304 / 729
第八篇第一章 剣術フェスティバル
激闘の剣術フェスティバル
しおりを挟むそして、ほんの少し時間は流れて不思議な
表情を浮かべた翠色の髪の女性はコロシアム
の観覧席へと座り込んでいた。
「………で?なんであの三人は意気揚々とこんな大会に出てんの…?」
時の街ジュードオークスの闘技場に於いて
執り行われる剣術フェスティバル。
此の大会には各地方から集まった腕に覚えの
ある猛者共がズラリとエントリーしていた。
総勢三十二名の猛者達の中にロードを始めに
シャーレとシグマ迄が名を連ねた。
「皆様っすごいですっ!全員三回戦まで圧倒的強さで突破ですよっ!」
大歓声と観客からの拍手喝采に沸き立つ場内
でロード達は揃って準決勝にまで駒を進めて
いたが未だにポアラは状況が飲み込めない。
そんな中シェリーはスタンディングで拍手を
送りながら此の状況に満開の笑顔を見せる。
更に其の隣にはレザノフが笑みを浮かべて
若い男性陣の奮闘振りに目を細めていた。
「うんっ、すごいのはわかったんだけどさ…なんであの三人はいきなりやる気出してこんな大会に飛び入りしたのかわかんないよっ」
「それは私にも全く…。でもまあ皆様が楽しそうなので何よりではないですかっ?」
「それはそうなんだろうけど…え?アタシが考え過ぎなのかな…?」
困り顔のポアラと対照的にキラキラとした
笑顔のシェリーを見ながらレザノフは心の中
でふとこんな言葉を呟いた。
「(三人其々が優勝賞品のエメラルドのネックレスを求めて参加した所を見れば…シャーレ殿はポアラ殿に…ロード殿とシグマは姫様にと言った所でしょう…姫様とポアラ殿が賞品を見て欲しそうにしていたのがつながりましたね…いや…にしても若いですねぇ…気付いて居ない女性陣を含めても…)」
レザノフは一人落ち着き払っていると場内の
大きな岩のボードに描かれたトーナメント表
を見て準決勝の意味合いを再確認する。
準決勝と来れば残って居るのはトーナメント
の制度からすれば参加者が四名。
そして、ロード、シャーレ、シグマが順調に
勝ち上がっているという事はだ。
三人の内の二人が準決勝で激突する。
「……次は…は、はわわわわわわっ…!見てくださいっポアラさんっ…!」
「なになにっ!?あ…ロードとシグマの対戦だ…!」
「(さてさて…どちらが勝ちますかな…順当に行けばシグマでしょうが。今回の特別ルールがどう影響するか…楽しみですね)」
此の剣術フェスティバルに於いては禁止事項
が幾つか存在しているのだが、其の一つとは
ギフトの使用は厳禁である事。
そして、武器は全て木製となり大会本部から
の貸し出し品である事が定められている。
ひょんな事から参戦した剣術フェスティバル
に於いてロードとシグマが準決勝で激突。
誰が優勝賞品を手にするのだろうか。
注目の対決が今、始まる。
50
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる