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第四編第三章 親を探す最大の手掛かり
衝撃の破壊力
しおりを挟む時間は夕刻へと巻き戻る。
シャーレとポアラによるダフマ奪還戦が
終結する前にランス発見の報を聞いて
反乱軍に同行を決めたロード。
ロードは政府が探し求める超大物ランスを
追う反乱軍の行動隊に合流していた。
そして其の行動隊の仕切りをエルヴィスから
託された幹部ガルダが前に立つ。
そして其の姿を見たロードは完全に固まる。
「テメェ等ァ、ランスとか言う舐めたオッサン探しに行くってんで此の行動隊を任されたんはオレ様だァ…そこんとこォ夜露死苦ゥゥ…!!!」
ド派手なリーゼントをサッと櫛で整えながら
ガンを飛ばす様に話した其の男。
反乱軍の漆黒の団服の上を学生服の長ランの
様に改造し右腕には“天上天下唯我独尊”と
書かれた刺繍が団服に施してある。
ズボンはボンタンと呼ばれる昔懐かしい
ダボダボの太い物となっており其処にも
“我流堕・主天龍坐”と刺繍されている。
「あァ!?テメェかァ…?総長が連れてけって言ってたシャバ僧はァ…」
ガンを付ける距離が近過ぎてロードの額には
男のリーゼントが突き刺さって居るのだが
口をあんぐりと開けたまま固まって居る。
「おおっしゃァ…!良ォく覚えとけよ…。泣く子も黙るブッコミ命の特攻隊長にしてェ反乱軍切っての暴れん坊ォ…上等するなら容赦しねェ…名はガルダ・ステンローザァ…そこんとこ夜露死苦ゥゥ…!!」
突き付けたリーゼントを離して一歩下がると
櫛でリーゼントを整えビシッと決めたポーズ
を取った目の前の正に昭和の不良の其の男。
「ヒューッ!イカすぜェガルダさぁん!」
「痺れるぜェ今日の口上もォ!」
「よッガルダさんッ…アンタが最強だァ!」
何やらガルダと呼ばれた其の男の口上で
驚く程盛り上がりを見せる反乱軍行動隊。
中にはロードと同じ様に固まったままの
隊士達も居るのだがどうしてもノリに
付いて行った周りの隊士達の圧が強い。
そして此処で気付いた方は天才だと思うが
ガルダのボンタンに縫われた一つの刺繍の
読み方は“我流堕・主天龍坐”である。
ほんの気持ちの一口メモを残した所でロード
の口がまるで魚の様にパクパク動き始める。
「……ぁ…ァ…ァ…ッ!」
「あァ!?何だァ!?」
言葉にならない声を発したロードの額に
またもリーゼントが突き刺さる。
「(…濃すぎるだろうがァァァ!!!)」
ロードは心の中でやっと感情が整った。
「(U・Jとかウォッカとか…いや居たぜッ!?濃すぎる連中…だがしかしッ!軽々と超えて来たァァァァ!もうアンタがナンバーワンだよッ…!!)」
心の中で叫んだロードはそのまま血反吐
でも吐き出すかと言うぐらい締め付けた
様な声でガルダにツッコミを入れた。
其の衝撃の破壊力にロードは今まで出逢った
何よりもの驚嘆を覚えて未だ固まっていた。
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