187 / 729
第五編第三章 溢れる涙は光と成りて
変革の希望
しおりを挟む「(……何年も此れが出来なかったから戦争は続いてるッス…此の子は失っていい子じゃ無い様に感じれるッスね…)」
サーガは心の中で呟くとほんの少しの笑顔を
見せてシェリーの其の横に佇むレザノフに
向けて会釈をするとU・Jの元へと向かう。
太陽が明るく照らす中庭でサーガは陽射しに
照らされながら此の国に一つの希望を見た。
変革の続くプレジアで其々は想いを紡ぐ。
「じゃあ、お前達…。ちゃんと修行しとけよ?めんどくせぇが…今のままじゃポックリ死ぬぞ」
「縁起悪い事平気で言いやがるぜ…だけど見とけよ?絶対ェ強くなってやるからよ…」
手のひらを拳でバシッと叩いて強く宣言した
ロードの言葉を聞いてU・Jは周りの人間に
軽く手を上げて合図しながらサーガを乗せて
四輪バギーのエンジンを掛けると森の街の
孤児村ピースハウスから離れて行った。
静かな森林地帯なせいもあり騒がしいU・J
の愛車のエンジン音は少しの間、静寂の中を
切り裂いて其々の耳に轟音をひけらかした。
そしてU・J達が去ったピースハウスでは
其々が見送りを終えて自由に動き出す。
「…つか、ザックさん。すんません…普通に中庭使っちまって…ありがとうございます…」
「構いませんよ…お気になさらず…」
ロードは真っ先にザックの元に行くと頭を
下げてお礼と謝罪を口にした。
そしてロードは何かを懐かしむ様なザックの
視線を不思議に感じていたが、其れに関して
どう言葉を紡いでいいのやら解らない。
疑問は小さく、勘違いな気もしたからだ。
「結局…覚醒ってヤツ見れず仕舞いだったねぇ…」
「ええ。あそこまで引けらかされたら期待はしてしまったというのに…。因みにレザノフさんは覚醒には至ってるのですか?」
「…覚醒ですか?ええ。もう久しく使っては居ませんけどね…」
其処に合流したロードと一緒にシャーレと
ポアラもまるで子供の様に頬を赤く染めて
興奮した様にレザノフをキラキラした瞳で
真っ直ぐ見つめ始めた。
「皆さん、可愛いですっ」
「ふふ、全くですね。姫様」
シェリーが笑顔を見せた事でシャーレは特に
表情は変えて居なかったがポアラは舌を出し
少し気恥ずかしそうにしていた。
ロードに至っては顔を真っ赤にして背中を
向けて顔を隠してしまっていた。
男は可愛いと言われるのを気恥ずかしく感じ
てしまう事は往々にして良くある事だろう。
シェリーにとってはそんな反応も可愛く
感じてしまうのだからある意味、反射の効果
を持っている事を理解してロードは真顔を
貫き通せば良いのだろうが難しいらしい。
「ロードってさ…シェリーちゃんがいると本当良く顔赤くするよねっ」
「露天風呂の猿みたいなものだろう」
「オメェ等なあッ!!」
ロードの反応を見て面白がる二人の言葉に
ロードは更に顔を赤くして文句を発した。
60
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる