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第八篇第三章 プレジアの宰相
反乱軍追走戦
しおりを挟む「は、迅過ぎやろッ…」
「まさか、あの方が中将だったとは…!」
「はわわわわわっ…エルヴィス様達が危険ですっ!!」
マリアが空を駆け報告に来た男性隊士がまた
階段を駆け降りて行くのを見届けたロード達
はシェリーの言葉に現状を知らされる。
エルヴィスとウィルフィンの身に帝国軍の
追手が迫っている事に頭の中が追い付いた
ロードが口を開いて提言する。
「せっかく…一歩進んだってのに…なんか今アイツ等になにかあったら眠れなくなりそうだなッ!!」
「…そうだね。私達も追おう」
「うんっ!何か役に立てるかもしれないしっ」
お互いに顔を突き合わせ意思を示し合わせた
ロード達は急いで屋上庭園から離れる。
そして、マリアが向かった方向に向けて総長
エルヴィスと副長ウィルフィンの背を追って
ロード達も時の街を駆けて行く。
そして、場面は切り替わる。
「……待たれよ。反乱の志士達よ」
ヘッドガードを付けた男に呼び止められた
黒衣の男性二人は緩りと振り返る。
時の街の本町から西の山へと抜けようと画策
していた黒衣の二人組はまだ山道とは言えぬ
コンクリートで補正された道に立ち尽くす。
「ん?何だ…宰相の演説中は俺等になんて構わず護衛してると踏んでたんだがな…!」
「護国師団反乱軍総長エルヴィス・ハワード…そして同じく副長ウィルフィン・フィンドールとお見受けする…!」
「…だったら何だと言うのだ」
「足取りは掴めていた。此処は国王直下帝国軍少将…此のニッキー・ドーマンが僭越ながら止めさせて頂く…!」
国王直下帝国軍少将ニッキー・ドーマン。
ドーマンと言えば光の街セイントピアで例の
辻斬り事件でロードを追った少将で風の街
ヴェントで勃発したロジャーズグリフの戦い
にも参戦し反乱軍幹部ギルドと対決した男。
其の少将ドーマンが反乱軍総長と副長の時の
街からの撤退に待ったを掛ける事となる。
「……そうか。だが、俺を前にして我等が総長と刃を交える事など道理が通らぬ…。俺で我慢しておけ…帝国軍少将よ」
エルヴィスよりも一歩前に出たウィルフィン
が腰元の鞘から緩りと黒き刃を光らせる彼の
愛刀を抜刀しドーマンに鋒を突き立てる。
「……我慢と来たか。相手にとって不足無しである、行くぞ…ウィルフィン・フィンドール…!」
ウィルフィンの行動に合わせてドーマンも
特徴的な細長い長刀型の刀を抜いて応戦の
体勢を取って見せた。
「(オイオイ…道理がどうとかじゃなく…久しぶりに真っ向からやり合いたいだけだろ…アンタは。まあ…譲ってやるよ…!)」
心の中でそう呟いたエルヴィスは緩りと歩み
を進めて道の端のコンクリートの高い壁に背
をもたれかけさせて腕組みをする。
そしてウィルフィンとドーマンがジリジリと
互いの間合いを図っていた中央に一枚の花弁
が真上から風に舞い落ちて来た。
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