさが込み上げていた。
「…ポアラ、顔赤いけどオメェ…」
「なんでもないってばっ!!」
何故か大声で言葉を割られロードは先程より
大きく首を傾げてハテナを浮かべた。
50
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
【R18】僕の筆おろし日記(高校生の僕は親友の家で彼の母親と倫ならぬ禁断の行為を…初体験の相手は美しい人妻だった)
幻田恋人
恋愛
夏休みも終盤に入って、僕は親友の家で一緒に宿題をする事になった。
でも、その家には僕が以前から大人の女性として憧れていた親友の母親で、とても魅力的な人妻の小百合がいた。
親友のいない家の中で僕と小百合の二人だけの時間が始まる。
童貞の僕は小百合の美しさに圧倒され、次第に彼女との濃厚な大人の関係に陥っていく。
許されるはずのない、男子高校生の僕と親友の母親との倫を外れた禁断の愛欲の行為が親友の家で展開されていく…
僕はもう我慢の限界を超えてしまった… 早く小百合さんの中に…
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる