281 / 729
第七篇第三章 狂宴の雪山
ガスタvsアノン
しおりを挟む崖下へと降り立ったアノンが口を開く。
「鉄鏡覚醒…“鋼鎧顎鰐”…!」
身体全体が京紫色の鰐の様な肌に変化して
太く重さのありそうな尻尾が伸びる。
左手は鰐の身体の様に変化し獰猛な口を鰐が
開くかの様に使う事が出来る様だが其の背中
側は強固な盾にもなる。
そして、アノンの瞳が鰐の瞳の様に変化して
見る者を震え上がらせる程の恐怖心を湧く程
に掻き立たせる姿となっていた。
そして、対するガスタも口を開く。
「疾風覚醒…“鎖丈隼毅”…!」
覚醒したアノンの目の前で浮遊するガスタも
亜麻色(淡い褐色で黄色みのある灰色)の風を
巻き起こしながら覚醒を披露する。
手足が隼の身体を模した姿へと変わり背中に
亜麻色をした毅然と舞う隼の翼を背負う。
そして手足に鎖が巻かれた様な姿となり彼の
武器である鎖鎌に疾風のギフトを宿して背中
の翼をはためかせていた。
「…ハッ…久しぶりに見たが…まあ老けたよなァ…ガスタよォ…!」
「…ですね。もう只のロートルですよ。私なんて…ですが…此処で呆気なく私が死んだら彼等は自身を責めるかもしれません。ですから…死ぬ事は計算していませんので其のつもりで…!」
「抜かせってんだよォ…旧時代の人間はおとなしく捕まっとけ…いらん事してんじゃねェェ!!」
アノンは左手の鰐口を大きく開くと其処から
鉄鏡のギフトの特性“磁力”発揮し浮遊をする
ガスタの身体を引き寄せに掛かる。
だが、ガスタは手に巻かれていた鎖を飛ばし
引き寄せられながらでも手を打つ。
飛ばした鎖が巻きつく様にアノンの左手に
絡み付くと一気に締め上げ鰐の口をいとも
容易く閉じさせ封じ込めて行った。
そして、振り上げた足から飛ばされた鎖に
因ってアノンの右腕の大剣をも動きを止める
と其の鎖を踏み付ける様に一度足を雪の大地
へと降り立たせた。
「さあ、磁力を使って引き寄せても。貴方には打てる手がありませんよ?此処からどうしますか…アノン君…!」
「ぐっ…舐め腐ってんじゃねェェ!!」
力強く身体を動かして鎖の呪縛から逃れよう
とするアノンだったがガスタの鎖は強固な物
だという事をわからせられてしまう。
そして、ガスタはタイミングを見て再び空へ
舞い上がると今度は両手の鎖鎌を投げ付けて
アノンの身体を完全に縛り上げる。
「……恐らく貴方が全快で向かって来ていたらロートルとなった私には打つ手が無かったでしょう…ですが貴方は連戦、そして傷だらけで私の前に来た。まだ天は私に役割を持たせているのだとそう感じます…!」
「…グッ…クソがァァァァ!!!!」
アノンの身体に巻き付いた鎖の根本をガスタ
が一度引くと其れが連鎖しアノンの身体全体
が鎖に因って締め上げられて行った。
雪山エルブルーム山、崖下の戦いは連戦の
アノンをガスタが降し決着した。
50
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
【R18】僕の筆おろし日記(高校生の僕は親友の家で彼の母親と倫ならぬ禁断の行為を…初体験の相手は美しい人妻だった)
幻田恋人
恋愛
夏休みも終盤に入って、僕は親友の家で一緒に宿題をする事になった。
でも、その家には僕が以前から大人の女性として憧れていた親友の母親で、とても魅力的な人妻の小百合がいた。
親友のいない家の中で僕と小百合の二人だけの時間が始まる。
童貞の僕は小百合の美しさに圧倒され、次第に彼女との濃厚な大人の関係に陥っていく。
許されるはずのない、男子高校生の僕と親友の母親との倫を外れた禁断の愛欲の行為が親友の家で展開されていく…
僕はもう我慢の限界を超えてしまった… 早く小百合さんの中に…
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる