RISING 〜夜明けの唄〜

Takaya

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第三篇第一章 革命家との邂逅

待ち受ける者達

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階段を登り切った一行の目の前に一人の
女性が手を前に組んで出迎えてくれた。

其の女性は茶髪の髪を三つ編みに結い
細長いカフスを三つ編み部分に付けている。



「お待ちしておりました。皆様、遥々此方へお越し頂きありがとうございます」



白と桃色のフレアのロングスカートに
薄いブラウンのフリル袖のボレロを着た
其の女性はボレロの下に革命軍の純白の
団服を着ているのが見える。



「ティア様っ!お久しぶりですっ」


「あらあら。姫様、お元気そうで安心致しました」



同じぐらいの背格好の二人が抱き合う姿を
見ながらロード達は其の女性の優しそうな
雰囲気にどこか心が落ち着く感じがする。



「初めましての方もいらっしゃいますね。申し遅れました、わたくし独立師団革命軍の副長、ティア・ミルキートライブと申します」


「ティアさん、ですか。とても素敵なお名前です…副長をやられているんですね」



いつも通り平常運転のシャーレがティアの
前で表情を和らげながら話し始めたが、
シャーレの動きがふと、止まる。

だが、シャーレだけでは無い。

ロードも何かに疑問を浮かべる様に
黙り込み、ポアラもシャーレへの突っ込み
をせずに何故かティアの方を見ている。



「……ティアさん、済みません。今なんて…?」


「はい?何のお話ですか?」


「革命軍の何とかってやつだよな?ポアラ…」


「そうそう!」



何かが腑に落ちて居ない三人の表情に
ニコッと聖母の様な笑顔を見せて首を
傾げたティアを見てシェリーが口を開く。



「ティア様は革命軍のナンバー2。副長を努めているんですよ」



シェリーの言葉に三人が顔を引き攣らせる。



「副長ォ…!?」


「やっぱり、聞き間違いじゃなかった!」


「ふ、副長と聞くとどうしてもあの顔の怖い男が浮かぶ物で…すみません。ティアさん…」


「ああ。成る程、ふふ、其処で止まっていらしたのですね。それに副長で顔が怖いと言うとウィルフィンの事ですね」



ロード達の疑問が一気に解決された。

革命軍と対を成す反乱軍の副長と比べると
やはり、イメージが違い過ぎたのだ。



「良く言われるんです。副長という幹部に居る様には思えない、と」


「ユー達の気持ちは良くわかる。だけど、ティアはストロングだよ。それもベリーね」


「あらあら。ヴィスタさん。そんな事はありませんよ」



ロード達は更に驚いて口をあんぐりと
開けたまま固まり、戸惑いを隠せない。

人は見掛けには寄らないと、思い知らされ
笑顔を崩さない聖母の様なティアに
ほんの少しだけ恐怖を抱いて居た。



「おい、シャーレ。ふざけた真似するなよ?…死ぬぞ…」


「私の心配より、自分の心配をするべきさ…何故ならティアさんも巨乳だ」


「…もうそれは忘れてくれ…」


「女子の前で胸の話をこそこそやるなっての!」



コソコソ話していたロードとシャーレの
頭にポアラの渾身のチョップがヒットした。
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