RISING 〜夜明けの唄〜

Takaya

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第五編第二章 立ち上がる若き新芽

導き出された妙案

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U・Jは何やら腕組みをすると三人の目の前
で天を仰ぎながら行ったり来たり、其の場を
うろちょろと動き始めた。



「また、何かやってる…」


「今度は何を言い出すんだろうか…」


「つか…ちょっと良い感じに修行再開ッ!みたいな流れだったよな今…」



湧き上がって来た更なるヤル気を感じていた
三人は肩の力を脱力させて呆れた様に目の前
でうろちょろ動くU・Jを眺める。

天を仰いで考え事をしていたU・Jの目に
ピースハウスの建物内から窓越しに眺める
金髪の男の存在を発見するとニタァと少し
寒気のする嫌な笑い方を見せる。

すると室内に居た金髪の男は腕を抱えて寒さ
に耐える様な身震いと血の気が引く様な表情
を浮かべて居たが、U・Jにちょいちょいと
手招きをされると肩を落として中庭に出る。

重たい足取りで中庭へとやってきた其の男は
満面の笑みのU・Jに肩に手を回されて
諦めた様に地面に向けて俯いて居る。



「誰だ…?」


「確か…帝国軍の少将の方だ」


「オイ、お前等…紹介するぜ?俺の同期で帝国軍の少将サーガ君だ」



溜息を吐きながらU・Jに紹介された目の前
の男性は帝国軍少将サーガ・レオレックス。

U・Jとは入隊当時からの腐れ縁だ。



「皆さん初めましてッス…。帝国軍の少将サーガって言うんッスけど…呼び出された理由も解らない上に嫌な予感しかしてないッス…どうぞ宜しく…」


「わぁ…真ん中の文章あんまり関係無かったかも…」



諦めた様に声を発したサーガの肩を容赦無く
バチンバチンと叩きながらU・Jは笑う。



「いやー、良い所に来てたぜ。サーガ君、実は困った事があってよォ…」


「何ッスか…?一応聞いてやるッス…」


「鍛錬だけよりも実際本格的な戦闘を見て学ぶ事も良い事だと思うんだわ…だろ?サーガ君」


「…其れは…合ってると思うッス…。つか、アンタ…他の誰かの修行に付き合うなんて頭でも打った…」


「てな訳で!其処でサーガ君!」



サーガの言葉を割ってU・Jはグッとサーガ
に顔を近付けると嫌な笑いのまま口を開く。



「覚醒見せてやれ」


「………は?」


「だから。覚醒見せてやれって」


「……だから。何で…。そんなのアンタが見せれば良いッスよ…別に俺だけが出来るモンじゃ無いんスから…」



U・Jはサーガの言葉に深い溜息を吐いて
両手を広げて「やれやれ」という様な動き
を見せると突然、真顔になって言い放つ。



「……疲れるだろ、覚醒すると」



其の言葉に呆気に取られたサーガの表情に
段々と怒りが湧き上がって行くのが見えて
其処からサーガの肩がわなわなと震える。



「疲れるのは俺もッス!!自分がめんどくさいからってそういうの他人にやらせようとすんのが間違いなんッスよ…!!」


「まあ、怒るなよ。早目にハゲんぞ」


「…ぐっ…君達もコレと一緒に居るのは疲れるッスよね…」



呆れた表情で涙目になったサーガが指差した
目の前のコレと示されたU・Jを見てロード
達も全面的に同意の頷きを何度も繰り返す。

表現の為に繰り返すが本当にロード達は
何度も何度も頷いて同意を示していた。
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