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第六編第一章 一輪の花を巡って
激突のバディット山賊団
しおりを挟む「クソッ…何故こんな時に…邪魔が…!」
「邪魔をしているのは他所者である貴方達ですよ。青い君ィ!」
怒るシャーレに向けてベニーのブーメランの
攻撃と其の部下達の激しい銃撃が襲い来る。
そんな中、ロードの前にはバディットという
名を呼ばれていた男が一人残って居たが緩り
と立ち上がると錆び付いた刀を手にする。
「アンタは一人で良いのかよ?」
「あ?俺等はバディット山賊団。其の頭領は此の俺…バディットだ。部下を巻き込みたくねぇからよ…俺は…!」
「随分余裕かましやがって…つか。その剣刀身グラグラじゃねぇか…そんなもんで…」
ロードに指摘された刀身が今にも外れそうな
錆び付いた刀を握りニヤリと笑みを浮かべた
バディットはロードの足元に向けて其の刀を
振り下ろすと地面を叩き割って見せた。
「…なッ!?」
「鉄鏡のギフトのチカラさえあれば…どんなモンでも最硬度に変えるのは容易いってモンよ…」
「ああ…そりゃそうだったな…!気ィ抜いてて悪かったよ…!」
ロードは背中の鞘から刀を抜刀すると紫基調
の鉄鏡のギフトのオーラを纏ったバディット
相手に甲高い金属音を奏でながら刀同士を
ぶつけ合い鍔迫り合いの状態に持ち込む。
ギリギリとお互いが有利に立とうと其の刀を
押し込んで行く中、ロードも真紅の炎を刀に
纏わせながら業火のオーラを纏って行く。
「ほう…?スゲェ…熱量だな…。赤坊主ッ…!」
「普段なら赤坊主なんて呼ばれたら訂正すんだがな…今はどうでもいいや…!」
業火のギフトのオーラを強く背中へと噴出し
加速度を上げたロードの刀にバディットの刀
は押し込まれそのまま身体ごと体勢を崩す。
ロードは其のまま、足を前方へ踏み込んで
行くと刀を強く袈裟懸けに振り切った。
バディットは吹き飛ばされ岩場に背中から
激突するも身体を硬化し無傷で立ち上がる。
そして、ニヤリと笑ったバディットは地面を
荒々しく蹴り上げるとロードとの距離を詰め
て行き、刀での振り下ろしを行う。
其の攻撃はロードの刀に防がれるが其れは囮
でバディットの狙いは其の儘、身体を捻って
ロードの脇腹に硬化した裏拳を叩き込む事
だったのだが、ロードは其れを察知した。
刀の攻撃を防いだロードの刀を滑らせて地面
に突き刺すと足の裏からの炎の射出によって
身体を空中へと自分から浮かせて見せた。
「…やるじゃねぇか…赤坊主ッ…!」
「感心するぐれぇだったら…アユ何たらって花譲ってくれっての…。このドレッド野郎がッッ!!」
ロードは空中に跳び上がったま儘、刀に纏う
高熱の炎を斬撃として飛ばして見せる。
薙ぎ払う様に振られた刀から襲い来る炎の
斬撃にバディットは身体を最硬度に固めて
正面から対抗する姿勢を見せつけた。
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