RISING 〜夜明けの唄〜

Takaya

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第八篇第四章 許されざる疑念

武闘家の覚悟

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「ちょっとアンタ…いきなり叩き落として何のつもりなのよっ!?」


「多人数ば相手にするとは不利やろ?やけん標的ば一度遠じゃけたと…そげんえずか顔しぇんで?彼もギフトん使い手…そげん簡単に死にやしぇんわ…」



エマの笑みに怒りが沸々と湧き上がって来た
ポアラはサッと立ち上がるとシャーレに向け
とある提案を飛ばした。



「シャーレ…みんなっ。この女は私がやるっ…みんなは急いでロードを追ってっ!」


「しかし…ポアラ…!」


「シャーレっ…満身創痍は黙ってて。レザノフさん、シグマ…シェリーちゃんっ…ロードはギフトの攻撃で身体の自由を失ってた…この断崖に急流…人手がいるのっ!!ここはアタシに任せてっ!!」



軽く首を向けて言葉を放つポアラの嘆願には
有無を言わせない何かがあった。



「……死ぬんやないで?アンタが死んだら姫様が悲しむんやからな…!」


「直ぐに戻ります。其れ迄此の方の足止め宜しくお願い致しますね…ポアラ殿…!」



唇を噛んで立ち止まるシャーレの肩を引く様
にシグマが手を乗せて共に走り出す。



「追わしぇてくれんと?うちは君には用は無かっちゃけど」


「アンタに無くてもアタシにはアンタをここから行かせない理由があるのっ」



ポアラは腰元からナックルダスターを携えて
武闘家らしく息を吐いて構えを取る。



「それに…みんなも舐めてくれちゃって…!足止めっ?死ぬっ?いつまでもアタシだって弱いままじゃいれないってのっ!!」



ポアラは大地のギフトを発現し翠色のオーラ
を身に纏うと一気にエマとの間合いを詰めて
ナックルダスターで勢い良く殴りかかる。



「あいらしか顔しとーとに戦い方は荒々しかやな…あんまり似合わんよ?お嬢ちゃん…」


「それはどうもっ。でもお生憎様…戦いの中に女子力なんて不要よっ!」



ナックルダスターでの殴打を槍の側面で受け
止めたエマは其の攻撃を弾くと素早くまるで
側転をするかの様に身体を旋回させる。

そして、其の流れの儘にエマの槍先がポアラ
を襲うのだが其の槍先に特性“重力”を込めて
地面へ叩き落とした。



「みんな強くなってるんだっ…アタシばっかり負けてらんないのよっ!」



ポアラの痛烈なナックルダスターの一撃が
エマの腹部へと直撃し身体ごと背後へと吹き
飛ばして見せたのはポアラだった。

地面を転がって行くエマは何とか体勢を立て
直して片膝を付いたままポアラを見遣る。

多少の吐血をしながらも腹部に青柳色の迅雷
のギフトを張って多少ダメージを軽減して
いたエマは緩りと立ち上がった。



「お嬢ちゃん…名前は?」


「ポアラ…!」


「ポアラやな…あいらしか名前やなあ。改めましてうちは裏帝軍のエマ。よろしゅうね…!」



緩りと槍を構えたエマを見てポアラを改めて
構えを取って応戦の姿勢を見せ付ける。
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